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福島牝馬S(G3)

【福島牝馬S・男の解の公式】 大型馬を狙え!
モデル馬 ブラボーデイジー

■ 牝馬芝重賞路線

開催月 レース 前回 1着 2着 3着 勝負結果
2月 京都牝馬S(G3) 2012年 レディアルバローザ オールザットジャズ エオリアンハープ
3月 中山牝馬S(G3) 2012年 ドナウブルー ショウリュウムーン アスカトップレディ ×
4月 阪神牝馬S(G2) 2012年 クィーンズバーン マルセリーナ フミノイマージン ×
4月 福島牝馬S(G3) 2012年 オールザットジャズ コスモネモシン アカンサス
5月 ヴィクトリアM(G1) 2011年 アパパネ ブエナビスタ レディアルバローザ ×
6月 マーメイドS(G3) 2011年 フミノイマージン ブロードストリート アースシンボル
10月 府中牝馬S(G2) 2011年 イタリアンレッド アニメイトバイオ フミノイマージン
11月 エ女王杯(G1) 2011年 スノーフェアリー メイショウベルーガ アパパネ
12月 愛知杯(G3) 2011年 フミノイマージン ブロードストリート コスモネモシン

このほか、8月クイーンS(OP)、9月ターコイズS(OP)、11月ユートピアS(準OP)などがある。

■ 傾向

本競走は、2004年に牝馬競走体系の整備により創設された4歳以上牝馬限定、混合・別定の重賞競走で、
『福島牝馬ステークス』として新設され、福島競馬場の芝1800mで行われている。
2006年、春季の古馬牝馬女王決定戦として5月の東京開催にヴィクトリアマイル(GI)が創設されたため、
福島牝馬ステークスはヴィクトリアマイルへ向けた前哨戦という意味合いが強くなった。
2007年から国際競走になり、4頭以内の外国馬が出走可能になった。

※11年は新潟で代替開催

日付 レース名 馬場状態 RPCI 3連単 着順 馬名 種牡馬 母父馬 人気 着差タイム 補正 走破タイム 枠番 通過順1-4 上り3F 前走レース名 前走着順 前走場所 前走距離
110423 福島牝馬G3 55.0 96220 フミノイマージン マンハッタンカフェ Dixieland Band 9 -0.3 118 1454 1      12-10 33.3 中山牝馬HG3 阪神 芝1800
110423 福島牝馬G3 55.0 96220 コスモネモシン ゼンノロブロイ Singspiel 5 0.3 115 1457 3      08-07 33.9 中山牝馬HG3 阪神 芝1800
110423 福島牝馬G3 55.0 96220 ソウルフルヴォイス キングカメハメハ トニービン 3 0.6 112 1460 3      16-16 33.4 但馬SH1600 阪神 芝2000
100424 福島牝馬G3 43.9 45340 レジネッタ フレンチデピュティ サンデーサイレンス 5 -0.0 111 1489 4  10-11-07-09 35.7 中山牝馬HG3 中山 芝1800
100424 福島牝馬G3 43.9 45340 ブラボーデイジー クロフネ サンデーサイレンス 4 0.0 111 1489 8  03-03-03-02 36.4 中山牝馬HG3 中山 芝1800
100424 福島牝馬G3 43.9 45340 ウェディングフジコ フジキセキ トニービン 3 0.2 109 1491 2  04-04-04-04 36.3 中山牝馬HG3 中山 芝1800
090425 福島牝馬G3 51.3 792960 ブラボーデイジー クロフネ サンデーサイレンス 7 -0.3 110 1537 4  02-02-02-01 37.1 中山牝馬HG3 中山 芝1800
090425 福島牝馬G3 51.3 792960 アルコセニョーラ ステイゴールド モガンボ 11 0.3 107 1540 1  14-13-14-12 36.2 福島民報 福島 芝2000
090425 福島牝馬G3 51.3 792960 ヤマニンメルベイユ メジロマックイーン サンデーサイレンス 13 0.4 106 1541 7  01-01-01-02 37.6 中山牝馬HG3 16 中山 芝1800
080426 福島牝馬G3 46.6 28360 マイネカンナ アグネスタキオン サツカーボーイ 3 -0.0 111 1471 1  08-06-06-07 35.2 中山牝馬HG3 中山 芝1800
080426 福島牝馬G3 46.6 28360 ハロースピード マヤノトップガン Secretariat 4 0.0 111 1471 6  13-13-13-12 34.6 中山牝馬HG3 中山 芝1800
080426 福島牝馬G3 46.6 28360 ザレマ ダンスインザダーク Zafonic 1 0.1 110 1472 5  05-05-04-03 35.5 京都牝馬G3 京都 芝1600
070421 福島牝馬G3 42.7 147110 スプリングドリュー ミシル ノーザンテースト 9 -0.1 111 1466 7  12-11-11-10 34.8 愛知杯HG3 13 中京 芝2000
070421 福島牝馬G3 42.7 147110 フラッグシップ サンデーサイレンス デイクタス 4 0.1 110 1467 5  04-04-04-03 35.4 1000万下・牝 阪神 芝1800
070421 福島牝馬G3 42.7 147110 ヤマニンメルベイユ メジロマックイーン サンデーサイレンス 2 0.1 110 1467 8  02-02-02-02 35.5 中山牝馬HG3 中山 芝1800
060422 福島牝馬G3 43.0 195820 ロフティーエイム サンデーサイレンス Lord Avie 7 -0.0 107 1485 4  03-03-02-02 36.4 野島崎H1000 中山 芝1800
060422 福島牝馬G3 43.0 195820 ライラプス フレンチデピュティ サンデーサイレンス 5 0.0 107 1485 2  05-06-09-02 36.2 阪神牝馬G2 10 阪神 芝1400
060422 福島牝馬G3 43.0 195820 フィヨルドクルーズ サンデーサイレンス Mtoto 6 0.0 107 1485 5  16-15-14-10 35.9 湾岸SH1600 中山 芝2500
050424 福島牝馬G3 60.1 280410 メイショウオスカル フジキセキ アンバーシヤダイ 1 -0.5 112 1494 5  02-02-02-02 34.5 中山牝馬HG3 中山 芝1800
050424 福島牝馬G3 60.1 280410 スターリーヘヴン サンデーサイレンス Caerleon 14 0.5 107 1499 4  03-03-03-03 34.9 阪神牝馬G2 13 阪神 芝1600
050424 福島牝馬G3 60.1 280410 レクレドール サンデーサイレンス デイクタス 4 0.5 107 1499 2  12-10-09-11 34.5 中山牝馬HG3 中山 芝1800
040425 福島牝馬G3 33.5   オースミコスモ フジキセキ モーニングフローリツク 2 -0.2 113 1466 6  08-08-05-03 35.5 中山牝馬HG3 中山 芝1800
040425 福島牝馬G3 33.5   マイネヌーヴェル ブライアンズタイム Zabeel 10 0.2 111 1468 5  16-16-16-13 34.8 優駿牝馬G1 11 東京 芝2400
040425 福島牝馬G3 33.5   エリモピクシー ダンシングブレーヴ テスコボーイ 5 0.3 110 1469 3  11-10-08-09 35.7 ダービーHG3 中山 芝1600
040425 福島牝馬G3 33.5   メモリーキアヌ トニービン Miswaki 8 0.3 110 1469 7  15-15-15-13 35.3 道頓堀S1600 阪神 芝1600

小回りなのでコーナーが多い。1800mで4つ、2400mで6つコーナーを回る。
しかもカーブがきついので、巧く回らないと外へ膨れて不利になる。
器用さが不可欠で、小型の牝馬がよく好走する。
1角まで100m伸びる分、コーナーへの突入は楽になるが、やはり先行馬が枠の内外に揃うようだと外の先行馬はコーナーで受けるロスが大きくなるのは1700mと変わらない。
やや位置取り予想はし易くなるが、同様にすんなり先行をできる馬を探すのが最優先になる。差し馬の台頭も多い。

ポイントは、「持続力とスタミナ」クラスは1000万条件以上であれば良い。
最終週に行われ、しかも芝1800mで、かえって各馬が積極的に動くために
牝馬同士のレースではかなりのスタミナや持続力が要求され、各馬がバテてスタミナやパワーが要求される。

斤量減の馬に注目
福島牝馬ステークスはハンデキャップ競走ではなく、獲得賞金額によって負担重量が決まる別定重量競走。
したがって、実績のある馬は斤量が重くなり、そうでない馬は軽い斤量で出ることができるわけだ。
まだ実績の伴っていない馬が健闘する傾向のあるレースだということがわかる。
前走より重くなった馬で連対したのは、中山牝馬ステークスとこのレースを連勝した2004年のオースミコスモだけ。
逆に、前走より0.5〜1.5キロ軽くなった馬は、12頭中6頭が3着以内に入る好成績を挙げている。

負担重量 成績 勝率 連対率 3着内率
2キロ以上増 1-0-0-7 12.5% 12.5% 12.5%
0.5〜1.5キロ増 0-0-1-4 0% 0% 20.0%
増減なし 1-0-0-8 11.1% 11.1% 11.1%
0.5〜1.5キロ減 1-3-2-6 8.3% 33.3% 50.0%
2キロ以上減 0-0-1-13 0% 0% 7.1%

福島牝馬ステークスに出走した馬の成績を、前走の成績別に分類してみると、このレースで連勝を飾ったのは前出のオースミコスモだけ。
人気になりがちな前走1着馬だが、ほかの9頭はすべて1000万下(特別戦含む)を勝って臨んで、重賞のカベにはね返された格好だ。
とはいえ、昨年は1000万下の野島崎特別で2着だったロフティーエイムが勝利しているのだから、上がり馬にも台頭の余地はあるといえるだろう。
例年、中山牝馬ステークスから臨む馬が多くいるが、そこで3着以下に敗れた馬の巻き返しは厳しい状況となっていることも頭に入れておきたい。
参考までに、過去3年で3着以内に入った9頭には、芝1800mで勝ち星があったという共通点がある。

春の福島・芝1800mが得意な騎手=中舘
この時期に福島競馬が開催されるようになってからの4年間を対象に、福島芝1800m限定の騎手のランキングを作ってみた。
勝ち星トップは、計9勝を挙げている中舘英二騎手。
騎乗数も多いが、率も高い数字を残している。
続いて4勝で北村宏司騎手、吉田隼人騎手、関西所属の藤田伸二騎手の3人となっている。

順位 騎手名 成績 勝率 連対率 3着内率
1 中舘英二 9-5-2-36 17.3% 26.9% 30.8%
2 北村宏司 4-1-2-11 22.2% 27.8% 38.9%
3 吉田隼人 4-1-0-10 26.7% 33.3% 33.3%
4 藤田伸二 4-0-0-4 50.0% 50.0% 50.0%
5 田辺裕信 3-2-2-19 11.5% 19.2% 26.9%
6 木幡初広 3-1-4-36 6.8% 9.1% 18.2%
7 北村浩平 3-0-0-9 25.0% 25.0% 25.0%
8 松田大作 2-2-0-2 33.3% 66.7% 66.7%
9 柴山雄一 2-1-2-23 7.1% 10.7% 17.9%
10 鮫島良太 2-1-0-10 15.4% 23.1% 23.1%
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■ 2007年回顧

ポイントは、「持続力とスタミナ」クラスは1000万条件以上であれば良い。

先週の福島牝馬Sは、公開している前日予想で運よく的中となったが、このレースのポイントは、レース前にも指摘したように「持続力とスタミナ」である。
過去の福島牝馬Sで、前走芝2400m以上のレースを使っていた馬は、過去に2頭しか出走していないのだが、ともに3着以内に走っている。
人気も、6人気(フィヨルドクルーズ)10人気(マイネヌーヴェル)と、人気薄での激走だった。

また、この2頭に共通するのは、牡馬混合の芝2000m以上のレースで3着以内に入った実績があることだ。
クラスは1000万条件以上であれば良い。
1000万条件以上というクラス条件は、重賞レースでは低い設定かもしれないが、
福島牝馬Sでは、1000万条件以上の牡馬混合戦、しかも芝2000m以上で好走できるほどの「スタミナ、持続力」を持った馬は意外に少ないのだ。

逆にいえば、牝馬限定戦は、1000万レベルのスタミナすら要求されないような、マイル的なスピードが要求されやすいレースが多く、
芝2000m以上で、牡馬混合の1000万条件でも通用するようなスタミナのある馬は、むしろ重厚すぎて切れ味、スピードが足りないこともあるからだ。

ところが、福島牝馬Sは最終週に行われ、しかも芝1800mで、かえって各馬が積極的に動くために牝馬同士のレースではかなりのスタミナや持続力が要求され、
各馬がバテてスタミナやパワーが要求されるわけである。
また、先週の福島芝競走は、福島牝馬S以外もベイリングボーイやゲイルホーク、ステキナブロンコ(この馬はロフティーエイムと同じミスワキの系統)など、前走でダートを使っていた馬が走っていた。
例年の傾向ではあるが、この馬場状態もスプリングドリューの勝因だろう。

といっても、完全なダート馬が走るということではない。
ベイリングボーイやゲイルホーク、ステキナブロンコがダートを使ってみたくなるほどズブい馬だけど、ダートでは負けていたように、
福島牝馬Sも交流重賞で走るような完全なダート馬、あるいはヨーロッパの長距離を走っているような牝馬が走ったら勝てるというものでもない(一部には可能性のある馬もいるが)。
つまり、そのカテゴリーにある程度向いているというのが大前提で、ちょっと「ズレた」部分がポイントになるのだ。

たとえば、スプリングドリューも血統的にはダートばかりを走っていてもおかしくない馬である。
実際、この馬も最初の3勝はすべてダートで挙げていたのだ。
ところが、この馬自身は母方が芝指向で、牝馬ということも原因にあるだろうが、芝指向の方が強い馬である。
だから、ダートのレースよりも、芝の中距離で、通常の芝血統ではちょっとキレを削がれるような馬場(まさに先週の福島芝)でパフォーマンスを上げる、特殊な「ズレ馬」となるわけだ。

父ミシルという字面だけにとらわれず、芝のレースを積極的に試み素質を開花させ、なおかつ、福島牝馬がスプリングドリューにとって絶好の舞台になることを事前に見越して、
放牧で馬を立て直された堀調教師の手腕には(日曜のエイミングポイントも同様)敬服いたします。

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