【天皇賞秋〜男の解の公式】
新潟コース巧者を狙う。 |
今年の東京の馬場はマクリがきまりやすくなっている。逃げ馬はまず2000mでは粘りきれない。(1400mでは逃げは決まっている。)
毎日王冠のウオッカとカンパニーの攻防が代表例だ。
今回は、強力な逃げ馬がおらず、道中は息が入り、直線は決め手勝負になる。
買うのは、先団〜中団の馬で上位の決め手があるタイプと、強力な末脚がある馬のマクリも決まる馬場。
今年は脚を巧く溜めた馬が勝つというシナリオに決定。
特に新潟コースで好走してきた馬が台頭すると思う。
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◎アドマイヤフジ | |
去年の毎日王冠は3着。2着はウオッカだった。 アガリはウオッカと同じ33.8で、逃げたウオッカとの位置取りの差だけだった。 カンパニーやサクラメガワンダには先着している。調子次第ではこれくらいはやれる。 07年の目黒記念はポップロック・ココナッツパンチに次ぐ3着。 今年の新潟大賞典は4着だが、トップハンデで2.5キロ差あったシンゲン相手の4着だ。 このレースレベルの高さを考えれば、相似形の東京2000mでも好走は可能だろう。 父アドマイヤベガの母父はトニービンだから東京コース適性はあっておかしくない。 7歳になってトップハンデで重賞の中山金杯勝ち馬なんだから無理スジでもない。 このときは2キロ軽いヤマニンキングリーに先着している。 ヤマニンキングリーはコーナーワークの巧さが特徴だが、こいつもレベル高いレースばかり走ってきた馬。 ブエナビス太に先着しているくらいだから弱くはない。 フジは7歳でディープインパクト世代、この世代は少なくなったが舐めたらいかん。 今年の毎日王冠は叩きだから、ここでの結果はどうでもいい。 休明け【0-0-4-3】休明け2〜4戦目【5-2-1-9】の完全に叩き良化タイプ。 (2戦目【1-1-0-4】3戦目【1-1-1-3】4戦目【3-0-0-2】) 年齢が気になるし、地味な印象だが、乗るのがスミヨンてのが味噌だろ。 スミヨンはフランスのトップジョッキー。ペリエやルメールよりも上だ。同じクリストフでもルメールを超えたジョッキーだぜ。 それに…土曜のスワンS・キンシャサノキセキでバッチリ折り合って1着に持ってきた。 ここで1着に来たらフジの可能性も広がるなあと思っていた矢先。 凱旋門賞を2度も勝っている(Dalakhani(2003年) 、Zarkava(2008年) )鞍上、馬をまっすぐ走らせることに関しては一流、んでこの枠。 こんで内枠を引いたなら逃げ馬の後ろをスイスイとロスなく廻すだろうから勝つまであるかもしれん。 それに、4着だった大阪杯のときよりもデキは上のようだ。 10/23の栗東坂路で4ハ51秒4の時計。ラスト3ハは全て12秒台であがっている。直前も4ハ53.4なら合格点。 「いつも掲示板の馬」が桧舞台にあがるのは今回かもしれん。 チャンスは1回。一度上がってしまったら狙いが立たなくなる。 とにかく注目度の低いここは狙い目。 ココに来て「フジ復活かよ!買えねーよ!」って十分ありうるで。…買え! |
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○シンゲン | |
いまさらいうまでもないが、オールカマーで一番強い競馬をしたのはこの馬。 マツリは展開を味方につけた勝利、ドリジャニは小回りを味方につけた2着、 明らかに向かない中山コースで3着だったシンゲンはどーみても強い。 新潟大賞典での直線の抜け出しは父ホワイトマズルの底力そのもの。 左回り2000の東京ででもっとも長く脚を使える馬でウオッカ目標ならば、単細胞の男・藤田にも競馬自体はしやすいはず。 東京コースは1着が6回で、惨敗が2回。 ムラ馬だが、勝つときは勝ちきりタイプなので、1番人気でないここはチャンス、単なるヒモでなく頭からも狙ってみたい。 軸にするタイプだが、ウオッカを目標にすると、穴馬に足元を掬われる可能性もなきにしもなさげ。 |
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▲カンパニー | |
一瞬の脚しか使えないカンパニーが東京コースで勝つには4コーナーで先団に位置していなければならない。 しかし、それがわかっている鞍上ならばやってくれそうだ。ダービージョッキーになった鞍上、それくらいのことはやる。 1ハロンの延長は歓迎だろう。マイルで届かず、2000mでは、G1が3回、G2が1回で【1-0-1-2】と馬券圏内では五分の成績。 これだけ健闘していてもウオッカの話題性が先行してオッズは前走の着順と逆転している。 今回はまた展開が向きそうなメンバー構成となった。 早めにインを取ってウオッカを捲くる、毎日王冠と同じかもっと早めの競馬が出来れば勝ちきれる力をつけている。 今季は特にデキがいいからなおさら押しの一手。 関屋記念を勝っているのもテーマに沿っているだろ。 信頼におけないようで、ドリームジャーニーのほうが上位人気。この馬の成長力がまだわからんか。 こういう掲示板タイプは、アテにしずらいイメージが先行しているせいかいつも2桁オッズになるので積極的に狙って行く。 今回目標はウオッカだけではないから、的が分散する分、取りこぼしがありそうなので▲とした。 |
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△エイシンデピュティ | |
溜めて逃げて勝った去年の宝塚記念。今回は行く馬がいないので、また溜めて逃げれそう。 毎日王冠は超久々の一戦で明らかに叩き。 マツリは東京ではマトモな逃げは打てないだろうから、また溜めて逃げて2枚腰を使ってもらおう。 外枠はやや不利だが、先行争いが激しくないだろうから先手さえ取れればあとは内をスイスイと楽にスローの逃げ。 人気が偏っているので、絶対に買いの一頭。 |
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△スマイルジャック | |
タニノギムレット産駒だし人気落としているといっても軽視できない。 東京コースにはそれなりの実績がある。 ダービー2着はフロックではないのはもちろん。前につけても後ろにつけても末脚の持続力があるし、 なによりも今回の天皇賞、新潟の重賞に実績がある点も買い。 仕掛どころが難しいが、関谷記念の後方一機策から一転、毎日王冠で試した先行策は試し乗りで、 今回は鞍上も点火のタイミングを狙っているはず。仕掛け次第で台頭可能な力はある。 人気落としのここは鞍上込みで絶対に買い。 |
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△ホッコーパドゥシャ | |
エプソムCの結果をみても、シンゲンにはだいぶ差がありそうだ。 岩田が乗っても一気の相手強化にどこまで善戦できるか。 |
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△スクリーンヒーロー | |
力のある馬だが、去年のJC勝ちはデムーロだからこその1着にも思える。 極端なスローを演出したデムーロの好騎乗。 とはいえ東京コースとの相性も2000m適性も抜群だし鉄砲も利くタイプ、今回はまたスローになる公算が高い。 しかも実力馬に弱点の多い今回は残り目も考えられる。 いい枠を引いた今回は3連単のヒモに。 |
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△オウケンブルースリ | |
京都大賞典の勝ちっぷりが見事だっただけに人気している。 確かに、59キロを背負って捲くってきた末脚は強さを感じさせるものだった。 しかし距離には壁があるタイプであることには変わりない。 前走は理想的な競馬が出来ただけ、2000では短すぎてどこまで脚を溜められるか疑問。 また、賞金加算の必要があったために目一杯の仕上げの前回、走りすぎた反動も気になるところ。 ここは「JCの叩き」というレースをしてもらおう。 |
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ウオッカ | |
ウオッカの毎日王冠惜敗を「叩き」とみるか「落ち目」と見るか。 カンパニーに大名マークされてキツイのはキツイが、それでも勝たねばならない仕上げだった。 怖いのは武の油断。ウオッカの力にほれ込みすぎている。実際よりも。 ハイペースにはめっぽう強いからG1の方が力を発揮できるだろうが、去年のような速いペースになるような強力な先行馬がいない。 これで武が大事をとって2番手からマクリにかけるようだったら足元を掬われそうだ。 いわく、「馬の力を信じて」逃げ馬のペースに任せてしまうと今回のペースではまたかかってしまう。 淀みないペースを自ら演出しない限り勝ちはない。大事に乗れば乗るほど負ける可能性は高くなる。 またウオッカは逃げたとしても2000は2ハロン長く、これまた末が甘くなりかねない。後ろにはカンパニーがいるしな。 つまりどっちにしても、今回は洋梨ということになる。 それでもカンパニーと斤量差の詰まるここはやや有利、△程度としたい。 タニノギムレットの仔の特徴として、スペシャリスト傾向が強い。 ウオッカもこの例に洩れず、得意条件のフィルターが多い。
では秋天はどうなるか?というと、2ハロン長いということだけでなく、ペースが緩むとかなり危ないと思う。 また馬場も痛んで来ているので差しも決まり易いだろうから、十八番の先行押し切りは難しくなりそうだ。 たたでさえトビの綺麗なストライド走法の馬。今回は馬場も味方しない。 1着の馬券は絶対に買わない。 |
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キャプテントゥーレ | |
東京走ってないからわからんが、母父トニービンの東京での一発は十分にある。 だがあがれる脚に限界があるタイプなので東京コースは不向きと思う。 先行して中盤をスロー、直線は押し切りという競馬でしか勝っていない。 関屋記念は新潟コースでアガリの出やすいコースなのでこのときの33.8の脚は信頼できないし、 このときアガリ最速のスマイルジャックの32.5やbQのヒカルオオゾラの32.7と比較しても足りない。 枠も中途半端、ハンパ人気なら一線級にはまだ及ばないとみて消し。 |
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アサクサキングス | |
東京コースは長丁場の消耗戦にならないと台頭できない。 東京【0-1-0-2】だが、2着は2400mの超スローのダービーで前で残っただけ。 力はあるが斬れる脚が皆無なので、直線で差されるのが見え見えならば、 大逃げでも打たないとダメだが、四位はそういうタイプではない。 安全に外を廻す競馬というイメージは有馬3着のシルクフェイマスの騎乗ぶりが象徴的で、 ギャンブルはしない、だから勝てない。…ならばいらない。 |
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エアシェイディ | |
この馬にとって外枠は最悪のツモ。 外枠で勝ったレースは06年の福島テレビOPにまでさかのぼる。 それにG1で買えるのは中山のときだけか。 |
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コスモバルク | |
盛岡OROのレースを勝っているが、ボスアミーゴに僅差では足りない。 その前の盛岡せきれい賞では7馬身も差をつけられて2着では中央のG1では足りなすぎるし、東京コースも向かない。 1枠はいい枠を引いたが、斬れないので、逃げて粘るしかないがさすがに加齢で衰えは隠せないし、相手が悪いだろう。 半端な使い方も買いたくないところ。 |
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サクラオリオン | |
洋芝ローカル巧者で秋山のキャラそのもの。 力の差は大きいと思うので北海道と中京のときにまた狙おう。 |
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サクラメガワンダー | |
今回デキにないからサクラメガワンダーには消えてもらう。 一瞬の脚で出し抜くには相手が悪く、直線も長すぎる。 アキレス腱強化で輸送には慣れてきてはいるが、買うならやっぱアウェイ戦よりもホームの関西。 それも叩きとかなしで、また本番直行。6月の金鯱賞→宝塚記念のようなローテーションがなんで組めないか。 やはりまだデキに問題があるのか。 まだ、買うには材料が足りないような気がする。 |
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ドリームジャーニー | |
小回りでの鉈の切れ味でのマクリが持ち味。ここでは不発に終わるだろう。 スタートに難がある馬、大箱のここは、追走に脚を使わされて終わり、地力強化を考えても好走できない舞台。 東京戦は今年の安田記念、去年の秋天を見てもともに10着と明らかに大箱は持ち味が出ない場所。 今年のオールカマーの結果からみても、現時点では得意の中山でもあそこまでが底。 シンゲンとは真逆のコース適性。シンゲンが強くてあそこまで迫られたのかは微妙だが。 陣営もその辺はわかっているだろうから、メイチの勝負は賭けてこないとみた。有馬記念で買いたい。 |
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マツリダゴッホ | |
息の入れられる展開が勝ち条件のマツリは、またも苦手な外枠を引いてしまった。 息を入れずらい外枠は【1-0-0-12】と明らかに不得意だ。 さらに中山【8-1-1-2】に対して、東京【0-0-0-3】とコーナーの少ない東京コースでは息が入らない。 東京コースでは勝ち鞍がないのも買えないところ。 |
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ヤマニンキングリー | |
ヤマニンキングリーがパフォーマンスをあげるのはコーナーが多いコースだ。 この辺は器用なアグネスデジタル産駒らしい。 抜群に巧いコーナーワークで勝って来た馬。 コーナーの少ない東京・新潟コースは逆に鬼門となる。 |
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◎ | 4.アドマイヤフジ |
○ | 10.シンゲン |
▲ | 3.カンパニー |
△ | 2.11.15.16.17 |
ノーテンだ。