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小倉2歳S

2006年 アストンマーチャン

2、3ハロン目10秒台の速い前傾ラップ。
アストンマーチャンはストラテジーを行かせて2番手。
前半32.5秒というハイペースを手綱を持ったまま抑え切れない手応えのまま楽に追走し、4角では引っ張ったまま先頭で押し切った強い競馬。
ただし、最後の1Fは12.9秒という失速気味のもので、距離延長に不安を残すものでもある。

2着ニシノマオは勝ち馬には完敗を喫したが、抑える競馬ができるようになったのは大きい。

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 PCI 通過順位 Ave-3F 上3F 単勝 体重 ±
7 12   アストンマーチャン 牝2 54 鮫島良太 1.08.4 97   30.8* 02-01 32.50 35.9 3 5.0 466 -2 アドマイヤコジーン
3 4   ニシノマオ 牝2 54 野元昭嘉 1.08.8 93 21/2 32.7* 05-04 32.90 35.9 5 10.6 470 +6 サクラバクシンオー
1 1   スーサンライダー 牡2 54 和田竜二 1.09.0 91 11/4 30.1* 03-03 32.70 36.3 4 10.5 472 0 アグネスタキオン
8 14   エーシンウェーブス 牝2 54 渡辺薫彦 1.09.7 84 34.2* 11-05 33.50 36.2 8 40.9 474 +2 エイシンサンディ
5 8   ストラテジー 牝2 54 太宰啓介 1.09.9 82 11/4 24.8* 01-02 32.50 37.4 2 4.2 474 +6 フレンチデピュティ
4 6   ウルワシノハナ 牝2 54 川田将雅 1.10.1 80 30.8* 09-08 33.30 36.8 6 20.4 482 +4 キャプテンスティーヴ
3 3   マルカラボンバ 牡2 54 石橋守  1.10.4 77 13/4 27.0 06-08 33.00 37.4 13 91.9 458 0 クロフネ
6 10   デンタルスピリット 牝2 54 橋本美純 1.10.6 75 29.6 10-08 33.40 37.2 11 50.6 498 +8 テイエムジャンボ
5 7   アインファスター 牝2 54 内田浩一 1.10.6 75 クビ 33.0* 14-14 33.80 36.8 14 197.4 402 0 アフリート
10 6 9   エミネンツァベルタ 牝2 54 池添謙一 1.10.7 74 1/2 27.5 08-08 33.20 37.5 12 52.9 468 +10 タイキシャトル
11 4 5   シルバーストーン 牡2 54 福永祐一 1.10.8 73 クビ 30.5 11-12 33.60 37.2 1 2.3 482 +4 スペシャルウィーク
12 2 2   アーバンストリート 牡2 54 幸英明  1.11.0 71 11/2 24.7 06-05 33.00 38.0 7 40.2 434 0 スウェプトオーヴァーボード
13 7 11   ベルモントプロテア 牝2 54 熊沢重文 1.11.2 69 11/4 28.9 11-12 33.60 37.6 10 43.7 464 +2 アジュディケーティング
14 8 13   コウセイカズコ 牝2 54 吉永護  1.12.2 59 18.7 03-05 32.80 39.4 9 43.7 440 +4 ブラックホーク
アドマイヤコジーン産駒のアストンマーチャン、スピードを生かして押し切り勝ち
 過去5年のうち4回は「仕上がりが早い」とされる牝馬が勝利している小倉2歳S(GIII)。
今年も出走馬14頭中10頭が牝馬、1着と2着も牝馬と、牝馬が牡馬を圧倒するレースとなりました。

 勝ったのは3番人気のアストンマーチャン。
好スタートを切り、そのまま行きたがるところを鞍上・鮫島良太騎手が懸命に抑えますが、
それでもこの馬のスピードは群を抜き、逃げるストラテジーを交わしながらコーナーを回ります。
直線に入ってようやく解き放たれると、そこからは独走、2着に差してきたニシノマオに2馬身半の差をつけて押し切ってみせました。

 アストンマーチャンの父は新種牡馬アドマイヤコジーン、母は3勝馬ラスリングカプス、母の父は名種牡馬Woodman。
それぞれマイル以下を得意とした馬たちで、アストンマーチャンは、その血からしっかりとスピードを受け継いだようです。

 人馬ともに重賞初制覇。特に佐賀県出身の鮫島騎手にとっては、地元ともいえる小倉での勝利だけに、喜びもひとしおでしょう。
馬 名 KOL次走へのメモ
  アストンマーチャン 97 歩様は少し硬いがいつも程度。好発を切り、ストラテジーを行かせて2番手。前半の3Fが32秒5のハイペースなのに抑え切れない手応え。4角では引っ張ったまま先頭。強かった。
2人曳き。多少緩い。ただ、気合乗っていたし、手先のスナップも利いていた。好発。内のストラテジーにハナは譲ったが、出脚には余裕タップリ。4角で既に勝負有った様な印象で、直線もそのまま押し切った。外枠でスムーズに運べた利は相当有るだろうが、戦前述べた様に性能そのものが最上位だった。時計も優秀。この後は揉まれた時が課題となるが、出脚は相当に速い。不利は比較的食らい辛い馬。
  ニシノマオ 93 ハナにはこだわらず、好位から。3〜4角の反応は少し鈍かったが、ひと追い毎に伸びてゴール前で2着へ。
+6kg。腹回り太く映るが、張りが有るので、走れなくは無い状態。この位のテンションなら問題は無いが、一汗かいた跡が有ったのは気になった。ゲートは甘かったが、そこからの出脚で逃げたストラテジーの直後。ただ、4角で手応え悪く、この段階では圏外と思われたのだが、手前が替わらないにも関わらず、渋太く伸びて2着確保。手応え悪かったのは、荒れた内目を通ったからで、これは気にしなくて良いが、前走も手前が替わらなかったのは気になるところ。アストンマーチャン以外の相手なら力量上位だが...。
  スーサンライダー 91 好位のイン。勝ち馬の手応えがいいので、これを早目に掴まえに行くレースをして一旦2番手に上がった。勝ちに行った分、ゴール前で甘くなる。
2人曳き。まだ緩いのだが、デビュー時思えばかなりしっかりして来た。トモに肉が付いてきたのも大きい。距離延びて良いタイプとも思えず、テンション高いのもそこ迄では無いだけに、却って良い方に出そう。出脚でというより、最内枠を嫌ってオッツケて好位。結果的に前半脚を使った分、終いが伸び切れなかったが、外枠ならもう少し違った結果だっただろう。決して悪くない内容。
  エーシンウェーブス 84 発馬は五分に出ているのに、出脚がつかない。3角から内に潜り込み、馬込みを捌いて進出。前とは水を開けられたがなかなか渋太い。
2人曳き。このメンバー、今夏坂路閉鎖していた割にトモのしっかりした馬が多いのだが、この馬はまだ頼りなく映る。出脚サッパリで後方から。3〜4角内目を回って、直線だけ外へ。戦前述べた様に力は有るのだが、如何せん非力過ぎる。ただ、逆に言えばそれでいてこれだけ走るのだから、本格化した時が楽しみ。ファンの立場からすれば、厩舎技量を計り易い馬。
  ストラテジー 82 仕掛けてハナに立ったが、勝ち馬に引っ張ったまま外からこられ、4角で交わされては抵抗できなかった。
歩様が硬い。馬自体も上位とは差が有る。出脚はアストンマーチャンだったが、内に居た分、ハナへ行かされる形。ただ、蛇に睨まれた蛙というべきか、終始プレッシャーを受ける形になってしまい、4角では既に苦しくなっていた。それでも後続殆ど差して来ず、5着残ってしまう辺りに、このメンバーの程度が知れるが、アストンマーチャン一頭が強過ぎて、その馬にマークされたのでは仕方無い面も。見た目は未勝利クラスだが、そこ迄酷い馬では無さそう。
  ウルワシノハナ 80  
  マルカラボンバ 77  
  デンタルスピリット 75 ペースが速くて追走に手一杯。伸びずバテずで流れ込み。
  アインファスター 75  
10   エミネンツァベルタ 74  
11   シルバーストーン 73 内にモタれていたのか、ハミを取らなかったのか、向正面でステッキが入ってもまったく反応せずズルズルと後退。直線も内にモタれていた。状態が本当ではなかったか。
2人曳き。馬に集中力。歩様面も、良いとは言わないが、走られても不思議は無い程度。毛ヅヤも良く、デキは有る筈。ゲートは速かったが、そこからの出脚が無かったし、その後もズルズル。3角手前で既にステッキが入っていた。敗因不明。ただ、戦前述べた様に、不安説を克服しての勝利は、その後反動に泣くケースが殆ど。
12   アーバンストリート 71 出脚がつかない。内々を通って中団まで上がったが、3〜4角では余力がなかった。
13   ベルモントプロテア 69  
14   コウセイカズコ 59  
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