トップ > 男の馬券戦略 > 重賞戦略 > 秋華賞

秋華賞

重賞 日付 コース 勝ち馬 ペース レベル LAP めも
第11回秋華賞 2006/10/15 京都芝2000m・内 カワカミプリンセス


■ 傾向


■ 回顧

カワカミプリンセス

+8kg。気配は抜群。馬体は充実といえば充実だが、多少重い気も。今日は好発。位置取り悪くならない様に、出脚利かせつつ、様子を窺って中段の外。3〜4角中間から動いた割に、4角意外にモタついていたが、直線は切れに切れた。陣営はテイエムオーシャンの成功体験からブッツケに拘った様だが、今日はそれ以前に他馬とは規格が違っていた。キングヘイロー産駒は皆そうだが、父と違って首の使い方が上手く、追っての脚がしっかりしているのが長所。ただ、今日もラスト100m辺りで手前が替わってしまっている。ここを直さないと牡馬相手では苦しい。

アサヒライジング

2人曳き。前々走東京戦と比較して+16kg。何時もテンション高いのだが、今日は更に高い。馬体は数字の割に変化無いが、ただ全体に緩い嫌いも。外の馬が行く気を見せていたが、出脚で牽制しつつ離れた4番手。前のペースは速いが、この馬で丁度平均ペース。道中しっかり折り合って、4角でも後続を引き付けて追い出し、抜け出すタイミングも完璧だったが、最後にカワカミプリンセス。二兎どころか、四兎を追い掛けて、全部逃した印象も有るが、戦前述べた様に前走米国戦で差しをマスターしたのが今日に活きている。

フサイチパンドラ

2人曳き。乗り役が乗ってからは流石に違うのだが、内目をトボトボ歩いて気配は地味。ただ、馬体は良い時のこの馬。出脚悪く無さそうで、様子を窺いながら中段のイン。4角ポケットにハマッた時には一瞬ヒヤッとしただろうが、そこをスムーズに捌いて、一応はロスの無い競馬。最後は決め手の差だろう。坂の有るコースの方が他馬が苦しむ分、有利に働く印象。

アドマイヤキッス

+6kg。歩様が伸びていて、下見だけならコレ。陣営が仕上げに自信を持つのも納得。出脚でやられて中段やや後方。アサヒライジング辺りがもっと早目に行けば違うのだろうが、これが4角迄大事乗った分、終い捕まらなかった印象。前々走の東京戦と同じ話になるが、位置取りのハンデを克服出来る程の性能差が無かったという事。力負けでは無いにせよ、一番人気の馬では無かった。

シェルズレイ

+8kg。例に依って下見だけ口籠とパシュファイヤー。もうちょっと馬を大きく見せて欲しいのだが、落ち着いているのは何より。出脚でハナも覗かせたが、トシザサンサンとコイウタが暴走気味に行って、3番手。このペースで最後迄頑張っていたのだから、強いという事になるのだが、血を切らせて骨を絶つこの戦法しか出来ない馬で、ハイペースだからこそ頑張りが利くという側面も。ただ、今日は道中比較的堪えが利いていた。下見でも、以前程イレ込まなくなり、ハナならGTでも。

キストゥヘヴン

2人曳き。シープスキンノーズバンド。スクーリングしたとはいえ、初コースの分、多少物見していたが、小さいなりに造りは充実。戦前述べた様に追い込み馬の割に出脚が有って、中段のイン。行きたがるのを宥めながらでは有ったが、一応はスムーズな追走。4角、最内という訳では無いにせよ、スムーズに立ち回って、前も開いていた筈だが、追って案外。今日の京都はこのレースで内回り6レース目。レース中の外傷、マイルの差し馬で2000mでも微妙に長い分も有るだろうが、内目が悪くて馬格の無いこの馬には他馬以上に応えた可能性も。

 まず勝ったカワカミプリンセス。
 有力馬の中ではやや速めに前に進出し、本田騎手の完璧なタイミングでの追い
 出しで完勝しました。
 前3頭が引っ張る速いながれに難なく対応し、好位からの競馬で結果を出せるこ
 の馬は、本当に強い馬だと再認識させられました。
 結局リファール系の馬が勝ったことになりました。

 2着のアサヒライジングは、前3頭が飛ばす中、離れた4番手を進み、この馬にと
 って最も良い位置での競馬となりました。
 最後の粘りはさすがで、今回の競馬内容から、これからもまず崩れることはなさ
 そうです。
 
 3着フサイチパンドラですが、パドックではやる気を見せず、馬体もやや太めの感
 じで大丈夫?って感じの中、しっかり3着に伸びてきたあたりに、その素質の高さ
 を感じさせました。切れる感じの馬ではないので、この馬はもっと前で競馬したほ
 うが結果がでるのかもしれません。

 さて問題のキストゥヘヴンとアドマイヤキッスです。
 まずキストゥヘヴンですが、馬体もちょうど良いくらいに絞れ、パドックでも集中し
 ていたので、これは期待できると思って見ていたのですが、ちょっと中途半端な
 レースとなってしまいました。それでももう少し切れてもいいかと思ったのですが、
 何故弾けなかったのか、陣営のコメントを待たないとよく分かりません。馬込み
 では気を使ってしまいダメなんでしょうか。

 アドマイヤキッスの方は、これは珍しく武豊騎手の作戦ミスだったような気がします。
 VTRで確認しますと、武豊騎手は前のカワカミに気を配りながらも、最もマークして
 いたのはキストゥヘヴンのようです。
 道中ずっとマークし、そして最終コーナーでは安藤騎手がキストゥヘヴンを外目に
 出そうとするのをぎりぎりまでふたをして閉じ込めました。
 ここまでは作戦的に上手くいったのですが、問題は、ぎりぎりまでふたをしたことに
 よって最後の直線の仕掛けが遅れてしまったことです。大外をまわった距離ロスも
 含め、かなり勿体ない競馬となりました。
 ただ、上手く乗ったとしてもカワカミプリンセスに勝てたかというと、この馬は血統背
 景からもG1ではワンパンチ足りませんので、2着が精一杯だったかもしれません。

 そのほかの馬では、シェルズレイの粘りは評価できますね。かなり速い流れの中で
 前にいながらも粘ったその力は、次回に期待を抱かすものです。
 また個人的にかなり期待したブルーメンブラッドですが、寂しく映った馬体が全てを
 物語っており、まずは馬体の回復させ、再び頑張って欲しいものです。

ページ先頭へ