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根岸S

根岸S・男の解の公式 大和S1着馬を中心視!

昭和62年に新設された重賞競走。
創設当初は、ダート1400mの別定重量戦として争われていたが、平成2年から1200mに短縮された。
その後、平成13年に距離が再び1400mになり、施行時期も11月から1月下旬に変更となった。

なお、競走名の『根岸』は、江戸時代末期に我が国初の近代競馬場が設置された地。
同競馬場では、昭和17年まで競馬が施行されていた。

年度 1着
2着
3着
タイム ラップ 3連複 3連単 メモ 勝負
結果
2012年 シルクフォーチュン 4 トウショウカズン 9 テスタマッタ 5 1.23.5 ×
2011年 58390 379550
2010年
2009年
2008年
2007年 ビッググラス 12.5-10.8-10.9-11.7-12.0-12.7-12.9
2006年 リミットレスビッド 12.2-10.8-11.6-12.1-12.3-12.2-12.5
2005年 メイショウボーラー 12.5-10.9-11.6-12.3-11.9-11.7-12.1
2004年 シャドウスケイプ 12.3-10.9-11.6-12.1-12.3-12.1-12.7

単勝人気はアテにならない
過去6年の根岸ステークスでの単勝人気別の成績をみてみると、中山競馬場で行われた2003年を除くと(2番人気→1番人気で決着)、
3番人気以内に支持されながら勝利できたのは、2005年のメイショウボーラーただ1頭という状況である。
逆に期待以上の結果を残しているのが4〜9番人気の伏兵陣。
過去6年で4勝2着2回。中山開催の2003年以外は連対が続いている。

ガーネットS組優勢
根岸ステークスに出走した馬を前走の条件別に分類してみた。
『JRA・ダートGIII』に分類されたグループの成績がよいことがわかるのだが、実はそこからの参戦で3着以内に入った8頭は、すべて前走がガーネットステークスなのである。
さらに8頭中7頭は、ガーネットステークスで3着以内に好走していた馬たちだった。

大和S組優勢
ポスト・ガーネットSは大和S。
この組を中心にみる。

馬体重500キロ前後が狙い目
リニューアル後の東京競馬場のダート1400m戦のデータから、なにか特徴のあるものはないかと探してみたら、馬体重の分布に特徴があった。
この条件では、480キロから519キロの範囲で出走した馬の成績がよい傾向があるのだ。
また、外国産馬の成績が特によく、勝率が13.0%、連対率が23.8%、3着内率は33.1%と、他を圧倒する数字を挙げている。

大和S組優勢。5歳勢>4歳勢
ステップで見ると大和S組からの好走が目立つ。
5歳勢が中心。4歳勢は振るわない。

1番人気は苦戦。波乱傾向
1番人気は苦戦傾向。荒れ傾向にある。
同じ東京コースだがフェブラリーSにはあまり直結しない。

ガーネットS→根岸Sに注目

根岸Sが現在の時期に行われるようになったのが01年。
そこから7回が行われてきた。

前走レース別で着度数を見ると、一番多く3着以内馬を送り込んできたのは当然というか、ガーネットSだ。
ガーネットSの別定戦時代に[1-0-2-6]、ハンデ戦になってからは[3-2-1-17]となっている。

着度数の見た目は普通なのだが、そのわりに回収率は高く、単複ともに100%を超えている。

ということは、人気薄の馬が激走してきたということである。
たとえば昨年も、12番人気のニホンピロサートが3着した。

当時ニホンピロサートは9歳だったので人気が落ちるのも仕方ないが、
しかしガーネットSで4着だったことを考えると人気がなさすぎたとも言える。
ちなみに昨年の根岸SにはガーネットS組が3頭出ており、先着順では2番目の立場だった。

その昨年、人気を裏切ったリミットレスビッドは一昨年の根岸Sを6番人気で優勝。
その前走ガーネットSはというと、これも優勝していた。
重賞を勝ってきてなお人気が伸びなかったわけだ。

04年7番人気1着のシャドウスケイプは、その前走がガーネットS・3着。
同組の先着順では2番目。02年6番人気1着のサウスヴィグラスにいたっては、ガーネットSを2番人気2着した直後のレース。
しかもガーネットSを勝ったブロードアピールは出ていなかったので、
ガーネットS最先着馬でありながら人気を落としていたということになる。

他路線からも馬は来るので一概には言えないが、どうも根岸SにおけるガーネットS組は、過少評価されすぎる傾向があるようだ。
距離延長やコース替わり、斤量条件の変化などはあるが、
ここまで極端な傾向があればとにかく注目してみる手はある。

今年は6頭が登録しているが、前走1〜4着の4頭には、このパターンのチャンスがあると言えるだろう。

2012年 母に潜む期待値の高い血

 たいていの場合、出走馬のほとんどは、当該距離に対して適性のある血は持っています。

 馬券においては血統を活用する場合、プラスαでどんな血を持っているかが重要になる局面も多いのです。

 根岸Sでは、競馬総合チャンネルで推奨したシルクフォーチュン、トウショウカズン、テスタマッタが1-3着を独占。ホームページで公開している予想でも3連単37万9550円の配当を的中することができました。

 シルクフォーチュンを評価したのは、母父のアルワウーシュが芝2400mGI勝ち馬であることに加え、父のゴールドアリュールはサンデー系で、自身も芝のGIで勝ち負けをするぐらいのポテンシャルを持っていたように、ダート馬の中では芝適性の高い種牡馬だからです。

 同様に、トウショウカズンも父のクロフネは自身も芝のGI勝ち馬で、産駒もGI勝ち馬がいる種牡馬。母は凱旋門賞馬ダンシングブレーヴを持ち、近親にスイープトウショウがいるように芝の中長距離GIに実績を持つ血統馬です。

 つまり、根岸Sはダート1400mでありながらも「芝中長距離GIの実績」というプラスαの血を重視したわけです。

 根岸Sが行われる東京ダート1400mはダートコースの中では直線も長いため、直線に向くまでは脚をタメる能力やゴール前で粘る欧州的なスタミナが要求されやすいコースです。そのため、「芝中距離GIの血統」がプラスαとして活きる局面も多くなるのでしょう。

 また、母に潜むポテンシャルを簡単に活用するには「母父リーディング上位の馬」を買う方法もあります。

 たとえば「父はその条件ではあんまり見たことがない」ものの「母父はリーディング上位」の馬を買うだけでも、馬券期待値は十分に高くなります。

 特に「その条件を使ったことがない馬(たとえばダートのレースなら、前走まで芝だった馬」や「今まで戦ったことのないメンバー」の時や「人気のない馬」を買うことが期待値を上げるには重要なポイントになります。

 つまり「父や戦歴では、好走確率が高いのかはわからない」けれども「母父の潜在能力は高い馬」は、人気薄の期待値がとても高いわけです。

 先週は、たまたま根岸Sで結果が出てしまいましたが、この作戦は適性が分からない未勝利戦や、主流種牡馬が走りづらい「特殊コース」でより力を発揮する確率が高くなります。

 ということで、きさらぎ賞のような主流レースでは、母父を見る必要もなさそうです。ディープインパクト産駒でも買えばいいのではないでしょうか。

2011年

最近では快速メイショウボーラーが快勝した2005年が、1分23秒0で、今年とレース上がりまで同じ35秒7。
前日の1600万条件の「春望S」がこの距離1分25秒1の接戦だったから、
セイクリムズン=ダノンカモンのマッチレースになって記録された1分23秒0はかなり優秀。
ずっと降雨のない天候が続いていたダートは見た目にもパサパサの状態だった。
今年、フェブラリーSには、エスポワールシチー、スマートファルコン、シルクメビウス、
公営のフリオーソ…など出走予定は現在のところなく、
トランセンドなど限られた馬に人気が集中しそうだったが、
「根岸S」がかなりのレベルで決着したことにより、駒不足の物足りなさは解消されることになった。

勝った5歳セイクリムズン(父エイシンサンディ)は、昨年後半から急速にパワーアップしてこれで重賞2連勝。
古馬のOPランクになってから[4-0-4-2]となった。
全8勝がダート1400m以下に集中しているものの、
今回は「11秒8-11秒9」のラップが刻まれた直線で力強く伸び、
苦しいゴール前でダノンカモンを突き放したこと。
体型、血統背景から決してスプリンターとは思えないこと。
精神的に落ち着きが増し、陣営はこのレースの前から次はGIを展望していたことから、
フェブラリーSでも新星として注目を集めることになりそうである。
もまれる内枠を切り抜けた自信は大きい。

父エイシンサンディ(1993)は、内国産種牡馬としては珍しい不出走馬。
サンデーサイレンス系が大爆発する前にもう種牡馬となっていた。
母方はオークス馬テンモンが代表するファミリーの出身。

2着ダノンカモン(父シンボリクリスエス)も同じく5歳の上がり馬。
昨秋はOPに復帰して以降、1、2、2、1、2着。セイクリムズン同様。
実績は1400mに集中しているものの、ダート1600mも[1-1-1-0]。
11月の武蔵野Sでグロリアスノア(ジャパンCダート2着)と接戦の2着があり、
1分35秒5の持ち時計もあるからフェブラリーSが時計の速いダートになると侮れない。
ピークが続いてきたが、この状態をなんとかキープしたい。

大跳びのダイショウジェットは、今回はスムーズに追走して直線でも上手く外に出せた。
ちょっとムラなタイプで、すでに8歳。
昨年のフェブラリーSが6着だったから、得意の東京ダートならこのくらいは走れるということだろう。

美浦に一週前に入って直前輸送での精神面の不安を解消しようとした5歳牝馬ケイアイガーベラは、
馬体減はなかったから一応正解と見えたが、パドックから元気がなかった。

前半「35秒2-47秒3-59秒3…」のペースは決して厳しいとは思えない自分のペースなのに、
伏兵エーシンクールディに早めにこられて早々と失速。
左回りは平気と見ていたが、一連の1400mの内容からすると案外だった。
遠征競馬が全く合わないということなのだろうか。
勝つ時は圧勝でも、捕まると2着も3着も一度もない。
淡泊な一面がモロに出てしまった。
展望としてたフェブラリーS挑戦は自粛だろう。

7か月ぶりのサクセスブロッケンは、やけにスマートに映る前走比マイナス5kgの馬体。
完調手前というより、覇気に乏しい全体の気配が気になった。
使っても良化の可能性はあるものの、これまでのパターンは休養明けを使って一変。
そういうタイプではないところが心配である。
上がり馬ティアップワイルドとスターボードは、デキは良かったが…。今回は力負けだった。

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