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フェブラリーS(G1)

フェブラリーS・男の解の公式
・芝適性も兼備する馬が優位!
・モデル馬=メイショウボーラー・テスタマッタ・サクセスブロッケン

■ 経緯

昭和59年にハンデキャップによるGIIIのダート重賞競走、フェブラリーハンデキャップとして創設された。
距離は創設時より1600mで施行(平成15年は中山競馬場の1800mで施行)されている。
その後、平成6年にはGIIに格上げされ、競走名がフェブラリーステークス、負担重量が別定に変更された。
さらに平成9年には、JRA初のダートGIとなり、負担重量が定量に変更され、
現在では本競走と『ジャパンカップダート』の2競走がダートGI競走として施行されている。

年度 1着 性齢
母父
人気
上3F
2着 性齢
母父
人気
上3F
3着 性齢
母父
人気
上3F
タイム
馬場
ラップ 3連複
3連単
メモ 勝負
結果
2012年 テスタマッタ 牡6 タピット 7 シルクフォーチュン 牡6 ゴールドアリュール 4 ワンダーアキュート 牡6 カリズマティック 2 1.35.4 12.2 10.9 11.6 119 15530
コンサーン 35.7 Alwuhush 35.7 Pleasant Tap 36.4 12.1 12.4 12.0 12.3 141910
2011年 トランセンド 牡5 ワイルドラッシュ 1 フリオーソ 牡7 ブライアンズタイム 3 バーディバーディ 牡4 ブライアンズタイム 4 1.36.4 12.6 11.2 11.9 12.2 3200   
トニービン 36.3 ミスタープロスペクター 35.7 シーキングザゴールド 36.0 12.2 12.1 11.9 12.3 12240
2010年 エルポワールシチー 牡5 ゴールドアリュール 1 テスタマッタ 牡4 タピット 5 サクセスブロッケン 牡5 シンボリクリスエス 2 1.34.9 12.1 11.0 11.7 12.2 1160 ×
ブライアンズタイム 35.6 コンサーン 35.5 サンデーサイレンス 36.5 12.2 12.1 11.6 12.0 4190
2009年 サクセスブロッケン 牡4 シンボリクリスエス 6 カジノドライヴ 牡4 Mineshaft 3 カネヒキリ 牡7 フジキセキ 1 1.34.6 12.7 10.5 11.9 11.9 5730 レコード   
サンデーサイレンス 35.4 デピュティミニスター 35.6 デピュティミニスター 35.3 稍重 11.8 11.3 12.1 12.4 57720
2008年 ヴァーミリアン 牡6 エルコンドルパサー 1 ブルーコンコルド 牡8 フサイチコンコルド 7 ワイルドワンダー 牡6 ブライアンズタイム 3 1.35.3 12.4 10.9 11.5 11.9 3820 ×
サンデーサイレンス 35.9 ブライアンズタイム 36.2 サンデーサイレンス 36.3 12.4 12.4 11.7 12.1 17550
2007年 サンライズバッカス 牡5 ヘネシー 3 ブルーコンコルド 牡7 フサイチコンコルド 2 ビッググラス 牡6 エルコンドルパサー 9 1.34.8 12.4 10.6 11.6 12.0 11710
リアルシヤダイ 35.0 ブライアンズタイム 35.0 イブンベイ 35.9 不良 12.3 12.0 11.5 12.4 54210
2006年 カネヒキリ 牡4 フジキセキ 1 シーキングザダイヤ 牡5 ストームキャット 2 ユートピア 牡6 フォーティナイナー 11 1.34.9 12.2 10.7 11.0 11.4 5920   
デピュティミニスター 35.7 シーキングザゴールド 36.7 ノーザンテースト 36.7 12.1 12.9 12.3 12.3 21200
2005年 メイショウボーラー 牡4 タイキシャトル 1 シーキングザダイヤ 牡4 ストームキャット 5 ヒシアトラス 牡5 ティンバーカントリー 6 1.34.7 12.3 10.8 11.1 11.6 4450 小雨・レコード   
ストームキャット 36.9 シーキングザゴールド 36.0 Alydar 35.9 不良 12.0 11.9 12.3 12.7 12220
2004年 アドマイヤドン 牡5 ティンバーカントリー 1 サイレントディール 牡4 サンデーサイレンス 3 スターリングローズ 牡7 アフリート 9 1.36.8 12.7 11.2 11.9 12.4 4920   
トニービン 35.5 ヌレイエフ 35.6 ダンチヒ 35.9 12.6 12.5 11.7 11.8 -
2003年 ゴールドアリュール 牡4 サンデーサイレンス 1 ビワシンセイキ 牡5 フォーティナイナー 3 イーグルカフェ 牡6 ガルチ 4 1.50.9
12.3 11.4 12.3 12.3 11.9
12.3 12.4 12.6 13.4 9F
4390 中山開催   
ヌレイエフ 38.1 ノーザンダンサー 38.3 ヌレイエフ 38.5 稍重 - 1800m
2002年 アグネスデジタル 牡5 クラフティプロスペクター 1 トーシンブリザード 牡4 デュラブ 4 ノボトゥルー 牡6 Broad Brush 2 1.35.1 13.0 10.8 11.3 11.7 -   
チーフズクラウン 35.6 ブレイヴエストローマン 35.6 Naskra 36.3 12.0 12.0 12.0 12.3 -
2001年 ノボトゥルー 牡6 Broad Brush 5 ウイングアロー 牡6 アサティス 2 トゥザヴィクトリー 牡6 サンデーサイレンス 4 1.35.6 12.7 10.9 11.5 12.0 -   
Naskra 35.7 ミスターシービー 35.4 ヌレイエフ 36.6 12.0 12.1 11.9 12.5 -

■ 傾向

●問題

過去5年のフェブラリーSで馬券に絡んだ馬(3着以内の15頭)を次のような父系で分けると、どの父系が多いでしょう。
多い順に並べてください。
同じ馬が複数回、馬券に絡んだ例は複数回カウントします。

A ロベルト系
B ノーザンダンサー系
C サンデーサイレンス系

○正解はA−B−C。
ロベルト系が5頭(サクセスブロッケン、フリオーソ、バーディバーディなど)、
ノーザンダンサー系が3頭(サンライズバッカス、ブルーコンコルド)、
サンデーサイレンス系が2頭(エスポワールシチー、カネヒキリ)。

ロベルト系(ブライアンズタイム、シンボリクリスエスなど)はフェブラリーSに抜群の相性を示し、
母父ロベルト系も過去5年で4連対している。


父か母の父がロベルト系

このレースには血統的に顕著な傾向がある。
07年の1,2着馬、08年の2,3着馬、09年の1着馬、10年の1,3着馬、そして11年の2,3着馬。
彼らに共通しているのが、「父か母の父がロベルト系」ということだ。

前走好成績の馬が強い

前走で1着か2着に入った馬が圧倒的によい成績をおさめているのがフェブラリーステークスなのである。
特に勝ち馬は、10頭中9頭までもが前走で連対していた馬たちだ。

距離短縮組が強い

ジャパンカップダートから直接参戦した馬の成績が飛びぬけてよく、
大井の東京大賞典、京都の平安ステークスと続いていく。
この3レースに共通するのは、フェブラリーステークスよりも距離が長いということ。
川崎記念も含めると、その傾向はより顕著になる。府中のマイルを戦うには、スタミナも重要ということなのかもしれない。

栗毛馬が好相性

理由は不明だが、栗毛の成績が抜群によいのだ。
昨年も栗毛のカネヒキリが圧勝したが、ほかにもゴールドアリュール、アグネスデジタル、メイセイオペラといった栗毛の名馬がこのレースを制している。
ここは栗毛馬に注目してみるのも面白いだろう。

このレースを好走した馬は次のレースで惨敗傾向がある!

交流重賞と違い、時計が速く消耗の激しいレースのため、次走に反動が出る馬が多数。

(例) 2007年
 サンライズバッカス フェブラリーS1着→かしわ記念5着
 ブルーコンコルド  フェブラリーS2着→名古屋大賞典3着
 ビッググラス フェブラリーS3着→マーチS9着

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■ スタミナ路線は、スピード勝負では通用しない

フェブラリーSで大敗したシーキングザダイヤ 〜 ◇スタミナ路線よりスピード勝負では“通用せず”

07年はサンライズバッカス(3番人気)が勝っった。
2着のブルーコンコルド(2番人気)に1馬身半の差をつける完勝。
勝ち時計も、脚抜きのいい不良馬場のダートだったとはいえ、
コースレコードにわずか0秒1差まで迫る1分34秒8という素晴らしいものだった。

このレースで1番人気に支持されていたシーキングザダイヤは、中団のままで見せ場がまったくなく、9着に大敗した。
勝ったサンライズバッカスから0秒8もの差があった。

シーキングザダイヤはこのレースの前まで、東京ダートで〔0400〕という成績を残していた。
勝てないとはいえ、すべて2着という安定ぶり。しかも、この2着4回はすべてGIレースでのものだった。
ここに書き出してみよう。

シーキングザダイヤ 2006年までの実績
2006年 フェブラリーS 2着 ジャパンCダート 2着
2005年 フェブラリーS 2着 ジャパンCダート 2着

これほどの成績を残していた馬が、なぜ07年のフェブラリーSでは9着に大敗してしまったのか。

もっとも考えられるのは、デビュー5シーズン目、今年6歳になったシーキングザダイヤの年齢から来るスピードの衰えである。

そのスピードの衰えが表面化しやすい1800メートル未満の距離をまるで避けるかのように、
このところシーキングザダイヤは、1800メートル以上のレースばかり使われてきた。
スピード勝負より、スタミナ勝負のほうを選んできたのである。

3走前のJBCクラシック(2着)は2100メートル。
2走前のジャパンCダート(2着)も2100メートル。
そして前走の東京大賞典(3着)は2000メートルだった。
言うまでもなく、いずれもダート戦である。

こんなふうに、「前3走ともダート1800メートル以上に出走していた6歳以上の馬」は、フェブラリーSで06年まで〔22330〕という成績を残している。

ただし、連対した4頭はいずれも前走で1、2着していた馬である。
前走で3着以下に敗れていた馬は、〔00320〕とフェブラリーSで連対したことがなかった。

スタミナ路線を歩んできた6歳以上の馬は、前走で連を外しているようでは、スピード勝負の1800メートル未満ではなお通用しないということなのだろう。
敗因は多分これだと思う。

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■ 芝指向のプラスαが活きやすいレース

このレースは比較的、芝指向のプラスαが活きやすいレースです。
東京のダートは、ダート全体のなかでも、芝で要求されるような末脚が活きるケースが多いからです。
過去のフェブラリーSで5人気以下で馬券になった馬の戦歴を見ても、
10年5人気で2着のテスタマッタは新馬戦で芝のレースに出走してメンバー中最速の末脚を使って勝利しています。
08年に7人気で2着に走ったブルーコンコルドも芝の重賞を勝利していました。

09年のレースを6人気で勝利したサクセスブロッケンは芝実績はありませんでしたが、父は芝のGI勝ち馬。
母父はサンデーサイレンスと芝のGI血統を父と母父に持つ馬です。
ということで、フェブラリーSは4〜9人気ぐらいの手頃な人気薄の馬のなかで、
父か母父が芝のGI血統や、自身が芝でも勝っている馬を狙うアプローチは、なかなか効果的ではないでしょうか。

ただし、毎年のように芝戦線から転戦してくる馬がボロ負けしているように、ただの芝馬では通用しません。
父か母父がダートのGI勝ち馬を出しているか、ダートの本馬、米国産の馬しか通用しないのもこのレースの特徴です。
つまり、高いレベルのダート血統を持ちつつ、なおかつ芝のプラスαを持っていることがポイントになるのです。

※参考 【芝経験馬】

2011年 トランセンド フリオーソ バーディバーディ
2010年 エルポワールシチー テスタマッタ サクセスブロッケン
2009年 サクセスブロッケン カジノドライヴ カネヒキリ
2008年 ヴァーミリアン ブルーコンコルド ワイルドワンダー
2007年 サンライズバッカス ブルーコンコルド ビッググラス
2006年 カネヒキリ シーキングザダイヤ ユートピア
2005年 メイショウボーラー シーキングザダイヤ ヒシアトラス
2004年 アドマイヤドン サイレントディール スターリングローズ
2003年 ゴールドアリュール ビワシンセイキ イーグルカフェ
2002年 アグネスデジタル トーシンブリザード ノボトゥルー
2001年 ノボトゥルー ウイングアロー トゥザヴィクトリー

根岸Sでシルクフォーチュンを評価したのは、母父のアルワウーシュが芝2400mGI勝ち馬であることに加え、
父のゴールドアリュールはサンデー系で、自身も芝のGIで勝ち負けをするぐらいのポテンシャルを持っていたように、ダート馬の中では芝適性の高い種牡馬だからです。

同様に、トウショウカズンも父のクロフネは自身も芝のGI勝ち馬で、産駒もGI勝ち馬がいる種牡馬。
母は凱旋門賞馬ダンシングブレーヴを持ち、近親にスイープトウショウがいるように芝の中長距離GIに実績を持つ血統馬です。

つまり、根岸Sはダート1400mでありながらも「芝中長距離GIの実績」というプラスαの血を重視したわけです。

根岸Sが行われる東京ダート1400mはダートコースの中では直線も長いため、直線に向くまでは脚をタメる能力やゴール前で粘る欧州的なスタミナが要求されやすいコースです。
そのため、「芝中距離GIの血統」がプラスαとして活きる局面も多くなるのでしょう。

また、母に潜むポテンシャルを簡単に活用するには「母父リーディング上位の馬」を買う方法もあります。

たとえば「父はその条件ではあんまり見たことがない」ものの「母父はリーディング上位」の馬を買うだけでも、馬券期待値は十分に高くなります。

特に「その条件を使ったことがない馬(たとえばダートのレースなら、
前走まで芝だった馬」や「今まで戦ったことのないメンバー」の時や「人気のない馬」を買うことが期待値を上げるには重要なポイントになります。

つまり「父や戦歴では、好走確率が高いのかはわからない」けれども「母父の潜在能力は高い馬」は、人気薄の期待値がとても高いわけです。

先週は、たまたま根岸Sで結果が出てしまいましたが、この作戦は適性が分からない未勝利戦や、主流種牡馬が走りづらい「特殊コース」でより力を発揮する確率が高くなります。

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■ 芝から来た馬をどうするか?問題

今年のフェブラリーS、ファンを悩ませているのが「芝馬をどうするか問題」だろう。
そんなネーミングであるかどうかは別として、いままで芝ばかり走ってきた馬の扱いは悩ましいところである。

単純にデータで斬るならば、芝から来た馬は全否定したいところだ。

ジャパンCダートも含めた中央のダートGI過去全レースにおいて、前走が芝であった馬の成績は[3-0-2-37]となっている。

06年まで馬券に絡んだのは、

アグネスデジタル イーグルカフェ(2回) グルメフロンティア トゥザヴィクトリー

の4頭・のべ5回であり、芝しか使われてこなかった馬はトゥザヴィクトリーしかいない。

一方で、キングヘイローは初ダートなのにフェブラリーSで1番人気になり13着と大敗している。
ローエングリンは若い頃に一度ダートの経験があったが、ジャパンCダートでは3番人気13着。
先述したトゥザヴィクトリーも、2度目のダート替わりとなった02年のフェブラリーSでは4着と敗れている。

それだけではない。バトルライン、ユートピア、アドマイヤドンといったダートの実績馬も、芝を挟むとレース勘がおかしくなるのか、その後のダートGIで予想外の大敗を喫している。

ちなみに、中央のダートGIIにおける前走芝組の成績は[1-1-1-18]。
ヤマトマリオンが東海Sで激変した例はあるが、一方で人気を裏切った馬もおり、やはり強調材料とは言えない。

今回は芝からの転向組が多いのでどれか1頭くらいが馬券に絡んでしまうという可能性もあるが、個人的には全部嫌ってみようかと思っている。
仮に買うとしても、押さえ中の押さえという感じで、重い印を打つことは考えにくい。

フェブラリーSがG1になって以降、これまで中央で行われたダートG1は28レース。
まず、そのうち「前走が芝」という馬だけを抽出してみると、[3-0-2-43]となる。

3勝もしてたっけ? と思われるかもしれないが、これは初ダートではなくダート替わりだからだ。
3勝はグルメフロンティア、イーグルカフェ、アグネスデジタル。
「芝馬だった」というイメージのグルメフロンティアでさえ、ダートのオープン特別勝ちはあった。

全くの初ダートでいちばんの「成功例」というと、トゥザヴィクトリー。
01年フェブラリーSで4番人気3着している。
逆に言うと、これだけしかない。

トゥザヴィクトリー
年月日 レース 競馬場 コース 馬場



オッズ
騎手名 斤量 馬体重 タイム 上3F 通過順位 タイム差
02/02/17 フェブ(GI) 東京 ダ1600 良(曇) 16 2 3 3 5.4 4 武豊 55.0 494(6) 1.35.5 36.6 02-02 -0.4
01/12/23 有馬記(GI) 中山 芝2500 良(晴) 13 2 2 6 17.7 3 武豊 55.0 488(-2) 2.33.3 34.8 01-01-01-01 -0.2
01/11/25 JC(GI) 東京 芝2400 良(晴) 15 3 5 11 34.1 14 四位洋文 55.0 490(-6) 2.30.5 42.4 11-09-01-01 -6.7
01/11/11 エ女王(GI) 京都 芝2200 良(晴) 15 7 13 4 5.9 1 武豊 56.0 496 2.11.2 33.9 09-10-10-10 0.0
01/02/18 フェブ(GI) 東京 ダ1600 良(晴) 16 8 16 4 6.1 3 武豊 55.0 486(-8) 1.35.8 36.6 03-02 -0.2
00/12/17 阪牝特(GII) 阪神 芝1600 良(雨) 14 3 3 3 4.3 1 四位洋文 55.0 494(-4) 1.33.8 35.1 03-03-02 0.4
00/11/12 エ女王(GI) 京都 芝2200 良(曇) 17 3 5 2 3.1 4 四位洋文 56.0 498(14) 2.13.4 34.5 01-01-01-01 -0.6
00/10/15 府中牝(GIII) 東京 芝1800 良(雨) 13 2 2 1 2.7 1 四位洋文 55.0 484(2) 1.48.3 33.5 01-01-01 0.7
00/08/13 クイS(GIII) 札幌 芝1800 良(晴) 13 3 3 1 1.8 1 藤田伸二 55.0 482(-2) 1.46.8 35.5 01-01-01-01 0.1
00/07/09 マーメ(GIII) 阪神 芝2000 良(晴) 14 5 7 1 2.8 2 幸英明 55.0 484(-4) 1.59.1 36.0 01-01-01-01 -0.2
00/06/11 エプソ(GIII) 東京 芝1800 不良(雨) 15 2 2 3 7 5 蛯名正義 55.0 488(4) 1.50.1 37.5 03-03-03 -0.6
99/10/24 秋華賞(GI) 京都 芝2000 良(晴) 18 3 5 1 3.3 13 武豊 55.0 484(4) 2.00.3 37.9 02-02-02-02 -1.0
99/09/26 ローズ(GII) 阪神 芝2000 良(曇) 12 6 8 1 1.4 4 武豊 54.0 480(12) 2.01.0 35.9 03-03-02-02 -0.2
99/05/30 優駿牝(GI) 東京 芝2400 良(晴) 18 3 6 1 3.6 2 武豊 55.0 468(-6) 2.26.9 35.1 05-04-04-04 -0.0
99/04/11 桜花賞(GI) 阪神 芝1600 良(晴) 18 8 16 5 9.4 3 幸英明 55.0 474(-4) 1.35.9 36.9 02-02-02 -0.4
99/03/20 アネモ 阪神 芝1400 重(雨) 16 8 15 1 1.4 3 武豊 54.0 478(2) 1.25.6 39.0 01-01 -0.5
99/01/30 つばき 京都 芝2000 良(晴) 16 1 1 1 1.2 1 武豊 53.0 476(-6) 2.02.0 35.8 01-01-01-01 0.6
99/01/10 福寿草 京都 芝2000 良(曇) 16 3 5 2 2.8 2 武豊 53.0 482(-12) 2.02.2 35.4 02-02-02-02 -0.3
98/12/13 新馬 阪神 芝1600 良(晴) 12 1 1 1 1.4 1 幸英明 53.0 494 1.39.1 36.4 02-02-01 0.1

最近は芝路線からダートG1を試すケースも増えている。
昨年は初芝の馬はいなかった(ほとんど芝しか走っていなかったライブコンサートもデビューはダート)が、
10年は6頭の前走芝&初ダートもしくはダート未勝利の馬がエントリー(フェブラリーSとJCダートの合算)。
07年と08年にもそれぞれ2頭がエントリーしている。

その中からレッドスパーダ、アリゼオ、リーチザクラウンなど3、4、5番人気に推される馬は出てきているのだが、結果には繋がっていない。

というわけで、セオリー的には「ナシ」となるグランプリボスだが、中途半端に馬券が売れてしまうのではなく、全くの人気薄ならば試す価値はあるようにも思える。
いま挙げたのはいきなり中央の古馬G1という前提であり、3歳・地方側のダートグレード・中央のG2G3まで対象を広げると、芝からの転向には成功性もあるからだ。

あとは人気次第。
新聞などを見ていると全くの人気薄ということもなさそうなので手を出せないかもしれないが、まずはオッズを見守りたい。

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■ 2012年回顧

フェブラリーSはジャパンカップダート優勝馬トランセンドの不調で波乱の結果となりました。

今年のフェブラリーSのみどころはトランセンドを巡る騎手の駆け引き。
特にトランセンドとエスポワールシチーは逃げ馬なので、
藤田騎手のトランセンドと代打騎乗となる武豊騎手のエスポワールシチーの駆け引きが楽しみでした。

1番人気トランセンドは調教で脚元を気にした走り方だったので大丈夫かなと心配していました。


スタートでシルクフォーチュンが出遅れました。この出遅れが2着好走に繋がるとは思いませんでした。

東京ダート1600mは芝コースからスタートして最初のコーナーまで直線で距離が長いので
出遅れてしまうと先頭を行く馬と離れてしまい致命的になります。
シルクフォーチュンは出遅れた後で手綱を引いた格好になりました。

このためにシルクフォーチュンは行き脚がつかず、後方からの競馬になってしまいました。
この時点でシルクフォーチュンは馬券に絡まないと思いました。

この直後にレースは想定外の展開になります。
トランセンドが逃げて、エスポワールシチーがマークする格好になると予想していたのですが、
トランセンドの行き脚が鈍く、セイクリムズンが押して強引にハナを奪い逃げました。
押して逃げたことでペースが速くなりました。

最近の冬の東京ダートは時計が掛かるので前半58.7秒は相当速いペース。
先行勢は息の入らない速いペースに巻き込まれて、
この時点で置かれた格好でレースしている後方待機馬が馬券に絡むだろうなと思いました。

直線入口で後方待機のテスタマッタとシルクフォーチュンはロスなく外に進路を取りました。
トランセンドやトランセンドをマークする有力馬は内に進路を取りました。
トランセンドやエスポワールシチーが逃げなくても、ここまでの展開は想定通りです。

直線で更に想定外の展開が起こりました。
トランセンドが好位から抜け出しを計ろうとするのですが全く伸びませんでした。
トランセンドの抜け出しを逆手にとって逆転を狙ってマークしていた
武豊騎手のエスポワールシチーと福永騎手のダノンカモンが巻き添えを喰らいました。
トランセンドが壁になってしまい抜け出せなくなりました。
これが今年のフェブラリーSの勝敗の分かれ目になりました。

エスポワールシチーとダノンカモンは差を詰めたのですが抜け出しに手間取った分、
展開が有利だった外のテスタマッタ・シルクフォーチュン・ワンダーアキュートに負けた感じがします。

1頭だけ強い有力馬が先行タイプで不調だった場合、今年のフェブラリーSのような結果になることは多いです。
テスタマッタ・シルクフォーチュン・ワンダーアキュートは強かったですが展開が嵌まった感じも否めません。
古馬ダート重賞は混戦模様になってきた感じがします。


船橋から参戦したフリオーソが、絶望的な位置から猛烈な伸び脚で2着に入る感動の走りをみせてから早1年。
今年も同じ川島正行厩舎からナイキマドリードが参戦した。
しかしながら装鞍を終えてパドックに来た川島調教師は、「いやあ、今年のメンバーは強いねえ」。
そう言い残して、前走の船橋記念で勝利の手綱をとった川島正太郎騎手と一緒にパドックのなかに向かっていった。

そのナイキマドリードの単勝人気は16頭中の13番目。
今年のフェブラリーステークスGTは上位人気と中位そして下位人気がハッキリ分かれるオッズ構成となっていた。

単勝10倍未満に支持された3頭のうち、抜けた人気を集めていたのが昨年の覇者、トランセンド。
ドバイワールドカップGTへの招待状を早々に受け取っているのならば、
ここは壮行レースになるはず、というファンの期待が、単勝1.5倍という数字に表れたのは無理からぬところだろう。

しかしながら、トランセンドの独壇場にはさせまいという陣営も多数。
ワンダーアキュートは東京大賞典でスマートファルコンに3.5センチ差まで迫った自信を胸に、
腰回りをさらにボリュームアップさせて堂々と周回。
一昨年の覇者であるエスポワールシチーは武豊騎手を鞍上に迎え、
落ち着いた表情でスムーズな脚さばきを見せていた。

さらに芝のGTを制して今回が初ダートとなるグランプリボスも不気味に映る。
そういった強敵をトランセンドはどうやって封じるのか。さらには同じ先行タイプの馬をどうさばいていくのか。

興味が尽きないなかでゲートが開いてからのレース展開は、さすがGTだけあって厳しいものだった。

セイクリムズンが勢いよく飛び出して、トウショウカズン、グランプリボスもダッシュ力を効かす。
2〜3番手マークが定位置のエスポワールシチーでも5〜6番手までが精一杯というハイペースは、
トランセンドにとって苦しいものとなる。
しかもスタート後にはいつもの行き脚がなく、藤田伸二騎手が押して押してようやく4番手につけられたという状況。
そんな激しい流れになれば、末脚の鋭いタイプががぜん有利になってくる。

それを味方につけたのが、テスタマッタとシルクフォーチュン。
テスタマッタ鞍上の岩田康誠騎手は、道中は後方3番手で上体を浮かせながら行かせまいと奮闘。
シルクフォーチュンはいつもどおりの位置取りで、最後の爆発力を温存していた。

そして501メートルの直線勝負。
岩田騎手は4コーナーを回り終えるや否や、浮かせていた体をグッと沈めた。
その先は左ムチを使って激励しながら2馬身突き抜ける圧勝。
瞬発力に賭けたシルクフォーチュンも2着まで上昇して、
今年のフェブラリーステークスは追い込み2頭のワンツーフィニッシュとなった。

トランセンドはまさかの7着、ナイキマドリードは残念ながら最下位での入線だった。

「今までくやしい思いばかりしてきましたから、本当にうれしいです」と、
感無量の表情でテスタマッタを出迎えた村山明調教師。
村山調教師はテスタマッタの掛かる気性を押さえ込まず、
体が完成されてくるまで無理はしないように、と考えながら育ててきたそうだ。
「ずっと手綱を引っ張りっぱなしでキツかったです」と振り返ったのは岩田騎手。
同じような末脚で3年前のジャパンダートダービーJpnTを制したときの鞍上もまた、岩田騎手だった。

「ゴドルフィンマイルにはおそらく招待されると思いますが、
もっと大きいレース(ドバイワールドカップ)に出たいですよね」と相好を崩した村山調教師。
次の舞台はどこになるのか、本当に楽しみになってきた。

一方、7着に敗れたトランセンド。安田翔伍調教助手は「検量に帰ってきたら、もう息遣いが元に戻っていましたよ。
今回は全然走っていませんね」と。
同馬を管理する安田隆行調教師からは、次は予定通りドバイワールドカップに向かうとの表明があった。

さて、テスタマッタが次の大舞台に出走するためには、主催者からの招待状が必要だ。
それが届けば、ドバイの地でスマートファルコンを含めた日本のダート界の頂上決戦となる可能性が高くなる。

村山調教師が開業前にノーザンファームを訪問した際、
「レンタカーで最初に着いた厩舎で、最初に目が合った馬」というのがテスタマッタ。
“運命の馬”が獲得したGTタイトルは、
3月31日の深夜に異国の地で行われる大舞台につながる期待感、
さらには帝王賞JpnTを頂点とする春のダートグレード戦線への興味まで喚起させる勝利となった。

■ 2007年回顧

少し水溜りの残る不良馬場でも粘りつくコンディションではなく、好時計の生まれる馬場状態の中で、レコードと0.1秒差の1分34秒8が記録された。
レース全体の流れは前後半の半マイルが「46.6-48.2秒」。
流れとすればややハイペースという形になるが、GIのマイル戦。
1000m通過58.9秒だからそう極端に速いわけでもなく、結果は、紛れの生じる余地の少ないバランスのとれたレース内容だったろう。

先行型では、アジュディミツオーは内枠を引いたのが不運。
芝からのスタートだからいつも以上にダッシュがつきにくく、気合をつけて先手を取りに出たが早々とあきらめざるをえなかった。
せめて外枠だったら…だろう。快走を期待した伏兵メイショウバトラーは逆に気分良く先行できてしまう外枠がかえって良くなかった。
この相手に4コーナーで先頭に並ぶ形になってはきびしい。タメをきかせたかった。残念だがこれは仕方がない。

人気のシーキングザダイヤ、ブルーコンコルド、サンライズバッカスの3頭は、3コーナー手前ではほぼ同じような位置だった。
結果として、サンライズバッカス自身は「推定47.6-47.2秒」の前後半を刻んだことになるから、出負けのロスを最小限にとどめて理想のポジションを確保していたといえる。
見事だったのはそこからで、人気の3頭の中では1番早くスパートを開始している。
速い時計の決着になるのを読んでの、いつもよりずっと早い進出だった。

ブルーコンコルドは「内にもたれて仕方がなかった」というが、それでももっと早くサンライズバッカスに離されることなく、無理をしてでも外に出して動きたかった。
やっとエンジン全開のゴール前は、見方によってはまだ脚があった印象が強い。

シーキングザダイヤはサンライズバッカスをマークするかのようにその内からスパートしかけたが、いつもより後方の位置でドロをかぶったためか、まったく伸びなかった。
まず大崩れすることのなかった馬にしては予想外の凡走で、ビシッと追って馬体重も戻り、決して状態は悪くは映らなかったが、
本来なら大歓迎の好時計の決着に対応できなかったあたり、どうしてもGIに手の届かない不思議な成績を残してきた馬の、一番むずかしいところが出たのかもしれない。

勝ったサンライズバッカスの父ヘネシーは、シーキングザダイヤと同じくその父はストームキャット。
この大種牡馬は、フェブラリーSではレコード勝ちしたメイショウボーラーの母の父に顔を出すように、ツボにはまれば圧倒的なスピード能力を爆発させる一方で、
緩急のペースをこなせないなど、日本の競馬では一番難しい種牡馬でもある。
シーキングザダイヤはたまたまそういう難しさが前面にでたもので、まだカゲリをみせたわけでもないと考えたい。
フィールドルージュは東京なら1600mでも大丈夫と思えたが、ズブすぎて伸びたのはゴール前だけ。
2000m前後で見直したい。


まずはレースを振り返りますと、ダイワバンディット、トーセンシャナオー、オレハマッテルゼといった芝で実績がある馬が積極的にレースを引っ張る形となりました。
スタート地点が芝という理由もあるのでしょうが、ダート実績皆無の馬でも思った以上に行けましたね。
前半3ハロンの時計は34秒6。同日の3歳OPのヒヤシンスSと同じラップで、
それほど極端に速いわけではないのですが、終わってみれば先行していた馬たちには厳しい流れになりました。

あわよくば単騎逃げを目論んでいたメイショウバトラーや、先行抜け出しをはかるシーキングザベストらにとっては、
周囲がガチャガチャうるさいのでありがたくない展開。
4コーナーを回って直線に入る段階では手応えがあったものの、追われてからの反応、伸び脚がイマイチでした。

それを横目に外から豪快に突き抜けたのがサンライズバッカス。
注目のスタートは出遅れとまではいきませんでしが、他馬の行き脚が速く、見た目には置かれてしまったような形。
しかし、その後は素早く加速し、上手く流れに乗ることができました。
同馬は不思議な馬で、東京のマイル戦だと本当に流れに乗るのがスムーズ。
平安SやJCダートといった前半が緩い中距離だと最後方近くからの競馬となるのに、
それよりテンが忙しい東京のマイルで中団付近にポジションできてしまうのですから不思議です。
淀みないマイルの流れを早めに追走しながらも持ち味の末脚もしっかり。
直線は大外から仕掛け、残り300m付近で早くも先頭。上がり35秒0の決め手で楽々突き抜けての優勝でした。

2着はブルーコンコルド。
前走2000mの東京大賞典を使っていたせいか、前半は少し置かれ気味。
サンライズバッカスより1馬身ぐらい後ろからの追走も、
サンライズが仕掛けて加速するところで反応が遅れました。レース後、ジョッキーも言っていましたが、右回りだと内にもたれる悪癖がある馬。
今回も4コーナーのところで口向きが悪く、完全に仕掛けが遅れました。
それでも最後はサンライズバッカスと同じ上がり35秒0の末脚を発揮して2着を確保。
これがランク1の馬かと思わせる底力は見せたと思います。過去のフェブラリーSよりも成長した跡を伺わせました。

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