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フェアリーS(G3)

フェアリーS・男の解の公式
ダイワメジャー産駒、それに近い中山・京都実績あるマイラーを狙え! モデル馬 ・トーセンベニザクラ

■ 経緯

2007年までは暮れの5回中山3週目に行われていたが、
2008年は阪神JFの暮れの阪神2週目への移設に伴い施行されず
2009年から年明けの中山に移され、
距離も芝外回り1200mから芝外回り1600mに延長された。

年度 1着馬
2着馬
3着馬
タイム ラップ 3連複 3連単 勝負
結果
2012年 トーセンベニザクラ 3 マイネエポナ 14 ダイワミストレス 5 1.35.5 12.3 11.7 11.7 12.1 12.5 12.2 11.5 11.5 61660 509720
2011年 ダンスファンタジア 1 スピードリッパー 7 アドマイヤセプター 2 1.33.7 12.3 10.6 11.1 11.1 12.0 12.2 11.9 12.5 2750 13600
2010年 コスモネモシン 11 アプリコットフィズ 2 テイラーバートン 1 1.34.8 12.3 10.6 10.9 11.2 11.8 12.6 12.4 13.0 7320 87200
2009年 ジェルミナル 1 アイアムネオ 4 グッディーコパ 10 1.36.5 12.8 11.6 12.0 12.2 12.3 12.2 11.4 12.0 25990 132980

■ 傾向

フェアリーSは3歳戦、絶対能力+早熟度の勝負であるので、
持ち時計はチェックしなければならないが、
実は人気サイド以外の狙い目で、コース巧者が食い込み配当妙味を演出する。
とくに、2012年以降は「ダイワメジャー産駒」が超狙い目。

ダイワメジャーは、現役時代はマイラーで中山巧者だった。
実は中山とリンクしなさそうでリンクする京都マイルもチェックしてみる。

中山 スプリングS・G2 3着!
中山 皐月賞・G1 1着!
中山 オールカマー・G2 9着
中山 ダービー卿CT・G3 1着!
京都 マイルCS・G1 2着、1着、1着!
中山 中山記念・G2 2着!
中山 有馬記念・G1 3着、3着!

中山と京都の実績はこれが全てなのだからわかりやすい。

本格化してからは東京のG1でも実績を残すようになってきたが
マイルCSの実績からして本質はマイラーだ。
そして複数回のギアチェンジが上手で一瞬の脚で突き抜ける切れ味はない。
だから勝ちきれないことが多いが、
バテない強みで最後に急坂のある中山では脚をなくすことなくよく馬券に絡む。

・中山実績あり
  2009年 アイアムネオ・グッディーコパ
  2010年 コスモネモシン
・京都実績あり
  2009年 ジェルミナル
  2010年 テイラーバートン

マイル(千8)経験のある馬が強い

2009年 ジェルミナル・アイアムネオ・グッディーコパ
2010年 コスモネモシン・アプリコットフィズ・テイラーバートン
2011年 ダンスファンタジア・スピードリッパー・アドマイヤセプター


阪神JFからの巻き返し注意

2009年 ジェルミナル 6着から巻返し
2010年 コスモネモシン 9着からの巻返し
2012年 トーセンベニザクラ 10着からの巻き返し


クラシックに繋がらない一発屋が多い

2009年 アイアムネオ フローラS4着
2011年 ダンスファンタジア クイーンC6着・桜花賞7着・フローラS13着

■ ステップレース

11月 赤松賞 1月 フェアリーS(G3) 牝馬クラシック路線
くるみ賞
12月 黒松賞
阪神JF(G1)

■ 2012年回顧

馬名

1

4

8

トーセンベニザクラ

2

3

5

マイネエポナ

3

2

4

ダイワミストレス

4

7

13

オメガハートランド

5

8

16

チェリーメドゥーサ

6

6

11

ラシンティランテ

7

4

7

アイスフォーリス

8

8

15

シャンボールフィズ

9

1

1

ターフデライト

10

3

6

メイブリーズ

11

5

10

フライングバルーン

12

1

2

ラミアプリマベーラ

13

6

12

ルネッタアスール

14

2

3

ニケ

15

7

14

サルバドールピアス

16

5

9

パストフォリア

トーセンベニザクラが激戦制す/フェアリーS

「第28回フェアリーS・GIII」(芝1600m)は9日、中山11Rに16頭で争われ、
中団を追走した3番人気のトーセンベニザクラが直線で力強く伸び、ゴール寸前で差し切った。勝ちタイムは1分35秒5。
首差の2着は先行した14番人気のマイネエポナ、さらに鼻差の3着には最内を突いて伸びた5番人気のダイワミストレスが入った。
なお、1番人気のオメガハートランドは4着に敗れた。

初春の中山に可憐(かれん)な花が咲いた。単勝1けた台が6頭という混戦を制した。
「ペースが遅かったので“何とか(前が)あいてくれ”と祈ってました。ためればいい脚を使ってくれますから。
以前(赤松賞1着)より落ち着きが出ているし、まだ伸びしろもあると思いますよ」と津村。
自身にとっても、10年エルムS以来の重賞タイトルを手にして笑顔がはじけた。

見届けた柴崎師も満足げだ。
「きょうのメンバーは実力が紙一重だと思っていたし、津村にも“うまく乗った者が勝つよ”と言っておいた。ホントにうまく乗ってくれたね」。
前走の阪神JFは10着。
敗因はひとつではないが、「これまで大事にし過ぎたかな」と反省の弁を口にする。

かわいい愛娘を、今回はキッチリ攻めた。
「それでも体が減らなかった。ずいぶんしっかりしてきたね」と成長ぶりに目を細める。
この後はいったん放牧へ出してリフレッシュを図る。
同世代の牝馬には、阪神JFを圧勝したジョワドヴィーヴル、
シンザン記念で牡馬を蹴散らしたジェンティルドンナなどがいて、「強過ぎるよ」と控えめに話した指揮官だが、その表情は明るい。
桜の季節が今から楽しみだ。

提供:デイリースポーツ


序盤からペースの上がらない直線の切れ味勝負の流れ。
勝ったトーセンベニザクラは中団馬群の中で脚を溜める競馬。
馬群の中でじっと我慢し、直線向いてもワンテンポ遅らせる仕掛け。
極限まで一瞬の切れ味を温存し、坂下から外に持ち出して爆発させた。
あくまでタイプは一発屋。
じっと溜められたら怖いという存在で人気がないほどに好走確率が増す。

マイネエポナは楽に番手の位置につけて脚を溜める競馬。
勝負どころも揉まれずに流れに乗って脚を溜め、一瞬の脚を使って粘り込んだ。
展開面の恩恵が非常に大きい。

ダイワミストレスも好位で脚を溜める競馬。
ゲートを出た瞬間から折り合い重視という感じでなだめるのに必死。
直線は進路が開くのにかなり待たされたが、進路が開いてからもピュッとは伸びずにジリ伸び。
マイルでは切れ味が鈍る。
スマイルジャックを彷彿とさせるようにフットワークが良いので、
切れないなりにバテないタイプで、
外から押し上げるように脚を使えばマイルでも戦えるんだろうけど、この気性。
現状、マイルは長い。

着外組ではオメガハートランドが見ての通り負けて強しの内容。
序盤の2角、勝負どころの3角、4角とすべて大外を回らされ続ける不利。
スローペースの外枠の不利をこれでもかと受け続けた。
序盤は脚を溜める競馬でなし崩し的に溜められず、3角過ぎから外目を進出するも結局は大外を回り続ける競馬に。
それでも最後の1ハロンの伸び脚は強烈。
長く良い脚を使っている。
枠さえ違えばスピードもあるので前へ行ける脚があるし、内枠なら勝っていた。
やはり勝負根性非凡。
かさがないので成長力に期待できないが、現状はマイル路線のトップ5に入っている。

オメガ同様に枠の不利によるロスが大き過ぎたルネッタアスールも見直し。
新馬は能力差で勝ったけど、脚を溜めれば弾けそうなタイプ。
内枠替わりならもっと差はなかったはずだし、新馬の内容から距離延長の内枠で見たい馬。
フラワーCに駒を進めてほしい。

■ 2011年回顧

1月の中山1600mに移って3回目。
今年はもともと評価の高い注目馬が多かったが、
前日の古馬1000万の接戦と同様の勝ち時計「1分33秒7」が記録されたことにより、
ちょうど3か月後の「桜花賞」にかなり展望の開ける結果となった。

鮮やかに抜け出して完勝したダンスファンタジア(父ファルブラヴ)は、
期待を集めた12月の「阪神JF」では、初の関西遠征が応えたか、
使い出して3戦目で秘める激しい闘志が前面に出てしまうころだったのか、折り合いを欠いて9着に凡走。
そこから中3週。今回もパドックでは少々うるさくなるところをなんとかなだめるシーンもあったが、レースでは外から次つぎに先行態勢に出る馬が続出してくれた。
自然と前にカベができた。
前後と外側に他馬がいながら、適度なスペースができている。
スムーズにそこに収まったA.クラストゥス騎手のなだめ方、あわてず急がずの騎乗も満点だった。
まして、かかり気味に先行した馬がいて、レース全体は「45.1秒=48.6秒」のハイペース。
先頭の前半1000m通過は「57.1秒」。
これなら折り合い難の顔を出す場面もヒマもない。
直線に向いて力強く抜け出し、評価奪還の2馬身半差だった。

このペースを考えると、レース前から公言していた「気分良く先に行って欲しい」の陣営の要望どおり先行し、
ハイペースに巻き込まれたから自身のラップ「推定45.4-48.7秒」=1分34秒1。
先行馬にはもっとも苦しいバランスになりながら3着に粘ったアドマイヤセプター(父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ)はさすがである。
3コーナーで同じ位置にいた先行馬は「9、12、14、16着」だった。

同様に、このきびしい流れをまくって出て、
最後はアドマイヤセプターに競り勝ったスピードリッパー(父ファルブラヴ)も、なるほどポップロックの下なのか。
納得の底力らしきものを示した。
最後にもう一回伸びている。

種牡馬ファルブラヴ(5代母はBuena Vista・仏)の活躍馬は、
なぜか牝馬に集中することは知れ渡っているが、ダンスファンタジア、スピードリッパーの快走により、
ファルブラヴ産駒の代表馬(賞金獲得ランキング順)には、
ワンカラットを筆頭に「牝馬」ばかりが上位ベスト10を独占状態で並ぶことになっている。

ただ、上位馬、展望が広がると同時に手放しで喜べないローテーションの課題もある。
ダンスファンタジアの母ダンスインザムードは「12月20日…1月25日…3月20日…」。
絵に描いたような理想のステップ3戦3勝で桜花賞に出走しているが、
史上初の母娘制覇に向かうファンタジアは、秋からもう立て続けに4戦して3勝。
このあと、さすがに直接「桜花賞」はないと思える。
では、どこをステップに本番に向かうのか。
藤沢和調教師のことだから、関西に入って滞在する昨年のアパパネ(国枝厩舎)と同じような形はまず取らない気がする。
同じ手法など取れない流儀というものがある。

また、今回のレースはかなりきつかった。
いま1月なのに、ひょっとしてもうピークに近かった危険も否定できない。
ライバル=レーヴディソールは休養して活力温存中である。
ここまで4戦ことごとく騎手をチェンジしてきた。
次はいったい「だれ」に落ち着くのだろう。
おそらく、みんな固唾を呑んでいる。

2着スピードリッパーは、今回の加算賞金でいまのところは大丈夫そうにも思えるが、
心細いのはたしかで、桜花賞に向かうローテーションには熟考が必要だろう。

3着アドマイヤセプターは能力こそ再確認できたが、桜花賞とはまるで方向のちがう中山まできて、賞金加算はならなかった。
一番きつい競馬をしたのは衆目一致、この馬であり、桜花賞にはあまり運のないファミリーであるところも気になる。
ひと息いれて直前のステップレースで権利確保に出ないといけない。
クラシックはサバイバル。
自ら、脱落の迷路に入り込む注目馬にはみんななりたくないのだが…。

3番人気のイングリッドは、初戦の疲れを取るべくひと息入れてきたが、気負いが前面に出てしまった。
悪いことに外枠だから前に他馬はいない。
なだめようもなく激しくかかってしまい、前半「45.1秒-57.1秒」の乱ペースを作って4コーナーではもう余力なし。
直線はあきらめるしかなかった。
時期が時期だけに桜花賞路線からは撤退に近いローテーションを組むしかない。

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