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ファラリス系

■ 特徴


■ 解説

 20世紀後半のサラブレッドにスピード革命をもたらし、今日の主流派閥を築き上げたネアルコとネイティヴダンサーは、
 父系を過去にたどっていくと、どちらもイギリスで1913年に生まれたファラリスに行きつく。

 確かにファラリスは卓越したスピードの持ち主だった。だが、距離が1600m以上になると能力が極端に落ちた。
 ステイヤーを愛してやまなかったオーナーの第17代ダービー卿は嫌気がさし、第1次世界大戦後のさなかに安値で売りに出した。

 しかし、買い手がつかず、しかたなく自分の牧場に種牡馬として置いたが、このファラリスが「近代サラブレッドのスピードの根源」となり、
 これによって第17代ダービー卿もその名を血統史に深く刻むことになったのだから皮肉な話である。

 第17代ダービー卿の牧場スタッフは、ファラリスのスタミナ不足を補うため、ステイヤーの配合牝馬を選んだ。
 すると1920年に生まれたファロスが、中距離で最強の走りを見せ、英ダービーでも2着となった。
 さらに1925年に生まれた全弟のフェアウェイは、スピードとスタミナの両面に優れた万能の名馬に育ち、
 英セントレジャー(菊花賞に相当)までも勝った。

 しかも、この兄弟2頭は種牡馬としても成功し、それぞれが父系を発展させていった。
 兄弟がそろって歴史的名声を得た例は珍しいが、むろん発展の規模はネアルコを出したファロスが凌駕している。


■ 小系統