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札幌2歳S

■ 回顧

2006年 ナムラマース

 制したのはナムラマース。
 前々走の未勝利戦、前走のコスモス賞と、
 過去2戦とも今回と同じ札幌の芝1800m戦で勝利している実績が買われて1番人気に支持され、その期待に応えた。

 道中はジックリ6番手に控えたナムラマース。12秒台ラップの目立つスローの展開。
 向こう正面では、行きたがる馬を鞍上・藤岡佑介騎手がなだめるシーンも見られたが、
 ここでの“貯金”が最後の直線で生かされることになった。

 逃げるイクスキューズを追うのは、早め進出のアドマイヤヘッドとフサイチオフトラ、さらにその外からナムラマース。
 懸命に続く叩き合いの中から、ラスト50m、それまで蓄えていた底力を一気に振り絞るようにナムラマースがスピードを上げ、
 突き抜けて辛勝。ナムラマースは3角から追い通し。並んでからひと伸びして差しきる。

 デビューから3か月半で7戦という強行軍を経ての重賞初制覇。
 前走コスモス賞がスピード決着のレコード勝ちだっただけにスローペースでも勝てたのは大きい。

 イクスキューズは外から無理におさえず自然とハナに立ったが、直線はナムラマースの決め手に屈した。
 しかし牡馬相手であることを考えると健闘したといえる。

 函館では4戦して未勝利に終わったナムラマースだったが、札幌に移って3連勝。
 よほどこの競馬場がフィットしたのだろう。

馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 通過順 上3F 単勝 体重 増減 調教師 賞金
6 8 ナムラマース    牡2 藤岡佑介 54 1.49.7 06-04-06-05 35.1 1 2.2 454 +6 (栗)福島信晴 3200
4 4 アドマイヤヘッド  牡2 岩田康誠 54 1.49.8 1/2 05-04-04-02 35.4 5 13.5 448 -4 (栗)友道康夫 1300
7 9 イクスキューズ   牝2 北村宏司 54 1.49.8 ハナ 01-01-01-01 35.7 2 3.1 444 +2 (美)藤沢和雄 800
6 7 フサイチオフトラ  牡2 藤田伸二 54 1.49.9 1/2 04-04-04-02 35.4 4 8.3 478 -6 (栗)大久保龍 480
7 10 ガルヴァニック   牡2 川島信二 54 1.50.2 09-09-09-07 35.4 8 31.2 490 +12 (栗)山本正司 320
8 11 ウインボールド   牡2 本田優  54 1.50.4 11/4 07-07-07-07 35.7 10 101.1 472 -12 (栗)山内研二  
5 6 マイネルビジュー  牡2 菊沢隆徳 54 1.50.7 13/4 07-07-07-07 36.0 9 71.2 450 +8 (美)小笠倫弘  
5 5 ブラックシャンツェ 牡2 塚田祥雄 54 1.51.1 21/2 11-12-12-12 36.1 12 135.7 506 -2 (栗)長浜博之  
3 3 ニシノプライド   牡2 五十嵐冬 54 1.51.2 1/2 02-02-03-02 36.9 3 8.0 488 +2 (栗)宮本博   
10 1 1 スイングロウ    牝2 松田大作 54 1.51.5 13/4 09-10-11-10 36.6 7 23.3 440 -6 (栗)福島勝   
11 8 12 クレバードラゴン  牡2 竹之下智 54 1.51.7 11/2 11-11-09-10 36.9 11 114.1 498 +2 (栗)崎山博樹  
12 2 2 ビービーガルダン  牡2 秋山真一 54 1.52.5 02-02-02-06 38.3 6 22.7 484 0 (栗)領家政蔵  

ナムラマース

2人曳き。何より気配が良く、集中力が有った。トモの張りも目立つ。出そうとはしているが、出脚が無くて中段から。3〜4角辺りの手応えも悪かったが、それでいて直線はしっかり。微妙に右前脚が外へ投げ出し気味なのが不器用さに繋がっているが、回転の速さでは無く、全身使った飛距離で勝負するディープインパクトを彷彿とさせる走法。確実に化け物級。ただ、乗り役はそこらを理解出来ている様には見えず、恐らくは持て余すか壊すかのどちらかで終わるだろうが、少々持て余しても並のGT級は有る。

アドマイヤヘッド

2人曳き。馬体締まって、歩様にバネ。これも気配が良い。出脚イマイチだったが、コーナーワークで誤魔化して好位のイン。一応は折り合えたし、最終週迄馬場の良かった札幌で、最高の競馬が出来たが、最後にナムラマース。器用さは有るが、次元が違い過ぎた。

イクスキューズ

イラついている様に見えるのと、もう少し歩様にスムーズさが欲しい。抑えても喧嘩するだけと見て1角過ぎでハナへ。まあ、多少ムキになっている様にも見えたのだが、行かせてもこれだから、行かせ正解だっただろう。直線も最後迄諦めずに走っていて、一応は能力の一端を示したが、現状1800mは長い。

フサイチオフトラ

2人曳き。-6kg。まだ重い様にも見えるが、張りが有って迫力は充分。出脚は一番だったが、行きたい馬に行かせて好位から。これもナムラマース同様、勝負どころで手応え悪かったのと、直線手前が替わらずジリジリ。ただ、着差が着差で、手前さえ替わっていれば2着は有っただろう。惜しい内容。

ガルヴァニック

+12kg。今日に関しては重いが、これを筋肉にせねばならない日が何時か来るだけに。道中は中段。4角そこ迄手応え良くなかったし、直線も前とは差が有った。力量差相当有る。

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