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オールカマー


■ 傾向

オールカマーと天皇賞で要求される能力には決定的な違いがある。
コース形態の違いから天皇賞・秋よりもオールカマーは毎年速いアガリが要求されない。


・過去4年オールカマー勝ち馬のアガリ3F ()は天皇賞・秋
03年 エアエミネム 34.9(シンボリクリスエス 33.6)
04年 トーセンダンディ 35.3(ゼンノロブロイ 34.4)
05年 ホオキパウェーブ 34.4(ヘヴンリーロマンス 32.7)
06年 バランスオブゲーム 35.6


■ 回顧

2006年 バランスオブゲーム

2006年のオールカマーのラップは1ハロン区切りで

LAP :12.2-11.9-12.6-12.4-12.4-11.7-11.5-11.6-11.8-11.4-12.6

と前半緩め、勝ったバランスオブゲームは平均ペースでそのままなだれ込み。
最内を突いたバルクよりも、大外を回して直線の短い最後の坂でのびてきたスウィフトカレントのが評価できる。

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重 増減 厩舎 賞金
3 5 バランスオブゲーム 牡7 田中勝春 58 2.12.1 02-02-04-02 35.6 4 5.5 474 +6 (美)宗像義忠 6400
3 4 コスモバルク    牡5 五十嵐冬 59 2.12.1 ハナ 09-09-10-06 35.0 2 4.2 498 -2 [地]田部和則 2600
6 10 ディアデラノビア  牝4 岩田康誠 55 2.12.1 クビ 07-07-08-06 35.1 6 9.7 434 -2 (栗)角居勝彦 1600
2 3 スウィフトカレント 牡5 横山典弘 57 2.12.1 ハナ 13-12-12-11 34.7 3 4.9 474 -2 (栗)森秀行  960
8 14 エアシェイディ   牡5 後藤浩輝 57 2.12.2 クビ 07-07-06-03 35.4 1 4.0 480 +6 (美)伊藤正徳 640
4 7 ウインジェネラーレ 牡6 勝浦正樹 57 2.12.2 クビ 10-10-08-06 35.2 12 134.1 546 0 (美)国枝栄   
1 1 ヴィータローザ   牡6 上村洋行 57 2.12.3 1/2 06-06-06-03 35.5 5 7.0 464 -4 (栗)橋口弘次  
6 11 ドリームパートナー セ6 蛯名正義 57 2.12.4 3/4 13-14-14-12 34.6 7 21.2 468 +2 (美)大久保洋  
8 15 メテオバースト   牡5 柴田善臣 57 2.12.6 11/2 10-12-13-12 34.9 9 43.7 484 -6 (美)萩原清   
10 7 12 メジロマントル   牡9 吉田豊  57 2.12.8 11/2 01-01-01-01 36.5 10 116.2 474 -2 (美)大久保洋  
11 5 8 タイガーカフェ   牡7 イネス  57 2.13.0 11/2 04-04-05-06 36.3 8 33.3 488 +4 (美)小島太   
12 4 6 グラスポジション  牡7 幸英明  57 2.13.2 11/4 10-10-10-12 36.1 13 179.9 448 -2 (美)尾形充弘  

バランスオブゲームが持ち前の粘りで激戦を制し、6つ目のGIIタイトルを獲得!

 単勝オッズ10倍以下が6頭と人気は割れ、レース結果も1着から6着までハナ、クビ、ハナ、クビ、クビ差という
ハンデ戦なみの大混戦となったオールカマー(GII)。熾烈な争いを制して勝利をつかみ取ったのはバランスオブゲームでした。

 メジロマントルが作り出したゆったりとした流れを、好位の内で折り合いながら追走したバランスオブゲーム。
レース中盤から急にペースが上がりましたが、4コーナーで馬なりのまま進出したバランスオブゲームは、
直線入口では先頭に並びかけ、そこから一気にラストスパートへと移ります。

 内ラチ沿いから追い込んだコスモバルク、馬場の真ん中で叩き合いながら伸びるディアデラノビア、スウィフトカレント、
エアシェイディ、ウインジェネラーレらを従え、バランスオブゲームはそのまま粘り切って先頭でゴール板を通過しました。

 堂々の走りで6つ目のGIIタイトルを獲得したバランスオブゲーム。
この秋最大の目標は、これまで14度挑んで3着が最高、あと一歩届かないGIの勲章を手にすること。
悲願成就へ向けて、順調な秋シーズンのスタートになったといえそうです。

バランスオブゲーム

悪い時の硬さも無く、馬振りの良さが目立つ。出脚でコスモバルクを叩き、ハナはメジロマントルに譲って、自分のパターン。前半1000m通過が61.5秒のスロー。今日はこの位置にハマッたのが最大の勝因と同時に、これが楽に出来るから、この馬は息が長い。ベストは平坦の馬で、坂になると行き振りが鈍るのだが、前半の貯金でギリギリ凌ぎ切った。ただ、以前は良馬場でももう少し強く、今日の競馬なら1馬身は突き放して欲しかった。確実に衰えは来ている。

コスモバルク

何回か述べているが、以前より堪えが利いているのが良い。歩様に硬さも無く、4歳時を思うと数段上のデキ。出脚でコスモバルクに叩かれ、そこをヴィータローザに突かれて、中段のイン。以前と違って、折り合い面の不安は無いが、ここで外した分、4角では絶望的に近い位置取りになってしまった。ずっとインを立ち回っていたとはいえ、騎乗ミスが有ってハナ差なのだから、今日は今年の充実振りを再認識させた一戦。ディープインパクトとハーツクライが居ない東京戦なら主役級。

ディアデラノビア

煩いのは何時も通りだが、トモに張りが有って、これも歩様がスムーズ。ゲートを普通に出ているだけでも、デキの良さが解る。折り合いに気を付けつつ、中段の外。まあ、流石にこの距離だと掛かり加減になるが、下手に折り合う様なら、伸びないタイプだろう。向正面でインに入れ、4角狭いところにも怯まず押し上げてここ迄。戦前述べた様に、今季は期待出来る一頭。京都は勿論、東京でも面白い。

スウィフトカレント

落ち着いていて決して悪くないのだが、良い時はもっと良く見せていた気が。イマイチ物足りなさが残る。例に依って後方。4角、一旦外へ出そうとするが、出し切れずに馬群の真ん中から叩き出される形。展開考えれば良く走っているのだが、変に折り合っている辺りは、絶好調とは言い難い。もう一ついえば、仮令デキの無さ故の副産物でも、折り合い付く以上はもう少し前に行く競馬を。

エアシェイディ

2人曳き。見た目は悪くない程度。ただ、この馬の場合は気性面が課題。道中はディアデラノビアと前後する位置。ただ、ディアデラノビアはインに入れたのに対して、普通に外を回って、普通に回ってしまい、一工夫が有った上位4頭とは差が出てしまった。ただ、今日は外枠で仕方が無い面も有ろう。1番人気にした方が間違い。

メジロマントル

首を伸ばして如何にも気分良さそう。トウカイテイオーに似たバネを感じさせる歩様。出脚良くハナへ。バランスオブゲームの項で述べた様に、スローに落としてマイペース。最後は決め手の差だが、今後ハンデ戦を有利に闘う上でも、ここは走ってはいけない競馬。デキの良さは一目瞭然。何処かで一発。

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