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日経賞(G2)

【日経賞・男の解の公式】 有馬記念・AJCC実績馬を狙え!
モデル馬

■ 傾向

1953年に創設された『日本経済賞』を1979年に改称したもので、
創設当初は初夏の時期に芝3200mで争われていたが、1958年に2600mに短縮され、
1967年から現行の2500mで行われている。
1984年に春の中山開催に移行してからは、本競走をステップレースとして天皇賞(春)に向かう馬も多く、
シンボリルドルフ、ミホシンザン、ライスシャワーが日経賞を快勝し、その年の春の天皇賞馬に輝いた。

日付 コース 勝ち馬 レベル ペース LAP メモ
2012
2011
2010
2009
2008
2007 ネヴァブション A 119 M 51.3 6.9-11.5-12.1-11.8-12.3-12.7-12.8-11.9-11.6-12.1-12.1-11.5-12.5=2.31.8 小雨
2006 2006/04/30(日) リンカーン B 115 S 7.2-11.8-11.9-12.5-12.4-12.4-12.8-12.8-11.9-12.2-11.8-11.3-12.0=2.33.0
2005 ユキノサンロイヤル A 117 S 7.1-11.4-11.8-11.9-12.6-13.8-13.1-12.2-11.6-11.9-11.7-11.7-12.5=2.33.3
2004 ウインジェネラーレ B 116 S 7.2-12.1-12.0-11.5-12.2-13.1-12.9-12.6-12.0-12.0-11.7-11.6-11.9=2.32.8
2003 イングランディーレ B 115 M 6.9-10.7-11.3-11.8-12.3-13.3-12.4-12.1-11.8-12.5-12.0-11.8-12.4=2.31.3
2002 アクティブバイオ A 116 S 6.7-12.2-13.1-12.7-13.0-13.7-13.5-12.9-12.4-12.2-11.8-11.4-11.4=2.37.0

前走距離は2100〜2500mの馬に注目
日経賞の出走馬を前走の距離別に分類してみると、前走で2100m〜2500mの距離を走った馬が好成績を挙げていることがわかった。
大幅な距離延長や距離短縮で、このレースに臨む馬は苦戦する傾向があるようだ。
ちなみに日経賞ともっとも相性がよいステップレースは、御堂筋ステークス(阪神芝2500m・1600万下)で、
過去10年で5頭が出走して、4頭が3着以内に入っている。(今年の御堂筋ステークスは、2400mで実施)

馬体重が重めの馬が好成績
2500mというやや長めの距離を走る日経賞を、当日の馬体重別に成績を集計してみると、大きめの馬体をもつ馬の活躍が目立つ状況となっている。
なかでも480キロ以上の馬が好成績。単勝万馬券で勝ったテンジンショウグンとレオリュウホウも、480〜499キロの範囲内だった。
絶対数こそ少ないものの、520キロ以上の大型馬も好成績をあげている。
逆に460キロ未満の小柄な馬は、2年連続で3着以内に入ったステイゴールドなどがいるものの、全体としてはいまひとつの傾向だ。

過去の実績にも注目
大波乱のイメージが強い日経賞だが、過去に実績を残してきた馬も活躍をみせている。
なかでも顕著なのが、過去に重賞で2着の実績があった馬たち。
上がり馬で決まった2002年(前走御堂筋ステークス組のワンツー)を除くすべての年で、毎年連対を果たしているのだ。
出走馬の過去の成績にも気を配ってみると意外な発見があるかもしれない!?

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■ 2012年回顧

■ 2007年回顧

有馬記念
06:7.1-11.5-11.4-11.3-11.8-12.8-12.9-12.7-12.2-12.8-12.2-11.2-12.0=2'31"9
ディープインパクト(10)、ポップロック(4)、ダイワメジャー(2)
05:7.0-11.4-11.7-12.1-12.9-13.0-12.2-11.8-12.0-12.3-12.0-11.4-12.1=2'31"9
ハーツクライ(3)、ディープインパクト(6)、リンカーン(3)
04:7.0-11.6-11.5-11.7-12.3-12.4-12.0-11.7-11.8-11.9-11.6-11.6-12.4=2'29"5
ゼンノロブロイ(2)、タップダンスシチー(1)、シルクフェイマス(5)
03:7.0-11.2-11.2-11.2-11.6-12.3-12.9-12.6-12.2-12.7-11.7-11.7-12.2=2'30"5
シンボリクリスエス(2)、リンカーン(1)、ゼンノロブロイ(3)
02:6.8-11.5-12.5-12.9-12.0-12.7-12.8-12.3-11.5-11.8-11.4-11.7-12.7=2'32"6
シンボリクリスエス(6)、タップダンスシチー(1)、コイントス(4)
01:6.9-12.0-12.1-12.1-12.7-13.6-13.2-12.6-11.8-11.5-11.3-11.3-12.0=2'33"1
マンハッタンカフェ(9)、アメリカンボス(2)、トゥザヴィクトリー(1)
00:7.2-12.0-12.5-12.2-12.3-13.0-12.7-11.9-11.3-11.8-12.3-12.2-12.7=2'34"1
テイエムオペラオー(11)、メイショウドトウ(7)、ダイワテキサス(2)

日経賞
07:6.9-11.5-12.1-11.8-12.3-12.7-12.8-11.9-11.6-12.1-12.1-11.5-12.5=2'31"8
ネヴァブション(7)、トウショウナイト(7)、マツリダゴッホ(4)
06:7.2-11.8-11.9-12.5-12.4-12.4-12.8-12.8-11.9-12.2-11.8-11.3-12.0=2'33"0
リンカーン(5)、ストラダジェム(11)、ブルートルネード(2)
05:7.1-11.4-11.8-11.9-12.6-13.8-13.1-12.2-11.6-11.9-11.7-11.7-12.5=2'33"3
ユキノサンロイヤル(6)、トウショウナイト(2)、オペラシチー(5)
04:7.2-12.1-12.0-11.5-12.2-13.1-12.9-12.6-12.0-12.0-11.7-11.6-11.9=2'32"8
ウインジェネラーレ(1)、ゼンノロブロイ(5)、ダービーレグノ(6)
03:6.9-10.7-11.3-11.8-12.3-13.3-12.4-12.1-11.8-12.5-12.0-11.8-12.4=2'31"3
イングランディーレ(1)、バランスオブゲーム(2)、ハッピールック(9)
02:6.7-12.2-13.1-12.7-13.0-13.7-13.5-12.9-12.4-12.2-11.8-11.4-11.4=2'37"0
アクティブバイオ(4)、タップダンスシチー(2)、コイントス(1)
01:7.2-12.0-12.1-12.1-12.3-12.8-12.9-12.7-12.2-12.1-11.8-11.7-11.8=2'33"7
メイショウドトウ(5)、マチカネキンノホシ(3)、メジロランバート(5)

もうここ5〜6年提唱してるのが、「中山2500は向こう正面(=1300〜1700)のラップの並びで展開利が丸分かり!」
即ち、ここの2ハロンに12秒台が並べば先行有利、11秒台が並べば差し有利。11秒台が入ってるのに前で残れば最強レベルの判断ができる。
この主張を裏付けてくれたのが、02年大穴を開けたタップ様。当時フロック視された(それどころか「ファインモーションに競り掛けた」と批判さえされた)ものだが、その後のJC9馬身差勝ちを始めとする輝かしい実績をもって真の底力を証明した。他でも「差しラップを先行押し切ったハーツクライ」「前残りラップを一捲りのディープインパクト」など、ラップが規定する展開利の趨勢を覆した馬は高い底力を保証されると言える。

その伝で言えば・・・
12秒台が並んだ前残りラップの有馬記念で、メイショウサムソン(番手)・デルタブルース(好位)・トウショウナイト(中団)の並びの3頭が、そのまま5・6・7着だったことから、大雑把にほぼ互角の評価。ここから超G1級が可能な馬はいない。
一方11秒台が並ぶ完璧な差しラップの日経賞で、まんまと早仕掛けして目標になりつつ粘ったマツリダゴッホの底力は相当に評価できる。勿論、実質「上がり6F勝負」の底力勝負でこれを差し切り有馬より速い時計で勝ったネヴァブション、道中勝ち馬より前で捌いて肉薄したトウショウナイトも相応の評価が可能で、単体の評価では主流とされる阪神大賞典組よりもかなり高い。


 前半の1100メートル通過は67秒3。日経賞過去10年で2番目の速さ(3番目は68秒台)。そこから2コーナーを挟んで向こう正面でへ向かうときに突然のペースアップ。

残り1200メートルからの急激なペースアップ。あったなぁ、そんなレース。昨年のオールカマーがそんな感じだった。ただし、オールカマーは距離が少し短いし、前半の時計も極端ではないものの遅い数字、良馬場、と今回の日経賞とは条件がやや違うので、11秒台連発とはならず12秒台が混じって「捲くりどころ」ができているだけに、どこで脚を使っているかをよく見極めないといけない。

馬 名 KOL次走へのメモ
ネヴァブション 出脚は鈍かったが、押して中団は確保。向正面でも積極的に仕掛けて進出。勝負どころからはマツリダゴッホをマークする形になり、4角では完全に振り切られた格好。そこから渋太く盛り返して差し切ってしまったのには驚いた。粗削りだが-10kg。手先も柔らかく、見た目には良いが、例に依って数字の増減が大きい。出脚が無くて後方から。インに入れて結果的にマツリダゴッホをマークする形。4角の手応えではマツリダゴッホが圧勝しそうな勢いだったが、ジワジワ来て最後は1/2馬身差。マツリダゴッホが競馬を間違えた面は有るが、不器用さも目に付いただけに、トリッキーな中山2500mで勝ち切ったのは能力の証明。次走京都でも連下には。正真正銘、急激なペースアップのときに、一度ステッキを抜いて内から進出を既に開始している。徐々に前との差を詰め、先に抜け出したマツリダゴッホをしぶとく捉えてゴール版を駆け抜けた。このレースで示した底力の高さは勢いだけで済まされない奥深いものである。このレースで1番強かったのは素直に勝ったこの馬。 …しかし、天皇賞は厳しいんじゃないかなぁ。馬のほうは完全に褒めちぎってますけど、あそこでペースアップして素直についていこうとしてる北村騎手に長距離戦での不安をまざまざと感じます。そして、直線内に外にもたれてるのに激しく追いすぎ…。マイナス10キロだし。上記のようにすごく厳しい競馬の中でのものだし。そりゃあこの中間、馬なりでしか調教できてません、って話も納得です。輸送を控えた今週の調教にも注目です。
トウショウナイト 中団の外目でうまく流れに乗れた。道中は無理せずに、マツリダゴッホの仕掛けた4角から仕掛けに入る。直線は勝ち馬と並んで追い込んできたが、ようやく2着に上がったところがゴール。58Kgの分はあるかも知れない。一叩きされたが変わって来ず。悪くないが、抜群だった昨秋程の状態では無い。行けたら行こう位の気で出していたが、外枠でも有り、結局は控えて後方。斤量差有った上、ずっと外を回されていた事を思えば良く差し込んでいるが、微妙に頭が高いのが気になる。下見通りデキが万全では無い。こちらはほぼ動かず馬任せのまま、にしていると残り800あたりでズブさを見せて手が動き始める。マツリダゴッホに一旦突き放されたが、最後の最後でクビ差だけ先着を果たした。低迷期と呼ばれていた頃を除けば、京都ではG1G2ばかりを使われて、2,4,3,3着で、人気より凡走したことがないなど非常に優秀。それはつまり、ズブさの出る部分を京都の下り坂が後押ししてくれるということだろう。スタミナに関してはネヴァブションのほうが上、しかし相手は激走の反動必至。上がり掛かる展開なら確実に来るし、京都の下りを使うときには上がり勝負にも対応可。
マツリダゴッホ シャドーロール。先団直後で終始スムーズな競馬。4角で満を持して仕掛けるとあっという間に抜け出してしまったが、そこからが前走とは違っていた。距離の分かも知れない。シープスキンノーズバンド。集中して歩けていたが、姿勢が高い。デキは相変わらず良いが。出脚で様子を窺っていたが、中段で宥める形。道中、頭は高いのだが、一応は折り合い付いた。前走は早目に先頭に立たされる形になったが、今日は追い出し我慢して、勝ちパターンだったのに最後に2頭。コーナーで脚が使えるので、手応えに騙され易いタイプでは有るのだが、今日の展開で差されたのは不満が残る。距離延長は確実にマイナス。こちらも馬任せのまま、しかし手応えは残したまま追走、残り500から一気に外目を進出して敢然と抜け出すも、最後の急坂で捉えられる。それでもあっさりではなく、しぶとく抵抗している。前が止まった捲くりどころで(後ろから3ハロン目の12秒1は良馬場過去10年で最も遅い)一気に進出した、と考えれば、抜群のタイミングで抜け出せたのに3着=馬比較では完全にスタミナ負け。これは確かにそうなんだけど、もうなんとなくお分かりかもしれませんが、この抜群のタイミングで抜け出せる人が乗っているんだよ。ってことです。ここ2戦、先に一気に抜け出す戦法を使ってますが、本番でも同じことをするとは限りません。が、然るべき時にその末を引き出してくることだけはほぼ間違いないと思います。
アドマイヤタイトル 出遅れて後方待機。道中は動かずに末脚勝負。直線は一か八か馬込みを突いてきたが、結果的に坂下で挟まれてしまった。落ち着いていて悪くないが、もう少し雰囲気が欲しい。気配が地味。出負けして後方から。折り合い付いてずっとインを立ち回っていたが、坂下で狭いシーンが有ったのが痛い。力は有るが、ゲートが課題に。たぶん前を追いかけて進出してきている。ただ、捲くりどころでは、内に入って距離損なく差を詰めている(ここがオールカマーのスウィフトカレントと違うところ)。直線では同じアドマイヤの馬に内からぶつけられてブレーキが掛かったが、すぐに馬群を割って抜けてきたが、上位3頭とは脚色が違った。はてさて、ものすご〜く微妙。。速く動き出したのは馬の強さ、動いたのは騎手のマイナスだが騎手は乗り替わってるから減点なし、捲くりどころで内を通ったのはロスなく運べてる部分、直線ぶつけられて再び伸び返した根性はすごい、ただ脚色はかなり劣っている、でもスムーズなら伸びていたかも、、、、、、人気次第
  アドマイヤモナーク 好位でうまく流れに乗れていた。前を掴まえるようなシーンはなかったが、渋太く流れ込んで入着。この相手にここまでできれば悪くない。オーストラリアンブリンカー。この距離を走る馬にしてはテンション高過ぎる。ただ、皮膚の薄い馬体でデキ自体は良い。出脚良かったが、インテレットが主張して2番手。マクり合戦を内で矯める絶好の展開になったが、4角捌き損ねたのが痛い。まあ、今日の着差だと、それが無くても勝ち負け迄は厳しかっただろうが、重賞でも差の無い力が有るのは確か。
  インテレット 出脚良くハナへ。途中まではうまくペースを落とせたが、向正面で外から被せられてキツい形になってしまった。パシュファイヤー。気負って、隊列から離す形。悪くないが、良い時はもっと馬体にゆとりが有った。五分に出たとはいえ、何故かハナへ。今日は結果的にこれが裏目。3角手前からエリモエクスパイアに来られ、最悪の展開になった。トビが大きいので、ゲートに関わらず大事乗った方が良さそう。
  ラッキーブレイク  
  ブリットレーン  
フサイチパンドラ 好位で流れに乗れていた。ただ、4角で外から追い上げられると反応できずに置かれてしまう。ちょっと物足りない内容だった。独特のトモの送り。昨秋のデキには無い。出脚良く好位から。ただ、ペースが遅かった事も有るが、前半は抑えるのにかなり苦労していた。4角では既にアラアラの手応え。気の良過ぎる馬に多いが、折り合い面がデキに現れるタイプ。
10 エリモエクスパイア 流れが遅いと見るや向正面で先頭に並びかける。結果的にキツい競馬になってしまったか。現時点での地力の差もあるかも知れない。ペースアップの元凶。折り合い欠きっぱなしで外目追走、問題の場面で一気に行ってしまった。それでも直線手前までほぼ持ったまま。追ってからはまるでさっぱりだった。 ネヴァブションと同等以上の苦しいレース。まあ1秒3離されてるんで、強い内容とまでは言ってられないが、広いコースのほうがスムーズに走れる飛びの大きさだし、巻き返しの期待だけは十分。で、あの大飛びと、ダイアモンドS2着時の上がり11.1 - 11.7 - 12.3を早め抜け出しからしぶとく粘っている競馬、今回の持ったまま直線向いて追ってさっぱり。以上を勘案すると、要は大飛びでスピードに乗せてしまえば簡単に止まらない逃げ馬、アドマイヤメインやコンゴウリキシオーと同じタイプではなかろうか。58キロは全然楽じゃないけど、先に抜け出しちゃえば、ダイアモンドで乗ってた人以外には舐められるはずだし。長距離の福永騎手ってイメージないですが、日経賞のフサイチパンドラでの騎乗、一旦下げようとしている姿から、たぶんペースわかってたんじゃないかな?まっ、逃げたら本当に面白いと思います。
11   トウカイワイルド 後方待機策。それなりに流れには乗れているように見えたが、直線は目立つような伸びはなかった。
12 ブラックタイド  
13   ビービートルネード  
14   サザンツイスター  

【馬場】Aコース。小雨舞う。

6.9-11.5-12.1-11.8-12.3-12.7-12.8-11.9-11.6-12.1-12.1-11.5-12.5

【展開】インテレットがハナ。テンから淀みないラップが刻まれ、緩んだのは1〜2角の2ハロンだけ。残り1200bから掛かったエリモが競りかけペースアップ。完全な底力勝負。折り合いを欠いた先行馬は苦しい。早めに抜け出すマツリダに、トウショウ、ネヴァの強襲。

 見せ場を作った昨秋の菊花賞からボリュームアップしたネヴァブションが、破竹の3連勝で天皇賞へ東の最終兵器として堂々と名乗りを挙げた。いつものように発馬で半馬身ほど出負けするも、鞍上は慌てない。中団馬群を悠々と進む。すぐ前のマツリダを見ながらインで脚をタメる。マツリダとの差が広がった1角〜向こう正面半ばでも慌てない。3角手前でインを通ってスパート開始。3角で一気に先団へ取りつく。三分三厘では一瞬の反応の違いでマツリダに突き放されるも、この辺りは計算づく。懸命に手綱を押してエンジンを点火させると、直線で内にモタれながらも、鞍上の懸命な右ステッキに応え、ゴール前で交わした。圧巻の内容ではなかったが、持ち味を存分に発揮した。スブくて長くいい脚を使うタイプ。距離延長は望むところ。菊花賞の雪辱を4月29日の淀で晴らす。

 トウショウナイトは道中、中団外めを難なく追走。歴戦の古馬だけに折り合いもピタリ。だが、若干気合いを付けながらの追走で手応えは良くない。三分三厘でもズブさを見せて突き放される。それでも、直線で外からジワジワと差を詰めて際どいところまで迫った。58`を背負い、よく頑張っている。距離が伸びるのは勿論、歓迎。

 マツリダゴッホは道中、好位のインを追走するも、やはり若干掛かっていた。懸命になだめられながら4角手前で手綱を緩められると一気のスパート。楽々と先頭へ躍り出て突き抜けるも、急坂で脚が鈍り、2頭に差されてしまった。前回よりも相手強化されていたし、この距離は折り合いに不安のあるこの馬にとって不向きだった。一瞬の決め手の高さはGI級。それを生かすにはマイル〜1800bがベスト。

 フサイチパンドラは直前の攻めで案外の動き。道中は3番枠発走から先行策を取るも、終始、外からビッシリとブラックタイドに競りかけられる。しかも、流れの落ち着いた1〜2角でモロに折り合いを欠いてしまう。テンも緩みなく、残り6Fからペースアップする流れで先行馬にも厳しかった。度外視。

アドマイヤモナークは厳しい流れを3番手のイン追走。外の馬が折り合いを欠いても、この馬は意に介さない。終始、インで我慢し入れ替わりの激しかった3角付近でも我慢。直線で狭いところを割ってジリジリと伸びた。休み明けで厳しい流れのなか、見せ場を作った。

 エリモエクスパイアは発馬直後から前に壁を作れず終始、折り合いを欠く。流れの落ち着いた1〜2角で抑え切れずに2番手へ。皮肉にもそこからペースアップし、自ら厳しい流れを演出してしまう。気難しい面を見せた。

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■ 2006年回顧

リンカーン
2人曳き。気配、歩様は良いが、今日は意外な程に雰囲気が無い。もっと前で競馬するかと思ったが、意外に行く気が無く中段から。折り合い面が毎回課題の馬だが、このペースの割にスムーズ。早目に動くと良くない馬で、4角迄大事に乗って直線だけの競馬。今日は完勝と言える内容。昨秋の唸る様なデキが無い点が今後どうかだが、取り敢えずは悪くないスタート。ただ、次走の京都戦は距離が長くて論外。

ストラタジェム
-14kg。ダート馬の様な歩様が芝でどうかだが、全く細く見えない。中山2500mの外枠はコース形態から外へ振られ易く、それを嫌って最後方へ下げる形。詰めの甘さが有った馬だが、デムーロ騎手、今日はインに固執して競馬したのが正解。前も上手く開いて最後は今迄に無い伸びを見せた。まあ、新境地切り開いたと言えなくは無いが、当然ディスタンスでのこの競馬はアテに出来ない。

ブルートルネード
-22kg。一気に減っただけに中身には疑問有るが、元々が重たかった。手先のスナップの利きも目立つ。出脚はコスモオースティンで、2番手から。1周目のホームストレッチでコスモバルクが引っ掛かったが、それにも動じず道中はスムーズ。決め手が無い分、早目に動かざるを得ず、却ってリンカーンの目標にされた面は否めないが、今日は前半のペースが遅かっただけに仕方が有るまい。

トウショウナイト
前走の京都戦はパッとしなかったが、大分中身がしっかりして来た。例に依って出脚が無く後方から。4角手前から外を動いて行ったが、直線はここ迄。上位3頭はインを立ち回っていて、この馬は外を回っただけに、仕方が無い面は有るのだが、とはいえ良馬場では毎回勝ち切れないのも確か。加えて、今年は昨年よりこのカテゴリーの層が厚いだけに。

ユキノサンロイヤル
シープスキンノーズバンド。元々良く見せる馬で、眉唾的側面は有るのだが、見た目は往時の状態に。出脚が無く後方から。終始インを立ち回って、リンカーンを目標に理想的な競馬が出来た筈だが、準オープンのストラタジェムに交わされたのは頂けない。まだ完全復調とは。

コスモバルク
毛ヅヤは良いが、一枚重い。ただ前走同様、馬にヤル気が有ったのが良い。最初は4番手位に居たが、1周目のホームストレッチで行きたがって2番手へ。とはいえ、この位置で折り合えていた筈だが、内を狙って前が壁。ホッカイドウ競馬の五十嵐冬樹騎手、2回続けて中央の騎手の進路を妨害してしまったのは、今後を思うと良い方には出ないだろう。

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■ 2005年回顧

ユキノサンロイヤル
シープスキンノーズバンド。一息入った後で、ガタッと来るケースを案じたのだが、相変わらず毛ヅヤ冴えていたし、歩様もスムーズ。1角辺り迄は後方のインで我慢させ、向正面で外へ出して何時でも動ける態勢に。まあ、コスモバルクを目標にマクリ合戦の形となり、展開向いた面は否定出来ないのだが、今の馬場で外へ回して勝ったのだから立派。

トウショウナイト
今日は歩様スムーズ。デキの良さは伝わって来るが、馬は抜けていない印象。中段馬群の中。2周目3〜4角中間から真っ向勝負のプラズマに急かされる形で動いたが、そのプラズマが坂下で脱落したのとは対照的に、一旦は抜け切っているのだが、最後にユキノサンロイヤル。まあ、少なくとも一番強い競馬をしたのは間違い無いだろう。前走の京都戦は道悪云々の印象も有ったのだが、これは上方修正の必要が。

オペラシチー
多少気負うのは何時もの事だが、もうちょっと歩様にスムーズさが有っても。後方で折り合いを付ける策。プラズマとトウショウナイトを追い掛ける形で動いて行ったが、微妙に反応が悪かったし、決勝線手前でユキノサンロイヤルとトウショウナイトのポケットにハマッてしまったのが痛い。ただ、脚が有ればこうはならない筈で、まだ本当では無いのかも。

アンフィトリオン
トモの甘いタイプだが、以前よりはマシに。ただ、今日は妙にスカッと見せていた。道中は後方。オペラシチーやユキノサンロイヤルが動いた内をこの馬も動いて行ったが、挟まるシーン。ただ、その割に直線詰めていて、思った以上に力を付けている印象。トモの甘いタイプは、ああいう不利を一発でも食らうと脆い筈だし、坂も不得意な筈だが、今日はそれらもクリア出来ていた。これはトモの甘さが解消され出した兆候で、本格化のサイン。次走怖い。

スパークホーク
-14kg。休養明けにしては出来ているが、歩様が硬い。中段のイン。終始インを立ち回っての入着で、この形は如何なる理由が有ろうと評価の対象にはならない。

コスモバルク
毛ヅヤはともかく、今日はデビュー以来一番造りが良かったが、馬場へ出て気負ってしまった。前半グラスボランチに行かせての2番手も、押さえ切れずに1角からハナへ。例に依って前半のロスを思うと驚異といって良い程の頑張りなのだが、それでもロスはロス。世間がいう通り、ハナがベストだと思うのだが...。

アクティブバイオ
-8kgも、もう一絞り。ズブくなっているのか、行けなくなって中段。向正面辺りから徐々に位置取りも悪くなってしまい、4角でも一瞬狭くなるシーン。一応、言い訳が許される範囲のやられ方だが、近走行けなくなっているのは気掛かり。

プラズマ
馬振りはここでも上位。好位の外。マクり合戦の引き金を自ら引いた形だが、坂下で脱落。いきなりの重賞でこれが通用する程甘くは無かったか。

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■ 2004年回顧

ウインジェネラーレ
2人曳き。シープスキンノーズバンド。一息入ったが、多少太く映る程度。コーナーワーク利してハナへ。とにかく今年の中山コースはインの馬場状態が良いのと、各馬マークしていたゼンノロブロイが悠長に構え過ぎていた事も有って、並んでからももう一踏ん張りが利いた。弱い馬では無いが、今日は、いや今日も展開利。次走は試金石だ。

ゼンノロブロイ
落ち着いているが、自在性を武器にするこの馬が直ぐ前を歩いているサンライズジェガーと大差無い歩様では...。多少行きたがっていたが、道中は好位のイン。ただ、4角外を通ったし、勝負どころから悠長に構え過ぎた分が届かない。圧倒的人気に推された馬だけに、仕方が無いといえばそうなるが、今日は人災。

ダービーレグノ
毛ヅヤ冴えていたし、デキは良さそうだったが、何時も通りの歩様。珍しく終始内々で立ち回る策。トニービン産駒という事で要は直線レーサーなのだが、今日は4角で馬群が密集して、直線向いても前とそれ程離れていなかった分チャクラは捕らえられた印象。今日はあくまで展開だろう。

チャクラ
毛ヅヤはそれ程気にならないが、トモが流れる様な歩様をしている時はこの馬ダメ。道中は内でゼンノロブロイをマークしながら。まあ、この馬なりに上手く立ち回ってはいるが、まだこの距離でも短いのと、デキが怪しい分が伸び切れない。

ワールドスケール
2人曳き。馬体は絞れたが、攻め馬やり過ぎたのかコズミが目立つ。道中は中段。折り合い付いたし、上手く立ち回っているとは思うのだが、追ってからは決め手の差。東京で渋太さ生かす競馬の方が良いかも。

アクティブバイオ
歩様に柔らか味有って、この点には好感が持てたが、数字の所為も有って緩く見える。道中は中段の外目。終始外を回されたし、勝負どころで無理に馬群へ突っ込もうとして、仕掛けのタイミングを逸してしまった印象。何れにせよ、目下充実しているのは間違い無く、正しい乗り方を出来るなら必ず走る。

サンライズジェガー
休み明けは歩様硬いケースが多いのだが、この馬としてはマシな部類。例に依って後方。ただ、休み明けは何時も折り合いが付かず、今日も1周丸々掛かり通し。これもアクティブバイオ同様、見た目には正直に走るタイプなので、次走下見で良ければ。

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