■中京ダート1700■

【特徴】スタート直後の直線が長く1コーナーまでの先行争いが激化しやすい!
1コーナーが急なため、オーバーペースの馬はコースロスが発生しやすい!

1600bよりも100m4コーナーよりの緩やかな下り坂からのスタートで1コーナーまでの距離は約370mと十分な距離があり枠順に有利不利はあまり感じられない。他のローカルコースよりもコーナーが急なため、同じ1700mでも1コーナーまでの距離に余裕が出ている。
また、このコースは好位からの前を捕まえるような差しが決まりやすいのが特徴的で連対馬の半数を超える先行馬群の中でもやや後ろに位置取っている。基本的には先行勢から入るのが無難な馬券になる。
1600bよりもスタートしてから下り坂が長いのとコーナーまでが長いので先行争いが厳しきなったときには、ペースが速くなりがちで20%近い差し馬の連対が見られている。
逃げ先行馬が多いときは人気薄の差し馬もヒモに加えておきたい。



 今週からは、楽しみなローカル中京開催が始まる。今週最もレース数が多い中京ダート1700mのポイントをおさえたい。

・前走京都ダート1800mで先行して失速した馬(3コーナー3番手以内で、5着以下に敗れた馬)
・種牡馬は、ブライアンズタイム、フレンチデピュティ、エルコンドルパサー、ジェイドロバリーに注目

 ブライアンズタイム、エルコンドルパサーは芝の長距離でも活躍馬を多数出す欧州血統。エルコンドルパサー、ジェイドロバリーの父系は米国のミスプロ系だが、母父はともにサドラーズウェルズとニジンスキー。欧州のノーザンダンサー系だ。同様にフレンチデピュティも米国指向の血ではあるが、ノーザンダンサー系の重さも兼ね備えている。

 つまり中京ダート1700mはダート適性はもちろん、欧州的なスタミナも問われやすいコースといえる。ちなみに、本コースに上記の種牡馬のいずれかが出走する比率は、1レースに2頭程度。05年の12月から昨年の12月24日まで、本コースは全部で121レース行われたが、55%にあたる67レースで上記の4種牡馬のいずれかが3着以内に入った。単勝回収率は120%、複勝回収率は111%だった。馬券戦略的には、10倍以上つくような人気薄の複勝や、ワイド、3連複のヒモに添えるのがいいように思う。

 また、今開催は京都ダート1800mからの参戦馬も多いはずだが、この路線からの馬は前走で先行(*)する競馬で、5着以下に失速した馬を狙いたい。ちなみにこのパターンの馬は、05年の12月から昨年の12月24日までに全部で53頭が出走し、14頭が馬券になっている。複勝率は26%で、複勝回収率は150%。やはり複勝やワイド、3連複のヒモに添えるのがいいように思う。

 京都ダート1800mと中京ダート1700mを比較すると、京都ダートの方がラスト1ハロンの失速比率は低く、切れる脚を使いやすい。つまり中京ダート1700mは京都ダート1800mよりも持続力でなだれ込める確率が高いために、京都ダート1800mでは失速した馬が、中京ダート1700mでは最後まで粘れるわけだ。
*先行馬の定義は、データーでは3コーナー5番手以内の馬とした