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京都大賞典

アガリ勝負に強い馬を狙う


■ 回顧

2006年 スイープトウショウ

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 PCI 通過順位 Ave-3F 上3F 単勝 体重 ±
7 9   スイープトウショウ 牝5 56 池添謙一 2.31.5 117   81.0* 05-05-07-07 39.57 32.8 2 5.1 470 +6 エンドスウィープ
7 8   ファストタテヤマ 牡7 57 武幸四郎 2.31.6 116 3/4 81.2* 10-11-08-07 39.60 32.8 7 19.2 458 -12 ダンスインザダーク
6 7   トウショウナイト 牡5 57 武士沢友 2.31.6 116 クビ 78.9* 03-03-03-05 39.50 33.1 5 7.2 478 +4 ティンバーカントリー
5 5   ローゼンクロイツ 牡4 57 小牧太  2.31.7 115 3/4 76.0* 01-01-01-01 39.40 33.5 4 6.7 456 +4 サンデーサイレンス
6 6   ストラタジェム 牡5 57 熊沢重文 2.31.8 114 3/4 78.4* 05-05-04-02 39.53 33.2 6 10.1 452 +6 サンデーサイレンス
8 11   アイポッパー 牡6 57 和田竜二 2.31.9 113 クビ 77.8* 08-08-04-02 39.53 33.3 3 6.3 452 +4 サツカーボーイ
1 1   インティライミ 牡4 57 幸英明  2.32.0 112 1/2 77.2* 03-03-04-05 39.53 33.4 1 2.4 482 +6 スペシャルウィーク
4 4   マイソールサウンド 牡7 57 本田優  2.32.1 111 1/2 75.2* 02-02-02-02 39.47 33.7 8 37.6 472 -2 タマモクロス
8 10   キーボランチ 牡7 57 内田浩一 2.32.3 109 11/2 77.7* 08-09-08-09 39.63 33.4 9 107.0 490 -12 キンググローリアス
10 B2 2   アルファフォーレス 牡6 57 藤岡佑介 2.33.2 100 74.0 05-07-08-11 39.70 34.1 11 187.0 512 +6 サンデーサイレンス
11 3 3   ニッシングリン 牝5 55 東川公則 2.33.3 99 クビ 72.0 10-09-08-09 39.63 34.4 10 172.4 438 -5 ピルサドスキー
馬 名 KOL次走へのメモ
  スイープトウショウ 117 フックラとして好仕上がり。いつもより発馬が良く、すぐ内に入れて中団を追走。遅いペースでも何とか折り合えた。そのポジションでジッと我慢して直線もイン狙い。前が開くとスパッと伸びて突き抜けた。
+6kg。毛ヅヤは良いが、張りが一息。ただ、デュランダルがそうだった様に、イレ込む馬はこういう仕上げが却って良い方に出るケースも。出負け気味も、内に入れて出脚で稼ぎ、インティライミの直後。超の付くスローペースだったが、インに居た分も有って、道中は堪えが利いていた。坂の下りは流石に行きたがったが、そこも我慢させて、実質300mの競馬。抜けて来る脚は、現役屈指のの速さだ。今日は競馬が完璧だったのと、相手が弱過ぎた分で、評価上げ辛いが、このペースでしっかり折り合って、末脚使える辺りは、今日の仕上げが正解だった証。ゲートの甘さを、今日の様に上手く誤魔化せれば、今季デキの無いディープインパクトなら9割方負かせる筈。
  ファストタテヤマ 116 セーブ気味の調整で12Kg減。もともとスラッとした体形だが、少し細く映った。行きたがるのを抑えて後方から。勝負どころから仕掛けて4角で外へ。直線に向いて内にモタれ、ゴール前は逆に外にヨレたが、それでもよく伸びた。
歩様に硬さは有るのだが、以前の非力な状況を思えば進化の過程。馬に張りが有ってデキの良さは一目瞭然。例に依って後方。折り合い不問の馬だし、下手に脚を使うと良い方に出ないので、このスローペースは望むところ。一足先に動いたアイポッパーに乗って、4角一番外へ。最後は手前を替えて良い脚で来たが、逆手前だった直線半ばで内にモタれたのが惜しい。ただ、このスローで外を回って2着ならかなりの好内容。東京は全てにおいて良い方に出ない筈だが、大穴なら。
  トウショウナイト 116 ジワッと行かせて3番手。折り合いもスムーズ。4角手前で少しモタついて先を越されたし、直線では狙ったところに入れず、進路を切り替えざるを得なかった。そこからよく伸びたが、着差を考えると痛かった。
今季は馬を大きく見せて張りが有る。気配そのものは地味だが、これも確実にデキが良い。出脚は無い馬だが、このペースだけに好位から。外を回ったのは枠順で仕方が無いが、4角一瞬モタついた際に、ストラタジェムに先を越されたのが痛い。最後クビ差だけに、今日はそれが無ければ2着は有っただろう。モタついた部分は別にして、今日は瞬発力勝負に対応出来たのは収穫。最近道悪で走れていないだけに、今なら良馬場の方が良いのかも。
  ローゼンクロイツ 115 仕上がる。押し出されるようにハナへ。まったく絡まれることなく超スローペースでの逃げ。最後まで止まってはいないが、上位3頭にはアッサリ交わされてしまった。
今年になって少しずつ非力さが解消してきた。少なくとも下見での減点材料は無い。出脚はマイソールサウンドだったが、馬と喧嘩するのを嫌ってハナへ。1000m通過64.1秒は未勝利でもまず無いスローペース。勝てば悪くない作戦だったが、小牧騎手は、2年前のダイタクバートラムでもハナへ行って失敗していて、このレース2回目。まあ、この馬自身ここを勝てる程の馬では無いので、仕方が無いのだが、少なくとも良い印象は無い。
  ストラタジェム 114 ほぼ仕上がる。ペースが遅かったのでいい位置で離されずについて行けた。早目に動いて4角で前に並びかけたが、直線はジリジリとしか伸びなかった。
この馬にしては歩様スムーズ。トモも張っていて見た目は悪くない。これも出脚無い馬だが、このペースで中段の外。折り合いは付いた。坂の下りでアイポッパーに促される形で早目に動いたが、そこからが甘い。追ってから頭が上がっていて、見た目が如何に良くても、デキが無い負け方。
  アイポッパー 113 仕上がる。ジワッと行かせて中団の外。勝負どころから早目に動いて行ったが、直線半ばで脚いろが鈍ってしまった。
もうちょっと馬を大きく見せて欲しいが、張りが有ったし、何より毛ヅヤが良い。今春の様な事は無いだろう。ゲート悪かったが、外枠という事も有って、無理に引っ張らず中段から。ただ、結果的にずっと外を回されてダラダラ脚を使わされる形になって終いが伸びなかった。下見がどんなに良くても休み明け走らないタイプでも有り、今日は度外視出来る。
  インティライミ 112 仕上がる。Dハミ。出遅れたが、ペースが遅かったので無理せず好位の内。前半行きたがっていたとはいえ、追われてからサッパリ伸びず。
+6kg。気負っていたが、これは何時も通り。ただ、相変わらず造りが細い。出負け気味だったが、他に出脚の有る馬が居らず、好位のイン。このペースで行きたがっていたのは有る程度仕方が無いだろうが、それにしても追ってからが案外。瞬発力だけの問題では無い。仮に負けるにしても、粘る底力を見せて欲しかった。
  マイソールサウンド 111  
  キーボランチ 109  
10   アルファフォーレス 100  
11   ニッシングリン 99  

女王復活! スイープトウショウが11か月ぶりの実戦を鮮やかに差し切る

4月に骨折が判明したスイープトウショウ。
春シーズンを休養にあて、この京都大賞典(GII)は昨年のエリザベス女王杯以来11か月ぶりのレースとなりましたが、
見事に復活、鮮やかな差し切り勝ちを演じてみせました。

 その走りは、これまで以上に堂々としたものでした。
9番枠スタートからいったん下げてスっと内に潜り込むと、スローの流れを中団で追走。
3〜4コーナーでも鞍上・池添謙一騎手はガッチリと手綱を引いたままです。

 馬なりのまま直線へ向くと、並んで叩き合うローゼンクロイツ、インティライミ、マイソールサウンドの直後から
慎重に割って入れる場所を探り、ラスト250mから間隙を突くようにしてスパートを開始。
力強く抜け出すと、最後は追い込んだファストタテヤマを4分の3馬身退けて1着ゴールを果たします。

 もとより、宝塚記念1着などで牡馬と互角以上の力を持つことは実証済みのスイープトウショウ。
天皇賞・秋でも、この豪快な差し脚を見られる可能性は高いのではないでしょうか。

2006年までの京都大賞典のラップは東スポによると以下。

年 勝ち時計 前4F 中4F 後4F
02年 2.23.6 47.4 50.4 45.8
03年 2.26.6 50.4 50.5 45.7
04年 2.25.2 48.4 50.9 45.9
05年 2.25.4 49.7 49.7 46.0
06年 2.31.5 50.3 55.4 45.8

まず今年の勝ち時計は遅すぎる。 その原因は中盤4Fラップの異常な緩み。 そして高速アガリの出やすい京都コース。
ここで脚を溜めることができたスイープに味方し楽に勝てたと言えなくもない。

京都→東京で400m短くなる天皇賞ではもっと中盤厳しいレースが想定されるだろうから、
末脚が武器のスイープには磐石とは言えない。
2着だったファストタテヤマも同様。 (結果、天皇賞はスイープ4着)

本来叩き良化タイプのスイープが勝てたのは「メンバーに恵まれたから」と言えそうだ。
アガリ32.8は目を引くがこの数字だけに目を奪われると痛い目に遭いそうだ。
ただ、スイープは一瞬の末脚ではなく、どちらかというと持続力タイプのようなので、
京都大賞典メンバーの中ではまだマシなほうかという感じは、ある。

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