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ネオユニヴァース

■ 特徴

■ 解説

 馬名は「新しい宇宙」を意味し、兄の名前にあるスター、プラネットから天体を連想するものとなっている。
 また、馬名の名付け親がL'Arc〜en〜Cielのファンであり、同バンドのヒット曲から取ったともされる。

 2歳の11月にデビュー。2戦目で3着に敗れるが、その後白梅賞、きさらぎ賞(GIII)、スプリングステークス(GII)と順調に勝ち進んだ。
 当初は福永祐一が主戦騎手として騎乗していたが、福永の騎乗馬に2歳王者のエイシンチャンプ(同じく瀬戸口厩舎所属)がおり、
 競合を避けるためスプリングステークスからミルコ・デムーロに乗り替わった。
 スプリングステークス後、皐月賞に出走。僚馬エイシンチャンプ(3着)を押さえGI初制覇。
 1着でゴール板を駆け抜けた直後、2着に入ったサクラプレジデントの鞍上・田中勝春の頭を騎乗していたデムーロが叩いたことは有名
 (どうも勝春がゴール後に悔しくて下を向いたので「下なんて向いていないで祝福しておくれ」と言う気持ちで叩いたらしい)。
 続く東京優駿では、重馬場の中二冠を達成し、デムーロは外国人騎手初のダービージョッキーとなった。
 デムーロは、外国人騎手の短期免許は1年のうち3か月までという規定により、秋のGIでは騎乗不可能であった。
 しかしJRAが「同一馬で同年にGIを2勝以上した場合、
 その年にその馬がGIに参戦する開催日にのみ短期免許期間に関わらず騎乗を認める」と競馬施行規程を一部改正したことにより、
 秋はGIレースに限り騎乗が認められることになった。
 そして秋、上記の外国人短期免許の規定のため、かつての主戦福永へ乗り替わって挑んだ神戸新聞杯では、春のGIで2着に負かしたゼンノロブロイ、サクラプレジデントに先着され3着に敗れる。
 その後、デムーロ騎乗で三冠の期待がかかった菊花賞に出走するが、直線伸びきれずザッツザプレンティの3着に敗れた。
 続いてジャパンカップに挑戦するが、不良馬場に切れ味をそがれ、
 またも伸びきれずタップダンスシチーの逃げ切りを許し、4着に敗れた。その後の有馬記念は出走せず放牧に出された。


 初年度からロジユニヴァースや、アンライバルド、ミクロコスモスなど活躍馬を輩出。
 驚くべきは、軽いスピードや完成度の早さで勝っている印象のないところ。

 短距離で勝てないのはスプリント能力のなさを示す弱点のはずで、サンデー系ではマンハッタンカフェやダンスの仲間の中長距離型か。
 アガリの速い競馬が苦手!新潟コースでは不要!

 キレよりも底力でねじ伏せるタイプ。


ネオユニヴァースが走りやすいダートの傾向
2011年02月10日(木)23時00分

先週の東京ダートはネオユニヴァース産駒が6頭出走して3頭が連対。2月5日の3レースを勝利したクラリスピンクは7人気での勝利。
そして3連単は100万を超える馬券になった東京1レースはツクバオトメが10人気で2着に激走しました。

先週の東京ダートでネオユニヴァース産駒が次々と馬券になったのは、先週の東京ダートが芝の中距離的な要素が問われる馬場だったからです。

ネオユニヴァースの産駒は、距離別成績では芝2000mで最もランキングが高いように、本質的には芝の中距離指向が高いタイプの種牡馬です。
ですから、ダートでは、芝の中距離適性が問われやすい馬場の方が走りやすい産駒が多いのです。

また、ネオユニヴァース産駒が走りやすいダートでは「近走で芝マイル以上を経験していた馬が穴を出しやすい」馬場のバイアスが発生しやすくなります。

近走で芝マイルを使っている馬は、芝のマイル以上にも適性があると思って出走した馬が多く含まれます。

ネオユニヴァース産駒は、芝適性も要求されやすいダートでより走るわけですから、
ネオユニヴァース産駒が走るような芝指向の高いダートは、近走芝を経験している芝適性の高い馬も走りやすくなるのです。

1レースでツクバオトメを本命にしたのはネオユニヴァース産駒だからだというのはすでに述べましたが、
6レースで8人気で3着に走ったダイワモービルを本命にしたのも、
ツクバオトメ同様、ダート適性も兼ね備えた馬の中では芝のマイル以上の適性も高い馬だったからです。

ダイワモービルは2走前も芝のマイルを経験していた馬。芝の勝利実績もあるように、
ダートに出走している馬の中では芝指向の強いタイプですから、日曜の馬場に向いていると予想できます。

つまり、日曜の東京ダートは芝のマイル以上の適性も兼ね備えたタイプを狙い撃ちすることをテーマにしたわけです。

こうして、日曜の東京は、朝から清々しい的中が続いたのですが、午後の8レースで最悪の事件が起きました。
東京8レースでガルビスティーが単勝63倍で勝利してしまったのです。

ガルビスティーは、前走芝1800mに出走していた馬。サドラーズウェルズ系のガリレオ産駒で、アイルランド産の芝中長距離指向の高い血統馬です。

この日のバイアスを読めていれば、ガルビスティーを本命にすることもできます。
しかし、実際には、このレースを勝負レースに選ぶことはできませんでした。
競馬は毎週思ったとおりにいかないのですから、せめて傾向が読めている時には、稼げるだけ稼がなければなりません
(このようなミスを犯した次の週に負けると、「あぁ、先週のミスが…」となってしまうので、このミスを引きずらないためには、今週末も勝つしかありません)。

ちなみに、ガルビスティーはサドラーズウェルズ系ですが、サドラーズウェルズ系の産駒は日本では中山の芝2000m前後とダートの中長距離を得意としています。

ネオユニヴァースの産駒も、中山芝中距離やダートの成績が優秀ですから、
ネオユニヴァースはサドラーズウェルズ系に近い適性を持った産駒が出やすいともいえます。


フェブラリーSのプラスα
2011年02月17日(木)23時00分

共同通信杯は、例年の傾向と先週の馬場状態を考慮した場合、ダート適性の高い血統馬が有利になることが予想されました。
よって、ダート適性の高い父を持つユニバーサルバンクを、競馬総合チャンネルで推奨。ホームページで公開している前日予想で本命にしました。

ユニバーサルバンクの父はネオユニヴァース。
先週のコラムでは、2月6日の東京1レースを10人気で2着に激走したネオユニヴァース産駒のツクバオトメを本命にしたのは
「芝適性が要求されるダートに強い」と解説しましたので
「芝、ダートどっちでも強いのか」と誤解される方がいるかもしれませんので詳しく補足します。

ネオユニヴァース産駒は、ダートでは芝適性が問われる馬場の方が強く、芝ではダート適性の問われる馬場が得意です。
芝でもダートでも「特殊な指向」が要求される状況が得意な馬が多いのが特徴なのです。

よって、ダートでは1200m戦のように、テンから飛ばし続けてスピードで押し切る適性が問われるレースが苦手で、
芝では速い上がりでビュッとキレる脚を使うことが要求されるレースは苦手です。

ちなみに、ボクは勝負レースでは、芝では「ダート指向の強いタイプ」、
ダートでは「芝指向の強いタイプ」をやたらと狙いますが、
そのような「特殊な適性」が問われるレースは競馬全体では少ないです。特殊なんだから当然ですね。

勝負レースは1日3レース程度しか選んでいない(選べない)のも、
特殊なプラスαが活きそうなレースを厳選しているからです。
午前中のレースやローカルのレースが多いのも、特殊な適性が要求さるレースが多いからです。

さて、今度の日曜日はフェブラリーSが行われますが、このレースも比較的、芝指向のプラスαが活きやすいレースです。

東京のダートは、ダート全体のなかでも、芝で要求されるような末脚が活きるケースが多いからです。

過去のフェブラリーSで5人気以下で馬券になった馬の戦歴を見ても、
昨年5人気で2着のテスタマッタは新馬戦で芝のレースに出走してメンバー中最速の末脚を使って勝利しています。

08年に7人気で2着に走ったブルーコンコルドも芝の重賞を勝利していました。

09年のレースを6人気で勝利したサクセスブロッケンは芝実績はありませんでしたが、父は芝のGI勝ち馬。
母父はサンデーサイレンスと芝のGI血統を父と母父に持つ馬です。

ということで、フェブラリーSは4〜9人気ぐらいの手頃な人気薄の馬のなかで、
父か母父が芝のGI血統や、自身が芝でも勝っている馬を狙うアプローチは、なかなか効果的ではないでしょうか。

ただし、毎年のように芝戦線から転戦してくる馬がボロ負けしているように、ただの芝馬では通用しません。

父か母父がダートのGI勝ち馬を出しているか、ダートの本馬、米国産の馬しか通用しないのもこのレースの特徴です。

つまり、高いレベルのダート血統を持ちつつ、なおかつ芝のプラスαを持っていることがポイントになるのです。

ネオユニヴァース産駒のサプライズ

2012年01月13日(金)12時00分

 昨年のドバイワールドCを優勝したヴィクトワールピサは、先日種牡馬入りを発表されましたが、シンジケートは12億円とのこと。

「もしも」今年リニューアルオープンされる中京競馬場にオールウェザーコースが導入されていて、そのコースでGIレースでも組んでくれれば、シンジケート額も、もっと上がったかもしれません。
 
 なんて、ありもしないことを考えてしまうのは、競馬に携わるプレイヤーの性でしょうか。競馬は常に「今までなかったケース」から未来を想像することも要求されるからです。

 ところで、昨年、ホームページで公開した予想では、ヴィクトワールピサの父でもあるネオユニヴァースの産駒を11回本命にしましたが、複勝率は64%。単勝、複勝ともに回収率は300%を越えました。
 
 このうち、5回は「初めて」ダートに出走してきたネオユニヴァースの産駒を本命にしたものです。このパターンの的中率は80%でした。
 
 1人気の馬は1頭も本命にせず、かつダートを走ったこともない馬を本命にして的中率は80%ですから「血統」というツールは、「今までなかったケース」を類推するには強力なツールといえるのではないでしょうか?

 昨年末も、有馬記念の日に勝負レースとして推奨した中京1レースにて、9人気で2着に走ったサプライズを本命にしましたが、同馬は前走芝のレースに出走して大差負けの最下位だった馬です。
 
 なお、前走最下位だったにもかかわらず、サプライズが9人気の支持を受けたのは、ネオユニヴァースの血統特性を活用するプレイヤーの投票比率の増加によることも原因かもしれません。
 
 その状況も、予想ショーを見せる立場とすれば、少々複雑なものです。マジックショーでいえば、手品のネタを全員知っているお客さん相手にショーを見せているようなものですから。(実際、中京1レースでサプライズを本命にしても、ボクのユーザーは誰も驚いてくれませんでした…)

 そして、今年。前走芝に出走していたネオユニヴァース産駒は2頭出走しましたが、いずれも凡走しました。

 ネタを知っていても、マジックが必ず決まるわけではないのも競馬の難しいところ…といいたいところですが、実はこの2頭はさらなる「ネタ」を知っていれば買う必要がない馬だとわかります。

 ネオユニヴァース産駒は「牝馬」や「馬体重の軽い馬」はダートでの複勝確率が大幅に下がるからです。
 
 ネオユニヴァース「牝馬」で、馬体重450キロ以下の「軽量馬」が、前走芝で今回ダートに出走した場合の複勝的中率は5%。大幅に的中率は下がります。もちろん先の2頭は推奨馬には上げませんでした。

 昨年は「ネオユニヴァースのダート変わり」のネタが回収率向上に大きく貢献してくれましたが、むしろ今年はダート変わりで「過剰人気になるネオニユヴァース牝馬」を軽視するネタを使う局面も増えそうです。

2006年産
ロジユニヴァース(東京優駿、弥生賞、ラジオNIKKEI杯2歳ステークス、札幌2歳ステークス)
アンライバルド(皐月賞、スプリングステークス)
イタリアンレッド(府中牝馬ステークス、七夕賞、小倉記念)

2007年産
ヴィクトワールピサ(ドバイワールドカップ、有馬記念、皐月賞、中山記念、弥生賞、ラジオNIKKEI杯2歳ステークス)
ネオヴァンドーム(きさらぎ賞)
ビッグバン(北海道2歳優駿)

2008年産
オールアズワン(札幌2歳ステークス)