■ 特徴
■ 解説
ダーレーアラビアン系の発展の基礎を築いたエクリプスは、26戦不敗の名馬で、その勝ちっぷりは「エクリプス1着、他はどこにも見えない」といわしめたほどの強さだった。
猛獣のような気性の激しさで、ひとたび装鞍すれば数日はそのままにするしかなかったという。
1764年、皆既日食(エクリプス)があった日に生まれ、それが馬名の由来になったと語り継がれてきたが、
後年、ある人物がイギリスのグリニッジ天文台に調査を依頼したところ、その日に皆既日食はなかったことが判明した。
また、イギリスにはエクリプスの標本がなぜか5体もあり、さらに本来なら4個のはずの蹄が7個も存在している。
どれが本物で、どれが偽物なのかもはっきりしないが、それだけエクリプスが歴史的な重みを持った伝説の名馬であることの証明だろう。
イギリスでダービーやオークスが創設され、競馬と血統登録の基盤ができたのが、このエクリプスが誕生した18世紀のなかばのことであった。
エクリプスの後継種牡馬としては、ポトエイトーズとキングファーガスが有名で、この2系統の子孫が栄えて今日の圧倒的支配を誇るに至っている。
今日の主流をなすノーザンダンサー系、ロイヤルチャージャー系、ナスルーラ系、ミスタープロスペクター系は前者のポトエイトーズから、
また現代のサラブレッドに重要な影響を及ぼしたセントサイモン系、プリンスローズ系、リボー系などは後者のキングファーガスから発展したものである。
■ 小系統