■ 解説
ナリタトップロードは、競走成績は30戦8勝で菊花賞等に優勝した。
有馬記念で3年連続掲示板を外す大敗を喫する、中山競馬場での代替施行となった2002年のジャパンカップで10着になる、
確勝を期して臨んだステイヤーズステークスで複勝圏を外すなど、2000m超の中山コースには適性がないと言われている(引退レースを香港ヴァーズに選ぼうとされたのもそのため)。
逆に、阪神競馬場では好成績を挙げているにも関わらず、宝塚記念には一度も出走していない。
これは梅雨の時期と重なるため、重馬場が不得手なナリタトップロードに休養を与える方が得策という考えがあったためである。
主戦騎手の渡辺薫彦に初重賞制覇と初GI制覇をもたらしたのがナリタトップロードであり、まさに愛馬であった。
特に、きさらぎ賞は、主戦騎手の渡辺にとって初の重賞勝利を収めた舞台となったことから、
調教師の沖は後に、ナリタトップロードのレースの中で最も印象に残ったレースだったと言っている。
また、2005年11月7日にナリタトップロードの訃報があった直後、ベストアルバムに騎乗したエリザベス女王杯での本馬場入場の紹介の際に
「ベストアルバム…亡き友に健闘を誓う渡辺薫彦です。」という紹介があり、
ラジオNIKKEIの競馬ニュースにも「この馬はかけがえのない存在であったので、大変ショックを受けています。
今後は彼(ナリタトップロード)の分も、騎手として頑張っていかねばと思っています。」とコメントを残している。
産駒は2006年にデビューし、同年5月10日に札幌競馬場で行なわれたフレッシュチャレンジ2歳でインパーフェクトが2着に大差を付けて産駒として初勝利を挙げた。
また、ベッラレイアが2007年4月22日に行われたフローラステークスを制し、中央競馬の初重賞制覇を達成した。
ロングスパート向きの超ステイヤー。
サッカーボーイをさらにズブくしたスタミナ型で、スピード比べには向かず、融通も利かない。
じっくり追走して、ロングスパートに賭ける展開が理想。
目黒記念やステイヤーズSに出走してきたら面白い。
成長力が豊富で高齢まで走れる。
休み明け初戦は割引だが、使って良化するタイプ。3,4戦目が狙い目。
マクリをかけやすい中京や小倉に合い、ダートも距離が伸びたほうがレースがしやすい。
芝の道悪は割引材料。
注目は芝1400mが良いこと。
この距離は緩みないラップで流れるため、スタミナ血統の台頭がみられ、ダンス産駒にも1400専用馬がいるのと同じ理屈。
ダート1400mも含めて穴狙い。
■ ナリタトップロードのレーススタイル
早め先頭からそのまま押し切る先行策を得意とするが、後方に構えて息の長い末脚で勝負するなど脚質は不問であった。
これはナリタトップロードの大跳びで完歩の広い走法によるもので、ハイペースやロングスパートの持久力勝負に強い一方、
ピッチ走法が要求される瞬発力勝負や濡れた馬場、小回りで急カーブのある中山競馬場の中長距離コースは苦手とした。
騎手のレース運びに成績が左右されやすい面もあるが、中山の中長距離コースでは成績が極端に落ちている一方で、
京都・阪神の外回りコースや東京コースでは掲示板を外しておらず、重馬場で行われた2000年の天皇賞(秋)を除けば複勝圏も外していない。
■ 代表産駒
2004年産
■ 系統図
Fine Top (牡 1949年) *トピオ (牡 1964年 黒鹿) Sanctus (牡 1960年) |サンシー (牡 1969年 黒鹿) ||サクライツトー (牡 1982年 黒鹿) ||トウショウバルカン (牡 1986年 青鹿) ||ニツポースワロー (牡 1981年 青毛) ||ハツノアモイ (牡 1981年 鹿毛) ||トウシヨウサミツト (牡 1982年 青鹿) ||ニツポーハヤテ (牡 1978年 黒鹿) ||ミヤマユーホー (牡 1980年 黒鹿) |ゲイサン (牡 1969年 鹿毛) |*デイクタス (牡 1967年 栗毛) ||メジロデリー (牡 1985年 栗毛) ||ムービースター (牡 1986年 栗毛) ||キングイール (牡 1985年 黒鹿) ||ナスノタイザン (牡 1982年 鹿毛) ||スクラムダイナ (牡 1982年 鹿毛) ||サツカーボーイ (牡 1985年 栃栗) || キョウトシチー (牡 1991年 鹿毛) || ナリタトップロード (牡 1996年 栗毛) || ゴーゴーゼット (牡 1991年 鹿毛) || ヒシミラクル (牡 1999年 芦毛) |Dictus (牡 1967年) | Magwal (牡 1979年) Topyo (牡 1964年)