■ 解説
2世代目のロッキータイガーが地方競馬で活躍し、ジャパンカップではシンボリルドルフの2着に健闘した。
その後も続々と活躍馬を輩出し続け、1989年にはノーザンテーストから中央・地方合わせてのリーディングサイアーの座を奪い取った(但し中央競馬限定ではノーザンテーストが1位だった)。
本馬の種牡馬としての活躍が呼び水となり、その後ミルリーフ系の種牡馬が数多く輸入された。
1999年に種牡馬を引退。2007年10月19日、老衰のため死亡。32歳の大往生であった。
産駒は、芝やダート、重馬場などあらゆる馬場で力を発揮できる点が最大の特徴。
特にほぼ全てのレースがダートコースで行われる地方競馬では、一時期ミルジョージ産駒が圧倒的ともいえる一大勢力を築いていた。
産駒の多くは豊富なスタミナを持ち、中距離以上のレースで活躍した馬が多い。
その反面スピードは見劣りするところがあり、短距離ではJRAGIII止まりであった。やや晩成の傾向があり、産駒の多くは古馬になってから本格化する。
血統構成としてはナスルーラの3×4というインブリードを持っているのが特徴で、自身と同様、産駒は気性が激しくムラッ気の強い馬が多かった。
イナリワンやロジータがその代表例として挙げられるように、気性の強さや闘争心の激しさがレースで良い方向に出れば高い能力を発揮することがあるため、
一概に気性難血統というだけでは見限れない産駒を輩出していたのも特徴であった。
イナリワンを始め、数多くの産駒に乗った柴田政人は「産駒には天才と狂気が同居した様な馬が多い」とコメントしている。
大レースでのミルリーフの怖さを教えてくれた種牡馬。
スローペースよりも消耗戦に強く、前走が不振だったとしても展開が厳しくなると突っ込んでくる。
母父として消耗戦の強さを伝え、セイウンスカイ、ヤマカツリリーらは強気な競馬をしてこそ持ち味が活きた。
母系に入っても大レース向き。
■ 代表産駒
他にも中央、地方両方に活躍馬が数多く存在する。
後継種牡馬となったイナリワン、ロッキータイガー、オサイチジョージ、ヤシマソブリン等からは、その後継種牡馬と称される程の実績を持った産駒は輩出されていない。
そのため、サイアーラインの継続は厳しい状況である。
ただしアラブ系においては、産駒のミスタージョージが種牡馬リーディングで上位に入り、産駒が多くの重賞を勝つなど多大な活躍を見せたが、
アラブ系競走馬の生産が下火になってしまい、ごく僅かの後継種牡馬しか残せなかったが、それでも水準以上の成績であった。