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アイビスサマーダッシュ

牝馬>サクラバクシンオー産駒>3歳>初芝の馬を狙う


・外枠有利は当然だが、内枠でも悪くない。

これからはサマースプリントシリーズで、格が高まりそうなレース
シンボリグランのようなタイプは内枠でも注意
しかしサンデー系はやはり苦戦するだろう。

傾向度A 内枠不利
傾向度B 夏場特有の傾向が強い。
牝馬・3歳馬・格より調子・軽量馬が強い
傾向度C 先行馬有利・テンもアガリも3F32秒台必須
傾向度D サクラバクシンオー産駒が圧倒的に強い
サンデーサイレンス系が弱い

傾向度A

内枠は圧倒的に不利。開幕週に変わってからは7・8枠圧倒的に有利。
1・2枠の連対例は1頭だけ(2001年メジロダーリング1着)、
複勝圏ではさらに2頭だけ(2003年トーセンオリオン・2007年クーベルチュール)。

とくにクーベルチュールは次にキーンランドC(51キロ・1着)で巻き返していることから、
3歳・51キロで3着がせいぜいだったのは内枠がいかに不利かを物語っている。
当レースにおいては1枠が不振なのをはじめ3枠くらいまでがやや不振気味で、
(6枠を除くと)4枠より外に行くと成績が良くなる、という意味ではやはり真ん中(4、5枠)と外目の枠(7、8枠)が良いように思う(ちなみに大外枠は[0-1-0-6/7]である)。

傾向度B

この辺はかなり騒がれるところなので、簡単に。あまり意識しすぎると馬券の妙味がなくなる。

3歳馬が強い・7歳の連対なし・牝馬が強い
3歳馬の健闘が目立つレースでもあり、古馬戦が始まってまだ1ヶ月程度しかたっていないのに過去3年は連続で3着内好走を果たしている。
その一方で、7歳以上の馬は2007年まで20頭出走しているが今のところ連対例はない。相性は悪いものと見てよさそうだ。
むしろこっちの傾向のほうが馬券組みに使える。
夏は牝馬なので当然。そして3歳牝馬は人気薄での好走が多い。
牡馬は4歳牡馬が4歳牝馬よりも成績が良いくらいで、5歳馬、6歳馬に関しては牡馬より牝馬の方が良い成績を収めているようだ。

連続連対は難しい
年を重ねるにつれてズブくなっていくサラブレッドの特徴を考えると理にかなっている。1000m戦だからな。

斤量は56キロの馬は馬券に絡んでいることが多い

55.5キロ〜57キロ(実際には56、57キロ)の古馬の牡馬の成績はあまりよろしくないようだ。
ただ、1着2回、2着3回、3着2回と実績数としてはそれなりの数を占めている。
そのため、この馬についてもう少し見てみようと思う。斤量56キロ以上で3着内に好走した馬の一覧をまとめてみた。

■56キロ以上を背負って3着以内に好走した馬

着順 馬名 性齢 斤量 人気 レース名 人気 着順
2007
2
ナカヤマパラダイス
牡4
56
1
CBC賞
7
2
2005
3
スピニングノアール
牡4
56
4
疾風特別
1
3
2004
1
カルストンライトオ
牡6
56
1
函館SS
5
3
3
ネイティヴハート 
牡6
56
4
NSTOP
8
2
2002
1
カルストンライトオ
牡4
56
2
小倉日経
1
3
2
ブレイクタイム  
牡5
56
1
NSTOP
3
2
2001
2
シンボリスウォード
牡6
56
4
札幌日刊OP
3
5

表によると、古馬の牡馬の共通点は下記のようになるかと思う。

上位人気で前走でも健闘していた好調馬でなければならないようだ。

格より調子・前4走連続で馬券にならなかった馬はいない
前走6着以下から巻き返して馬券になった馬はわずか3頭
「好調」ということでついでに前走着順別成績を表8にまとめてみた。
前走が6着以下からアイビスSDで巻き返して3着以内好走したのは48頭中わずか3頭
前走大敗馬は3歳馬か牝馬を除き、基本的に敬遠したい。
次は前走レース別のうち、このレースと関連度が高くなりつつある福島の短距離オープン競走・バーデンバーデンCについて。
過去に3頭しか3着内の好走はみられないが、2005年にアイビスSDが7月の新潟開幕週に移ったことにより出走数は過去2年で急増。
注目すべきステップとなっている。
3着内好走した3頭を見ると「牝馬」、「逃げ・先行馬」、「掲示板確保」といった共通点が浮かんでくる。

傾向度C

アガリ33秒台での連対例は3頭だけ・32秒台必須

2001年

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重
1 2 2 メジロダーリング  牝5 吉田豊  54 0.53.9 5 31.7 2 3.5 494
2 5 6 シンボリスウォード 牡6 後藤浩輝 56 0.54.1 1 1/2 1 32.1 4 8.4 500
3 5 5 カルストンライトオ 牡3 熊沢重文 53 0.54.2  1/2 1 32.2 1 3 486

2002年

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重
1 8 12 カルストンライトオ 牡4 大西直宏 56 0.53.7 1 31.9 2 2.6 496
2 4 5 ブレイクタイム   牡5 松永幹夫 56 0.54.0 2 3 31.8 1 2.1 570
3 4 4 タイキメビウス   牝5 小林久晃 54 0.54.5 3 8 31.7 5 20.7 474

2003年

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重
1 4 7 イルバチオ     牝6 左海誠二 54 0.54.2 12 31.6 6 11.4 490
2 7 12 ティエッチグレース 牝6 小林久晃 54 0.54.3  3/4 1 32.5 5 9.7 498
3 2 2 トーセンオリオン  牡3 向山牧  53 0.54.4  3/4 4 32.5 10 27.6 466

2004年

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重
1 5 5 カルストンライトオ 牡6 大西直宏 56 0.53.9 1 31.9 1 2.2 500
2 8 12 タカオルビー    牝4 吉田豊  54 0.54.4 3 3 32.2 3 4.7 470
3 7 9 ネイティヴハート  牡6 石崎隆之 56 0.54.4 クビ 8 31.9 4 7.2 500

2005年

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重
1 5 7 テイエムチュラサン 牝3 田嶋翔  51 0.54.0 1 32.3 7 22.7 466
2 7 10 ウェディングバレー 牝4 後藤浩輝 54 0.54.0 クビ 1 32.3 2 6 530
3 8 12 スピニングノアール 牡4 中舘英二 56 0.54.4 2 1/2 4 32.3 4 8.5 464

2006年

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重
1 7 13 サチノスイーティー 牝3 鈴来直人 51 0.55.7 1 33.7 7 16.9 436
2 5 10 マリンフェスタ   牝3 大西直宏 51 0.56.2 3 6 33.8 3 6.6 462
3 7 14 レイズアンドコール 牝5 石橋脩  54 0.56.6 2 1/2 2 34.5 6 11 438

2007年

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重
1 7 13 サンアディユ    牝5 村田一誠 54 0.55.1 9 32.9 13 77.1 492
2 8 16 ナカヤマパラダイス 牡4 木幡初広 56 0.55.2  1/2 8 33.2 1 3.9 488
3 2 3 クーヴェルチュール 牝3 後藤浩輝 51 0.55.2 クビ 1 33.4 5 8.2 468

傾向度D

母父
2007年 1着 サンアディユ フレンチデピュティ Caerleon
2着 ナカヤマパラダイス パラダイスクリーク Mountain Cat
3着 クーヴェルチュール ブラックホーク ラツキーソブリン
2006年 1着 サチノスイーティー カリスタグローリ アフリート
2着 マリンフェスタ サクラバクシンオー ミホシンザン
3着 レイズアンドコール サクラバクシンオー Herat
2005年 1着 テイエムチュラサン タイキシャトル ノーザンテースト
2着 ウェディングバレー Peaks and Valleys Sham
3着 スピニングノアール スピニングワールド Forty Niner
2004年 1着 カルストンライトオ ウォーニング クリスタルグリツターズ
2着 タカオルビー テンビー ラストタイクーン
3着 ネイティヴハート スターオブコジーン ノーザンテースト
2003年 1着 イルバチオ ロイヤルアカデミー2 マナード
2着 ティエッチグレース Capote Green Dancer
3着 トーセンオリオン カリスタグローリ ノーザンテースト
2002年 1着 カルストンライトオ ウォーニング クリスタルグリツターズ
2着 ブレイクタイム デインヒル プリンスオブバーズ
3着 タイキメビウス ダンスオブライフ Green Forest
2001年 1着 メジロダーリング Green Desert Affirmed
2着 シンボリスウォード Green Desert Kenmare
3着 カルストンライトオ ウォーニング クリスタルグリツターズ

開幕週になってからはさらにサンデーサイレンス産駒は苦戦するだろうな。
サンデーサイレンス系は確実にパフォーマンスを落とす。
2007年 プレミアムボックス9着、ショウナンパントル12着・モンローブロンド15着・ロイヤルキャンサー17着
2005年 サクラプログレス・5番人気8着
2004年 ホワットアリーズン・6番人気4着
2002年 クラレットパンチ・3番人気11着


改めて1000直について考える


 今週アイビスサマーダッシュが行われるコース、新潟芝直線1000m。創設当初は「どんな競馬になるのか?」「どんな適性の馬が来るのか?」と話題になったものだが、年を経るにつれて皆あまり深く考えなくなったような気がする。外枠有利ということだけが浸透して、他のセオリーは普及していない。

 ということで今回、改めて「1000直」についてデータを調べた。2歳戦は馬の能力でケリがついてしまう度合いが高かろうと考えてそれを除き、3歳以上の馬によって争われた全レースを対象にしている。

 1000m戦ということでスタート一発で決まってしまうのではとか、他のコースと違いすぎて一般に把握されている力量差が結果に出ないのではとか、いわゆる「出たとこ勝負」的なイメージが1000直にはあるかもしれない。しかし調べてみると、意外にきちんと能力差は反映されるという印象だ。

 まず、1番人気馬の連対率が高く、複勝回収率も86%と全馬平均(77%)より高い。2〜4番人気も83、90、90%で、やはり平均より高い。人気馬がその人気に応えているということだ。

 クラスの昇降が絡んだケースを見ると、昇級馬は複勝回収率が62%。降級で1000直を使った馬は複勝回収率97%(単は186%)。勝率・連対率だけでなく回収率でも降級馬が圧倒しており、格の差がちゃんと結果に出ている。

 前走も1000直、今回も1000直というケースを見るとその傾向は顕著だ。前走下級条件の1000直を勝って昇級でまた1000直を使った馬は、[1-6-4-32]で回収率は単5%・複34%しかない。また1000直で10着以下からまた1000直を使った馬は[0-2-4-88]でいまだ未勝利、6〜9着から同コースを使った馬も回収率では単29%・複44%と低迷している。

 これを見る限り、意外と格重視の保守的な予想をしたほうがよいという結論になる。アイビスサマーダッシュは開幕週になったので「前走も1000直」というデータは使えないが、今後の同コースについては参考になるはずだ。

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