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ワイルドラッシュ

■ 特徴


■ 解説

 ニアークティック系ワイルドアゲイン産駒。

 ダート短距離ベスト。
 新馬戦で異常に強く、勝ちっぷり、時計共に優秀な華々しいデビューを飾る。
 淀みない流れを押し切るアメリカ型ダート血統。

 だが、昇級すると相手強化に弱く、使っての上積みもないので壁にあたると、成績・レース内容は下降線を辿る。
 根性・底力が皆無と言えるので、勝てないレースでは馬が走るのをやめてしまう悪い癖がある。典型的な早熟馬。


今週はワイルドラッシュをピックアップしたいと思います。
まだこれと言った大物は日本では出ていないのですが、リーディングは毎年徐々に上がってきていますし、そろそろ日本でも大物が出てきても・・・と思いますよね。

では血統と現役時から見てみましょうか。
まず血統ですが、ワイルドアゲイン×Plugged Nickleという配合の馬で、父のワイルドアゲインは米国では有名な馬で、
珍しくノーザンダンサーを経由しないニアークティック系の馬で、母父のPlugged Nickleはあまり聞かないかもしれませんが、欧州のリボー系の馬なんですね。
父から続くように、ノーザンダンサーの血を持たないニアークティック系の後継馬として注目されていますよね。

父の現役時も凄い内容なのですが、同馬も負けていないですよね。
2歳時は1戦1勝だったのですが、3歳になり芝のラプエンテステークスで2勝目を挙げると、イリノイダービー(ダ・1800m)では、1:47.4というコースレコードで勝ち重賞初制覇を成し遂げました。
3歳時はあとレミントンパークダービーも勝っていますが、これ以上の活躍はありませんでした。
ですが、4歳になると、距離の路線を少し短くし、GIのカーターH(ダ・1400m)、そして春のマイル王を決めるメトロポリタンH(ダ・1600m)とGIを連勝し、本格化してきましたね。
その後は秋まで休養し、GIのフォアゴーHで4着したあと、GVのケンタッキーCクラシックH(ダ・1800m)で同世代のシルヴァーチャームと対戦し、一騎討ちムードとなると最後は後続を大きく離して同着で優勝しました。
引退レースとなったクラークHでシルヴァーチャームと再戦するも3着に敗れ、通算成績は16戦8勝でしたね。

この後先にも言ったように、ノーザンダンサーを持たないニアークティック系の種牡馬として注目されるわけですが、
米国ではドリームラッシュ(プライオリスS)・ステラージェイン(ラフィアンH、ガゼルH・1800m)・ハリウッドストーリー(ヴァニティ招待H、ハリウッドスターレットS・1700m)とGI馬を輩出しているんですね。
その活躍ぶりから2003年に日本に輸入されたのですが、まだ中央での大物は出てきていないんですね。(トランセンドは除いて)

唯一マル外のパーソナルラッシュが活躍しているので、今回は代表産駆として同馬を取りあげたいと思います。
まず母父はアリダーという馬で、日本ではお馴染みのレイズアネイティヴ系の馬を母父に持つ馬なんですね。
現役時の活躍は専らダートで、2歳で新馬勝ちを収めると、
3歳時には昇竜ステークス(中京ダ・1700m)1着・ユニコーンステークス(東京ダ・1600m)3着・
エルムステークス(札幌ダ・1700m)1着という成績で挑んだダービーグランプリ(盛岡ダ・2000m)では見事1番人気に応えてGI初勝利を成し遂げましたね。
その後もダートグレード競走で活躍し、ダイオライト記念(船橋ダ・2400m)を1着1回2着1回・
エルムステークス(札幌ダ・1700m)連覇・ブリーダーズゴールドカップ(旭川ダ・2300m)2着と活躍を見せ、父の名前を一気に広めましたね。
同馬は今もなお地方へ移籍し現役で走っていますし、ぜひまだまだ活躍を期待したいですよね。

以上が代表産駆であるパーソナルラッシュの紹介になるのですが、最後に産駆全体の傾向から何点かポイントを箇条書きにしてまとめてみたいと思います。
・基本はダートが狙いになるのだが、決して芝が走れないわけではないので注意。
・芝でもダートでも活躍距離は1600mから2000mくらいまでの距離が多く、ダートなら短距離戦でも狙える。
・意外と早くから走れる産駆が多く、特に2歳牡馬の馬券内率は高めなので注目しておきたい。
・基本的に馬場は問わないが、馬力があるからか、パワーを要求されるレースで力を発揮する。
・なかなかオープンなどでは勝てないが、1000万クラスまでなら通用は可能。
・得意コースは函館・中京といったローカルのダートコースで、1800mもそうだが、1700mという距離に非常に相性が良いことにも注目。
・芝では札幌・阪神で高い率を出しているが、これは頭数が少ないので、あまり参考にしたくない。
・血統的には同馬にスタミナがあるので、母父でスピードを補ったり、パワーを底上げしているとさらに注目。
・↑で具体的に代表産駆でも挙げたパワーに優れるレイズアネイティヴ系やスピードを補えるミスプロ系やボールドルーラー系と組み合わせていると、ダート適性は高まり、さらに血統としても相性が良くなる。
・もちろん馬場によっては芝でも通用しないわけでもないので、完全にダート馬という目で見てはいけない。
・季節を問わず走るので、夏・冬だからと言って嫌う必要はない。


■ 特注馬


■ 代表産駒