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武豊

■ 小原軍団の組織力に駆逐された乗り馬集め

 平林エージェントから集めた乗り馬をポイ捨てするスタイルが時代にそぐわず、
 組織されて乗り馬を軍団の騎手の中で使いまわすスタイルの小原軍団のジョッキーに馬の質でも遅れを取るようになった。


■ 騎乗スタイル

 外を回って直線で一瞬のキレを見せて伸びてくる印象が強いが
 脚質別に見ると「逃げてそのまま押し切り」というパターンで良績を残す。

 折合い上手。ズブい馬追える。長手綱で、馬に対しては強く当たって仕掛けてない。
 接戦に異常に強く、クビの上げ下げで勝ちきる勝負強さも持つ。ヨコテンと対照的。

 ただし、こういった戦略面全般に近年衰えがみられる。


■ 後方脚質ダート馬騎乗時は軸にするな!

 後方脚質の馬に騎乗したときが勝率・連対率・複勝率・単勝複勝回収値とも他の脚質に比べて最低である。

<武豊ダート成績脚質別過去10年>

集計期間:950722 〜 050710 限定:ダートのみ
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区分 着度数                        勝率  連対率 複勝率 単回値 複回値 平均着 平人気 単平均 複平均 3内数2着率3着率
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逃げ   212-  85-   56-  169 / 522  40.6%  56.9%  67.6%   116    95   3.4着   2.2人   288   142   10.3% 16.3% 10.7%
先行   367- 243-  163-  521 /1294  28.4%  47.1%  59.7%    87    87   3.8着   2.2人   309   147   22.5% 18.8% 12.6%
中団   133- 123-  125-  644 /1025  13.0%  25.0%  37.2%    41    60   5.4着   2.9人   321   162   11.1% 12.0% 12.2%
後方    39-  34-   67-  429 / 569   6.9%  12.8%  24.6%    37    49   6.7着   3.8人   546   202    4.1%  6.0% 11.8%
マクリ  24-   4-    8-    7 /  43  55.8%  65.1%  83.7%   235   173   2.2着   2.4人   421   208    1.0%  9.3% 18.6%
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■ 武豊の2着は逃げ馬

 前に行く逃げ馬を可愛がって差し切る。
 武豊が中心となるレースの2着は逃げ馬が有利。馬単、3連単の1着固定でヒモに逃げ、先行馬を。
 武は、前に行く馬にムリに競りかけるような、馬に負担の掛かるような騎乗はあまりしない。
 間合いを計って、いつでも交わせると見た前の馬を可愛がる傾向がある。競りかけて無駄な力を使うような騎乗は絶対にしない。
 また、武がレースの流れの中心となる場合は後方の馬は逆になかなか仕掛けられず、脚を余してしまうので注意を!


■ どうしても逃げたいときはロケットダッシュ

 どうしても逃げたいときはゲートがあくと同時に2馬身くらいフライング気味のスタートを切ることもある
 (05年アーリントンCビッグプラネットのフライングロケットダッシュ)。


■ 武豊→地方騎手への乗り替わりは買い

 武は大事に乗る傾向があるので、思い切った騎乗をしてくる地方騎手に乗り替わったときは案外勝ち切るパターンが多い。


■ G1デーの豊は本番以外は期待値が低い

 極端に買いづらいときというのはG1デーでしょうか。
 G1の日はG1で勝てるだけの馬の乗っていた場合、それまでのレースは練習に使うことがあります。
 どこの馬場が一番伸びるかなどシュミレーションして乗っているときがあるので、そんな時は買いづらいです。
 またG1の日は普段競馬しない人までがG1以外のレースを買っていたりもするので、やたらと豊の馬が人気します。
 普段競馬しない人でも知っている武豊を買うんでしょう。なので、変な乗り方をされる可能性がある上に極端に人気するので買う価値としては非常に低いものにもなります。
 またGIで人気上位馬騎乗後の最終は人気を裏切ることが多い。


■ 人脈

 元ジョッキー武邦彦調教師が父。
 厩舎は石坂正、池江泰郎、橋田満、伊藤雄二、坂口正則。
 伊藤雄二調教師とはエアグルーヴ以来深いつながりがある。
 社台G系馬主(社台RH、サンデーR、キャロットF、金子真人、近藤利一、臼田浩義、ラッキーF)の馬が入厩している厩舎の勝ち鞍が目立つ。
 同時に去年(2004年)1勝だけの厩舎もあわせて20以上ある。

 平林雅芳氏(武豊の専属エージェント・元ホースニュース社、現在フリー)のコラムが東スポに連載されている。
 武豊に実際に馬を斡旋しているのは平林氏なので、武豊情報が掲載されたときは要チェック。
 無印だったら買わないほうがいいかも。

上記予想の結果(土曜のほう)↓

2006年12月 2日 【出走馬一覧】  騎手 : 武豊

場所 馬名 オッズ 着順 単勝 複勝
阪神1 1 スズカコーズウェイ 2 5.4 1着 540 130
阪神1 2 ドロシービコー   5 11.0 11着
阪神1 5 ルビウス      7 17.7 17着
阪神1 6 ヴイマックス    2 2.8 3着 120
阪神1 8 スズカフォイル   1 2.8 1着 280 150
阪神1 9 グレイトアロー   10 33.5 13着
阪神1 10 ゼットカーク    1 1.1 3着 100
阪神1 11 ラバグルート    8 18.1 9着
阪神1 12 ツタンカーメン   1 2.4 3着 140

■ 最後方待機の追い込み馬はトコトン位置にこだわる…追い比べで後一歩届かない

 言うまでもなく、最低限の仕事はしてくれるので買うほうとしては安心できる。
 しかし、確実に疑って入る時があります。それは追い込み馬に騎乗するとき。

 追い込み馬はトコトン後方から直線一気のレースをしようとする。それは芝でもダートでも同じ。
 馬場が前で後方の馬はどうやっても届かない時だっていくらでもあるのに、そんな時でもトコトン後ろからの競馬にこだわる。

 本人も届かないのが分かっているはずなのに、
 なんでこれにこだわるかは分からないが、豊が乗ることで人気するから前馬場の追い込み馬は人気でも不安視したくなる。

 なぜか印象深いのはテイエムセンリガンという馬。(条件馬)
 あの馬は確かに後方からで切れる脚を使える馬だったが、ダートで明らかに前に有利な馬場で何度も1人気になる。
 そして豊が乗るので最後方から直線だけのレースをする。

 能力があるので差してはくるが、位置取りの差を考えてもそう簡単に1着になることはできないのは容易に考えられる。
 それでも豊人気というのは怖いものでダントツの1人気に押される。こういう馬に乗るときは馬場次第では危険な人気馬にもなる。
 豊だから早めに動いて上手く乗ってくれるだろうという憶測は危険。むしろこういう馬は外枠からなら蛯名に乗せた方が上手く回してくる。 


■ 芝目を読むのがうまい