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JBCスプリント(G1)

■ DGR年間日程

スプリント路線

開催月 レース 2012年
3月 黒船賞(G3) ×
4月 東京スプリント(G3) ×
5月 かきつばた記念(G3)
6月 さきたま杯(G2)
北海道スプリントC(G3)
8月 クラスターC(G3)
サマーチャンピオン(G3)
9月 オーバルSP(重賞)
10月 東京盃(G2)
南部杯(G1)
11月 JBCスプリント(G1)
12月 兵庫ゴールドT(G3)

■ 傾向

競馬場のコースの奥行きが無い構造であり、向正面や3コーナーなどの仕掛け所がスタンドから一目瞭然に見える。
その為、仕掛けやハンドリングについて騎手の巧拙がはっきりと観客の目にも判るという特徴がある。
またコーナーが極めてきつく人気馬であっても勝利させるには高い騎乗技術が必要であり、馬の能力と共に騎手の腕が問われる競馬場である。

牝馬の川崎」という異名がある。これは大レースに牝馬限定戦が多いことと、サブタイトルを含めてレース名に名を残す3頭(キヨフジ・ロジータ・ホクトベガ)がいずれも牝馬であることに由来する。

■ 重賞

JBCマイル(統一GI)
 1月下旬または2月上旬に行われる川崎競馬場最大のレース(昼間)。サラブレッド系満4歳以上の馬によって争われ、海外大レース(アラブ首長国連邦で行われる「ドバイ・ワールドカップ」競走など)に出場しようとする日本馬のステップレースとしての役割ももつ重要なレースである。中央競馬所属馬や他地区地方競馬所属馬も参戦する。

全日本2歳優駿(統一GI)
 毎年12月に行われる、サラブレッド系満2歳ダート(砂)路線のチャンピオンを決める1戦(昼間)。中央競馬所属馬や他地区地方競馬所属馬も参戦する。

エンプレス杯(統一GII)
 毎年2月下旬ごろに行われるサラブレッド系満4歳以上の女の戦い(昼間)で、「エンプレス」とは「女帝」の意。中央競馬所属馬や他地区地方競馬所属馬も参戦する。

ホクトベガメモリアル・スパーキングレディーカップ(統一GIII)
 「JBCマイル」競走圧勝後に海外遠征(ドバイ・ワールドカップ競走挑戦)も、レース中骨折で「星」になってしまった中央競馬の名牝馬(ひんば=メス馬)「ホクトベガ」号を記念して設けられたレース。7月上旬ごろにナイターで行われるサラブレッド系満3歳以上牝馬の限定戦で、ナイター期間の川崎競馬では最大のレース。中央競馬所属馬や他地区地方競馬所属馬も参戦する。

ホワイトクリスマス賞・ホワイトホース賞
 毎年年末に行われる、南関東地方競馬所属のサラブレッド系芦毛馬(=若いころは灰色で、歳をとるにつれて徐々に白くなっていき、最終的には「白馬」になる毛色の馬)と白毛馬(=芦毛馬と異なり、生まれつき毛が真っ白い馬。めったにいない)限定の名物レース(昼間)。近年はこのレースが行われる時期がちょうどクリスマス直前であるため「ホワイトクリスマス賞」という名称で行われているが、クリスマスには少し早い時期またはクリスマスを過ぎた時期に行われる年は「ホワイトホース賞」という名称で行われるようにレース名を使い分けている。大井競馬場(東京都)でも似たようなレースが行われているが、歴史はこちらのほうが上。

■ 回顧

【予想】
◎サマーウインド
○ナイキマドリード
▲ミリオンディスク
△ブリーズフレイバー
△ノースダンデー
△スーニ
△シシノテイオー
△アイルラヴァゲイン

 1400メートルでは取りこぼしても1200メートルでは底を見せていないサマーウインド。
スタートしての一完歩目があまり速くないので1ハロン短縮されての1000メートルが
ポイントですが、抜群の加速力で補えるとみました。東京盃が見せ場タップリだった
ナイキマドリードが地の利を生かせば逆転まで。ミリオンディスクは1000メートルが
忙し過ぎる感じも、崩れ知らずの堅実駆けで上位確実。
ブリーズフレイバーはハナ切れればの条件つき。

【レース】
 今回は五分に出たサマーウインドが、無理なくハナへ。アイルラヴァゲイン
ナイキマドリードが2、3番手で、ミリオンディスクは先行グループをマークするように6番手。その直後にスーニ。当然息をもつかせぬハイラップ。3、4コーナーにかけて
ナイキマドリードが2番手に上がり前を追うのは東京盃と同じパターン。
スーニがマクって出て先団に接近。直線に向いてもサマーウインドの脚いろは衰えず
後続を突き放す形で楽勝の1着ゴール。ナイキマドリードが渋太く粘って2着。
内目から追い上げたミリオンディスクが3着に浮上しました。

【上位馬の寸評】
1着 サマーウインド
 ダート千二は7戦7勝。最強スプリンターとして君臨する同馬。
ただし、今回は1ハロン短縮されて千メートル。近2戦がスタート今イチなので
速攻勝負のこの距離で若干の不安はありました。レースはそんな心配も吹っ飛ぶような
好スタート。1番枠のスリーセブンスピンがスタート甘かったこともあり
さほど無理なくハナへ。この時点でほぼ勝利は確定。快調に飛ばし、勝負処から
食い下がってくるナイキマドリードを突き放すとあとは独走。今回の馬場で57秒6の時計も
出色で、付け入る隙を全く与えませんでした。この日はマイナス3キロの521キロ。
均整の取れた好馬体で、巨漢馬のイメージはありません。キビキビ感もあり
正に今が旬という感じ。今後しばらく短距離路線をリードしていくのは間違いなし。

2着 ナイキマドリード
 条件馬というイメージが強かった馬ですが、重賞レース初挑戦のアフター5スター賞で2着。そして前走の東京盃は、サマーウインドを負かしに行き4着。もう少し内目の枠だったら
あるいはという競馬。地の利を加味すればチャンスもあるとみていましたが、今回も外枠が
微妙で対抗馬の評価。レースは川島騎手が気合をつけて2番手。
少し脚を溜める余裕すら見せ3番手に下げましたが、途中から動いて2番手。
サマーウインドを負かしに行く競馬は東京盃と同様で、アワヤと思わせましたが
最後は突き放されて2着。ただし、レース内容は素晴らしい。
初めて千メートルを使った頃に比べると反応が違ってきました。地力強化とブリンカー効果の相乗作用か。体をフックラ映して相変わらず気配上々。次のレースが楽しみです。

3着 ミリオンディスク
 近走は短距離交流路線に狙いを絞り安定感抜群。ただし、サマーウインドに連敗中。
距離の千メートルも若干忙しい感じがあり、逆転までのイメージは湧きませんでした。
レースは蛯名騎手が気合をつけて行ったものの、やはり追走に手こずり6番手。ナイキマドリード、スーニが動いた際も差を詰められず、離れた6番手で直線へ。内目からジリジリ脚を
伸ばしてアイルラヴァゲイン、スーニは交わしましたが、3着までが精一杯でした。
この馬なりの走りはできたと思いますが、どうみても千メートルは忙しい。この馬の場合は1200〜1400メートルがベストディスタンスでしょう。
パドックを周回する姿はキビキビ、伸びやか。毛ヅヤも上々で、相変わらず良く見せます。

4着 スーニ
 昨年の当レースの優勝馬ですが、距離が1400→1000メートルへ。今年千二の
東京スプリントを勝った際が、1分12秒2の凡タイム。スタートも含めて多少ズブくなっている今のこの馬に、千メートルはいかにも忙しい。危険な人気馬とみていました。
この日はマイナス7キロの465キロ。体重以上に大きく見せる馬で、落ち着きもあり好気配。馬を一見した後は、微妙に評価アップ。レースは川田騎手がかなり気合をつけて
行ったものの、やはり出脚ひと息で7番手から。途中から追い上げを図り4番手まで進出。
2着争いには加われそうな感じもありましたが、最後は無理がたたって4着。
それなりに収穫はあったと思います。千メートルを使ったことが刺激になれば
次はもう少し反応が良くなるかも。

5着 アイルラヴァゲイン
 JRAでは専ら芝路線。近走はダートでも結果を出していますが、交流路線のメンバーに
混じってどこまでやれるか未知数の部分が多過ぎました。スタート直後に芝がないコースは初めてとのことですが、特に影響はなくサッと2番手へ。さすがにスピードは非凡です。
ただし、3コーナー過ぎにナイキマドリードに交わされ3番手。前を追うという脚力、気力は
感じられません。決して大バテしたわけではありませんが、流れ込む形の5着が精一杯。
これが実力といことでしょう。ダートの交流路線を歩んできている馬はそんなにヤワじゃない。

8着 ノースダンデー
 昨年の当レースでは、フジノウェーブに先着の4着と、地方馬では最先着。
ただし、今年は休み明け。しかも距離が1400→1000メートルでは劣勢は否めませんでした。ただし、気配的には、5月のさきたま杯3着、6月のゴールドカップ2着の時よりも気合乗り
毛ヅヤが改善されて悪くない。レースは案の定追走に苦労して後方11番手から。
追い上げる姿勢は窺えたものの、この距離では余裕がなく8着止まり。
次走1400〜1600メートルの適距離なら注目したい。

13着 ブリーズフレイバー
 休養前は地元千二で1分11秒台を連発。快速で売り出し中の3歳。
ただし、4走前に圧倒的な1人気を裏切った際は、抑える競馬を試みて意外に伸びず2着。
現状はハナ切れないと力を発揮できない様子。このメンバーで行き切れるかどうか
安心はできませんでした。レースは好スタートを決めて坂井騎手が懸命にしごいて
行きましたが、行き切れずに、馬込みにモマれつつジリ退。キャリア不足を露呈する格好。
休み明けとはいえ気配は非常に良かったので、ハナに行けるメンバーなら当然豹変がある。

■ 回顧(2006年)

1着○ブルーコンコルド
2着◎メイショウバトラー
3着△リミットレスビッド
4着…コアレスタイム
5着…ジルハー
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
7着△アグネスジェダイ
9着△ナイキアディライト
11着▲バンブーボカ

 レースは大方の予想通りナイキアディライトがハナを主張。それに、これも予想通り山本茜騎手騎乗のキングスゾーンが並びかける展開。前半の5F通過は60秒6のハイペース。

 アグネスジェダイ、エスプリフェザントとスピード自慢もこれに続き、メイショウバトラー、コアレスタイムを挟んで、リミットレスビットとブルーコンコルドのJRA勢が居る。

 レースは3コーナー。「エンジンのかかりが遅い馬だし、小回りなので早めに仕掛けた」と佐藤哲三騎手。メイショウバトラーが一気に仕掛け、4コーナーを回って直線先頭に。引き離しにかかり、ほぼ勝利を手中に収めたかに見えた残り100メートル。外から一気の末脚を伸ばしてきたのが、ブルーコンコルドだった。

 「正直、捕まえきれるのかなぁ、と思ったけど、追い出してから伸びてくれた」と幸騎手。上がり推定38秒4の末脚で、並ぶまもなくメイショウバトラーを交わし、2年連続のJBC制覇となった。

 当日、いつものように馬場の砂厚チェックをしたのだが、「ここは園田か福山か?」というぐらい、内の砂が厚かった。今年5月の「レコード開催」以後、砂は厚めだったのだが、今回は特に厚く感じた。開催初日で、だいたい時計ひとつか、ひとつ半掛かるとは思っていたが、勝ちタイム1分39秒6なら、それも納得だ。

 しかし、それを思うと、ブルーコンコルドは何の気なしに「普通に強かった」。馬場とか、距離とかそんなものは関係なく強かった。

 感動を覚えたのは5着のジルハーだ。レース前日の展望番組で、解説させていただいたのだが、出走馬紹介で、静止画とV尺併せて60秒ぐらいあったと思うが、それを埋めるのが辛かったのがジルハーだった。このメンバーで、この条件で、ちょっと掲示板はイメージできなかったが、これは流れと、坂井英光騎手の騎乗ということなのだろう。いやぁ、よく頑張った。


JBCマイル(11月2日 川崎 サラ3歳以上 定量 交流GI 1600m良)

◎(1)ブルーコンコルド 1分39秒6
△(2)メイショウバトラー 2
▲(3)リミットレスビッド 2
△(4)コアレスタイム 4
(5)ジルハー 1.1/2
…………………
△(6)グレイスティアラ
△(7)アグネスジェダイ
○(9)ナイキアディライト

単200円
馬複240円
馬単440円
3連複610円
3連単1780円

 ブルーコンコルドが、期待通り、イメージ通りの強さをみせた。スタートはさして悪くなかったものの、初コースに戸惑ったか道中行きっぷりが今ひとつ。3〜4コーナー、好位にポジションを上げるまで鞍上の手綱が激しく動き、しかしそこからは一完歩ごとにグイグイ伸びた。絶好の手応えで捲りきり楽勝態勢に入っていたメイショウバトラーを、最後100mであっという間に捕えている。コーナーのきつい川崎コースでこのパターンの2馬身差は、明白な力の違い。「前(メイショウ)がいい感じで抜け出したときは一瞬不安がよぎったけれど、追い出すとすぐに差が詰まってきた。本当にいい脚を使ってくれる」(幸騎手)。同馬はこれで重賞7勝目、うち地方競馬場の勝利が4つとなった。磨き込まれたスピードと瞬発力、さらに精神面の逞しさ。こと短〜マイル部門では、すでに“王者”の域に近いだろう。もっとも服部調教師は、「1400mというのが一番いい。我慢がきくようになったけど、1400mなら馬がもっと楽しそうに走ってくれる」とコメントした。次走は、12月28日「GIII兵庫ゴールドトロフィー=園田1400m」が有力。その後、改めて来春「フェブラリーS=東京1600m」、4つ目のGI獲りへ挑む戦略となるだろう。

 メイショウバトラーは、テンから実にスムーズな反応で、ほぼ100点満点の競馬ができた。勝ち馬とは経験の差、パワーの差。自身1600m1分40秒0を要したことを考えると、今回の深い砂質も不利だったか。リミットレスビッドは、「前半少しぎくしゃくした。距離は短い方がいいかもしれない」(岩田騎手)。元より器用なタイプではないだけに、コーナー4度はロスがある。結果3着ならひとまず合格ラインだろう。ナイキアディライトはダッシュひと息。主導権を取り切るまで苦労した。「前走(埼玉新聞杯)のような行きっぷりが全然なかった。力を出していませんね」(内田博騎手)。休み明け2戦目、力走、強い競馬をした直後の“2走ボケ”とは、永遠のミステリーであるかもしれない。コアレスタイム、ジルハーは、地の利を生かして十分な健闘だった。グレイスティアラは1コーナーで外に弾かれる不利。アグネスジェダイは、体調の波が大きいタイプか、この馬らしさがみられず終わった。

【レース】
 好スタートを決めた内田博ナイキアディライトがスンナリ逃げそうでしたが、いつもほど加速がつかず、かなり無理してハナへ。しかも山本茜キングスゾーンが執拗に絡んで行ったので息の入らない流れ。好位でジックリ機を窺っていた佐藤哲メイショウバトラーが馬なりで4コーナー先頭。一旦はセイフティリードかと思われましたが、ゴール1ハロン手前からのブルーコンコルドの破壊力は凄まじく、並ぶ間もなく交わして1着ゴール。3着には内を突いた岩田リミットレスビッドが入りました。

【上位馬の寸評】
1着 ブルーコンコルド
 名古屋の短い直線だけで5馬身も突き抜けた昨年のJBCはセンセーショナル。5月のかしわ記念では発馬ひと息ながらアジュディミツオーに肉薄。そして前走の南部杯は窮屈な処をこじ開けるようにして伸び快勝。その南部杯では懸念した太目残りもなく、かしわ記念からプラス3キロの506キロで出走。大体この500キロ前後がこの馬の理想体重でしょう。それでも体型的なものか、いくらかコロッと映ります。そのデキを維持して勇躍川崎に登場しました。集中力もあり申し分ないデキ。これならほぼイケるという手応え。レースは出たなりで前半は折り合いに専念、10番手は予想以上に後ろ。向流しに入っても幸騎手は慌てず騒がず馬の気分を損ねないよう慎重な運び。3コーナー手前から徐々に進出して4コーナーでは4番手。メイショウバトラーの行きっぷりがいいので不安もありましたが、想定外の末脚を繰り出して豪快に突き抜けました。流れが向いたにせよケタ違いの強さ。千四がベストと言われていますが、現在のこの馬はこの1600メートルが一番いいんじゃないでしょうか。もう少し長目の距離すらこなしそうな感じも。ダートの1400〜1600メートルくらいなら展開問わず大崩れは考えられません。

2着 メイショウバトラー
 南関初登場のこの馬。前走のシリウスSが、その前の佐賀サマーCからプラス24キロで、やや太目だったとのコメントも。そして今回はそこからマイナス6キロの508キロ。パドックで一見して、案外スッキリした馬体でダートの超A級馬という迫力は感じません。バランス的にはもう少し増えてもいいくらいの印象を受けました。レースは馬なりで外6番手から。馬が行きたがるのを佐藤哲騎手が必死でなだめている様子。解き放ってからの瞬発力は抜群で、3、4コーナーで先行勢をひと呑みして馬なりで先頭へ。一旦はセイフティリードかと思われたところを交わされたわけですが、これは相手が悪かったとしか言いようがありません。レースぶりからは、もうちょっと短い距離の方が合っている感じも。1400メートルならブルーコンコルドとどっこいの競馬ができそう。強い馬であることは確かです。

3着 リミットレスビッド
 前走の東京盃は完全にハマったレース。時計も案外かかっているので、他の有力馬の凡走に助けられたとの疑念も。ただし競り負かしたシーキングザベストが、次走武蔵野Sを勝ったことで俄然クローズアップ。今回のパドックでは東京盃の時と同様に躍動感に満ち溢れ、毛ヅヤも上々。メンバー中一番良く見えました。レースはスタート今イチ。距離が1600メートルだけに無理はせずに出たなりで8番手から。道中の行きっぷりはスムーズで、内々の経済コースを手応え良く進出。最後の直線も内を突いてまったくロスのない競馬で3着。1着馬とはパワーの差、2着馬とはスピード能力の差を痛感させられました。これが1200メートルなら少しは違ったかもしれませんが、1600メートルではこれが目イチでしょう。

4着 コアレスタイム
 前走の東京盃では◎を打ったものの、ポジションが定まらず不完全燃焼に終わった同馬。JRA在籍当時は1700メートルでも好走しているように距離はこなせる範囲なので、巻き返しに注目していました。レースは的場文騎手がかなり気合をつけて8番手から。距離を考えるともう少し大事に乗った方が良さそうな感じもしましたが、勝ちに行くのは競馬の正道。その分いつもの切れ味が殺がれたのは仕方ありません。このメンバーを相手に1600メートルでこの競馬をして4着。まずは納得の結果です。馬の気配は相変わらずいいので、まだまだ活躍できる。
5着 ジルハー
 このメンバーが相手では、後方からの競馬でバテた馬を何頭交わせるかというところ。それが展開に恵まれたにせよ、案外頑張って入着を果たしました。馬体は12キロ増えてきましたが、まるで太目感はありません。このところ様々な条件でいずれも掲示板に乗っているように、着々と地力をつけています。

6着 グレイスティアラ
 これは出遅れと1コーナーでの不利が痛かった。道中のポジションは外11番手。4コーナー大外を回って追い込む気力は窺わせましたが、大外から僅かに差を詰めた程度。今後に繋がる競馬にはなったと思います。切れ味勝負の同馬にはこの1600メートルくらいが一番合っていそう。もう少し馬体を増やしてくれば、牝馬交流ではチャームアスリープとの2強時代の到来も。

7着 アグネスジェダイ
 東京盃では、コアレスタイムと同様に、落ち着くポジションがなく力を出し切れなかった同馬。今回はブリンカーを装着して3番手に行くなど積極的に進めましたが、終いはサッパリ伸びず。やはり基本的には1400メートル以下で本領発揮のタイプ。それと稽古の動きが今イチで馬体もやや減り気味。状態面にも問題がありそうです。

9着 ナイキアディライト
 川島正行厩舎へ移籍して2戦目。プラス6キロと馬体が増えていい感じ。逃げて強力なJRA勢を脅かせるとみていましたが…。好スタートを決めて楽にハナに行けそうでしたが、案外加速がつかずに内のエスプリフェザントに食い下がられる形。ハナに立つには立ったものの、そこまでに脚を使ったのが響いた。この相手にあれだけ前半無理をしては苦しい。砂が深い今回の馬場が合わなかったのかも。

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