■小倉芝1800■


■ 特徴

 ・内枠先行馬有利

 スタンド前からのスタート。1700mよりも100mスタートしてから1コーナーまでの距離が延びるが、コーナーを回るまでの先行争いの熾烈さはかわらない。
 1700m同様に先行勢が多く揃ったレースはどの馬がロスが少なくレースを運べるかが重要ポイント。
 基本的には、内枠で不利のない馬を選出しておきたいのは1700mと変わらない。

 正面スタンドのやや4コーナー寄りの地点からスタート。1700mとたった100mしか違わないのに様相はかなり変わる。
 特に差し馬(まくり)の活躍がグンと増える傾向にある。馬場が悪化した場合(特に不良に近付くにつれ)はなおさらその傾向は大。
 次いで先行馬が善戦するが、逃げ・追い込み馬の比率はかなり落ちる。特にAコースよりBコースになるにつれてその感が強い。

 枠でみると着順に関係無く、ほとんど均等に出ているのがこの距離の特徴と言っていいかもしれない。
 強いて言えば2着に中(4〜6枠)、3着が外(7・8枠)が少しいいかもといった程度。
 この距離は差し馬を中心に先行タイプを狙い、枠に関しては特に気にする必要は無しと言えるだろう。


 先週の小倉芝1200メートル(500万以上)で、9人気以下の人気薄で馬券になったのは、ナンゴクライデン、ゼンノシールド、エアジュラシックの3頭。この中でナンゴクライデンは前走で逃げる競馬、ゼンノシールドは前々走で2番手の競馬を経験していた。先週のコラムで指摘した「先行経験」のあった馬だ。

 超人気薄の馬は先行すらできていない馬も多いので、この絞り込みは有効である。また、この3頭はすべて1〜3番ゲート。人気薄の内枠に特に警戒したい。血統的には、ニジンスキー系、SSの系統もダンチヒ系、プリンスリーギフト系ともども注目だ。

 さて、今週は小倉芝1800メートルのポイントを考察したい。昨年の1月21日から先週までの小倉芝1800メートルで、最も勝ち星の多かった父小系統(※)はミスタープロスペクター系の7勝。母父ではグレイソヴリン系が6勝を上げている。これらの系統が最も勝ち星を挙げているのは、持続的な末脚が要求されることと関連性が深い。近走、特に前走でマクリ気味に追い上げた馬が特に向いている。

 たとえば、日曜日のメインレース大宰府特別(小倉芝1800メートル)は、カネトシツヨシオーが6人気の単勝1350円で快勝した。私はサイト上で、このレースを自信の勝負レースとして指定し、カネトシツヨシオーを本命にしたのだが、理由は母父がグレイソヴリン系のトニービンであったこと、前走は8→7→2と位置取りを上げる「マクリ」の競馬を試みて7着に失速したレース振りを見て、本コースに最適の馬と判断したからだ。

 同馬の場合、前走は芝2000メートルと今回より長い距離を使っていたが、このように長い距離でマクリ気味の競馬をした馬は、本コースで持続性のある末脚を使える可能性が高い。2着馬のマイネルポライトもトニービンの血を持つアドマイヤベガ産駒で、前走は芝2400メートルと長い距離を使い7→6→4とマクリながら直線では失速して9着と、カネトシツヨシオーと同じパターンの馬であった。

 小倉芝1800メートルのポイントをまとめると以下のようになる

・グレイソヴリン、ミスタープロスペクター、リファールの血を持つ馬に注目
・10→8→4と着順を上げるようなマクりを試みた馬、特に直線では失速した馬に注目


■ 重賞

 小倉大賞典(G3)