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ロベルト系

■ 特徴


■ 解説

 ロベルト(Roberto)は、アイルランド産。父はヘイルトゥリーズン(Hail to Reason)、母はコーチングクラブアメリカンオークス優勝馬ブラマリー(Bramalea)である。
 1972年のエプソムダービーが主な勝ち鞍で、歴史的名馬ブリガディアジェラード(Brigadier Gerard)に唯一土をつけた馬としても有名。
 産駒に種牡馬として成功したブライアンズタイム、クリスエス、リアルシャダイ等がいる。

 ロベルトは種牡馬としても競走馬時代に劣らぬ成功を見せ、アメリカ・ヨーロッパにおいて活躍馬を多く送り出した。
 代表的な産駒として、セントレジャーステークス優勝馬のタッチングウッドや、マンノウォーステークスなどに優勝したサンシャインフォーエヴァーなどがいる。

 また産駒には種牡馬として成功した馬も多く、ヘイルトゥリーズン系の拡大に大きく貢献した。
 日本でもリアルシャダイやブライアンズタイムなどの輸入種牡馬が大成功しており、
 このためロベルトの子孫をロベルト系と呼んでヘイルトゥリーズンの血統からさらに分割されたものとして扱っている例も多い。

 リアルシャダイ、ブライアンズタイムの相次ぐ成功、グラスワンダー、シンボリクリスエスら外国産馬の活躍、
 ブライアンズタイムの後継種牡馬タニノギムレットの成功と、 このところ日本では上昇が著しい。

 ロベルトは1972年の英ダービー馬で、2着に退けたラインゴールド(輸入種牡馬)との激闘は、歴史に残る名勝負となっている。
 その血を伝える父系だけに、仕上がりの良さとスピードに加えて、スタミナ、パワー、成長力も兼備しているのが大きな特徴である。

 ロベルトはタッチングウッド(英セントレジャー)、サンシャインフォーエヴァー(ワシントンDC国際S、輸入種牡馬)、リアファン(ジャックルマロワ賞)といった一流馬を出したが、
 ブライアンズタイムを除いては、それらがみな後継種牡馬としては期待外れに終わった。

 奇妙なことに大成功したクリスエス、シルヴァーホーク、ダイナフォーマー、レッドランサム、リアルシャダイはG2、G3クラス、あるいはもっと下級の馬たちだった。
 リアルシャダイは仏G2を勝ったのみだったが、1993年にリーディングサイヤーに輝き、日本におけるロベルト系の可能性を大きくアピールした。
 代表産駒には名ステイヤーのライスシャワー(菊花賞)がいる。ロベルトのスタミナをよく伝えた種牡馬だった。

 クリスエスはまったくの下級馬だったが、米リーディングサイヤーにまで出世した。ロベルト系に特有の仕上がりの良さ、力強さ、スタミナをよく伝え、万能性に富んだ父系血脈を発展させた。
 その代表産駒にはクリスキン(英ダービー)、シンボリクリスエス(有馬記念2回)がいる。

 シルヴァーホークは1982年の英ダービーで3着、愛ダービーで2着と善戦したが、結局はG3を1勝したのみで引退した馬だった。
 しかし、種牡馬となってはベニーザディップ(英ダービー)ら一流のステイヤーを数多く出して大成功した。
 日本の競馬にもシルヴァーホークは抜群の適性を示し、グラスワンダー(有馬記念2回)を筆頭に数多くの重賞勝ち馬を出した。
 グラスワンダーは種牡馬として好スタートを切っている。

 ブライアンズタイムもロベルト系の特徴をよく伝え、ナリタブライン(三冠馬)、マヤノトップガン(菊花賞)、タニノギムレット(日本ダービー)ら数多くの一流馬を出した。
 ロベルト系の力強さはブライアンズタイム産駒のダート適性にもよく表れている。


■ 代表種牡馬