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さきたま杯(G2)

■ DGR年間日程

スプリント路線

開催月 レース 2012年
3月 黒船賞(G3) ×
4月 東京スプリント(G3) ×
5月 かきつばた記念(G3)
6月 さきたま杯(G2)
北海道スプリントC(G3)
8月 クラスターC(G3)
サマーチャンピオン(G3)
9月 オーバルSP(重賞)
10月 東京盃(G2)
南部杯(G1)
11月 JBCスプリント(G1)
12月 兵庫ゴールドT(G3)

■ 傾向

外枠の馬を狙う。

■ 2011年回顧

【予想】
◎フジノウェーブ
○ラブミーチャン
▲ラヴェリータ
△ナイキマドリード
△ダイショウジェット
△セレスハント

 逃げるジーエスライカーを自力で捕まえて好タイムVの東京スプリング盃から、そう衰えは感じないフジノウェーブ。前走の東京スプリントは忙しい千二で末脚不発も、現状ベストの千四なら巻き返せるとみました。太目を叩いたラブミーチャンの変わり身が特注モノ。ラヴェリータ、ナイキマドリードなども含め上位拮抗。

【レース】
 注目の逃げ争いは、好スタートを決めたジーエスライカーがハナ。対照的にラブミーチャンは発馬ひと息で2番手に甘んじる形。ナイキマドリードが定位置の外3番手。スーニは意外に早目に6番手。その外から進出はダイショウジェット。ラヴェリータは内々で窮屈な走り。フジノウェーブは行き脚が鈍く後方から。当然ペースは速目でも、メンバーを考えば、先行勢に無理のないペース。4コーナーで先頭に並びかけたナイキマドリードが、直線も脚いろ衰えず伸び切って1着ゴール。スーニを頭差抑えて、ジーエスライカーが2着に粘りました。

【上位馬の寸評】
1着 ナイキマドリード
 昨年はJBCスプリントを2着するなど南関屈指のスプリンターに成長。NARグランプリ最優秀短距離馬に選出された同馬。浦和千四のオーバルスプリントも勝っているように距離の融通も利く馬ですが、前走の東京スプリントが、手応えの割に意外に伸びず6着。それがちょっと不満で評価を下げてしまいました。この日はマイナス4キロの479キロ。フックラとした体つきは好感も、昨秋の絶好調時に比べると気合乗り今イチの印象。レースは好スタートから戸崎騎手が多少気合をつけて外3番手、いわばこの馬の指定席。勝負処から手応え良くスパートをかけて、4コーナーでは既に先頭に立つ勢い。他馬に付け入る隙を与えぬ、着差以上の完勝でした。注文通りの競馬とはいえ、改めて非凡なスピード能力を再認識。気合不足に見えたのも、それだけ馬が大人になったということか。南関を代表するスプリンターは今が旬です。

2着 ジーエスライカー
 JRAオープン千二でもハナに行くスピードはピカイチですが、近3走は2、2、4着と勝ち切れず。距離千四でラブミーチャン、ナイキマドリードにマークされる形では分が悪いとみて無印にしてしまいました。この日はマイナス2キロの486キロ。少し前までは太目に映った馬体が随分スッキリして、適度な気合乗り。現状480キロ台がこの馬の理想体重のようです。レースは好スタートから坂井騎手が気合をつけてハナへ。ラブミーチャンがスタートひと息だったので、思ったよりも楽な逃げ。勝負処からナイキマドリードのプレッシャーを受け、4コーナーでは並ばれましたが、それほど前半に無理をしなかった分、2着を死守しました。メンバー有利な船橋記念は2番手抜け出しを決めたものの、基本的には逃げ馬。距離は3歳時に千七の京浜盃を逃げ切ったことがあるものの、短いにこしたことはない。今後も徹底してハナに拘る個性派として存在感を発揮しそうです。

3着 スーニ
 名古屋千四のJBCスプリント1着を始め、交流重賞で実績を積み重ねてきた同馬も、最近は存在感が薄れがち。距離の千四は合うものの、置かれ過ぎる懸念は拭えませんでした。この日はマイナス2キロの474キロ。数字以上に大きく見せる好馬体。キビキビ感もあり、いつも通りの好気配。仕上がりに関しては全く問題なし。レースは好スタートから最近にない行きっぷりの良さで6番手、先行グループの直後。3、4コーナーでは、先を争う3頭から少し離れた4番手と絶好のポジション。これはと思わせましたが、結局は逃げたジーエスライカーをも捕まえ切れず3着に終わりました。このレースぶりを見る限り、今後もなかなか勝つまでは難しいかもしれません。

4着 ダイショウジェット
 これまで重賞レースでは、JRAと地方を含めて18戦して2着が最高。パンチ不足は否めませんが、前走のかしわ記念が0秒9差の4着。この組み合わせなら2着か3着くらいならあるかなとみていました。この日はプラス8キロの563キロ。多少太目に映りますが、大体がこんな感じの馬。気合乗りなどは、かしわ当時よりも良く見えました。レースはやや躓き気味のスタートで前半は後方9番手。向流しに入ると外からポジションを上げ、最終4コーナーでは5番手。ただし、そこからは脚が続かず、雪崩れ込んだ感じの4着。ほぼ力通りの結果でしょうか。年齢的にも上積みは期待薄。

5着 ラヴェリータ
 牝馬交流重賞のめぼしいところは大体モノにした同馬。果敢に挑んだかしわ記念は逃げて2着。差し返す根性を発揮してフリオーソを慌てさせるなど、その実力は折り紙つき。力通りに走れば当然勝ち負けですが、忙しい千四に戸惑わないか…。内枠でモマれた際にどうか…など、ちょっぴり不安点もありました。この日は増減なしの517キロ。あまり気合を表に出すタイプではないし、馬格の割に威圧感がある方ではない。ほぼいつも通りの気配。レースは武豊騎手が気合をつけて出たものの、出脚ひと息で内7番手から。外から被されて行きっぷりが思わしくありません。ポジションを下げて、最後は苦し紛れに内に突っ込む形。伸びる気配は見せたものの、挽回には及ばず5着止まり。不安が的中した感じ。完全に不完全燃焼の競馬で、次走での巻き返しに期待。

6着 ラブミーチャン
 最近は順調さを欠きながらも兵庫ゴールドトロフィー、かきつばた記念を連続3着。こと短距離なら交流レベルでも楽に通用を証明。叩いて太目の馬体が絞れてくるとみれば、同型ジーエスライカーがいても勝ち負けになると判断。この日はマイナス6キロの508キロ。ちょうどいい体つきで、適度な気合乗り。以前よりかなり増えているのは、成長分もあるようです。レースは肝心のスタートがひと息。濱口騎手が気合をつけて行ったものの、早々にハナはあきらめて2番手から。流れに乗って4コーナーでは内ジーエスライカー、外ナイキマドリードと3頭併走の形。一応の格好は作りましたが、やはり序盤のロスが響いて脱落、6着に終わりました。内容的には悲観するほどではありません。順調に使っていけば、短距離路線、あるいは牝馬交流路線で活躍が期待できる。

7着 フジノウェーブ
 前走の東京スプリントは10着でも1秒圏内。2走前の東京スプリング盃は逃げるジーエスライカーを下して好タイム勝ちと、衰えは微々たるもの。現状ベストの千四なら、人気的にも狙い目とみました。この日はマイナス2キロの480キロ。体つきがシャープだし、最近のこの馬としては気合乗りも上々で、なかなかの好気配。レースはやや躓き気味のスタートで後方10番手から。思うようにポジションを上げられず、ようやく4コーナー手前から追い上げ態勢に入りましたが、時既に遅く6着まで。完全にスピード負けというレースぶり。今後の評価は微妙ですが、基本的に左回りは良くないのかも。地元大井で千四、千六くらいなら、今一度注目したいところも。

■ 2010年回顧

【予想】
◎スマートファルコン
○スーニ
▲トーセンブライト
△ノースダンデー
△サプライズゲスト
△クレイアートビュン

 浦和記念ではアクシデントがたたり期待を裏切ったスマートファルコンですが、前走のかきつばた記念ですかさず反撃。中間の調整過程が前走とは雲泥の差なら、ここも負けられない一戦とみました。相手もスーニで順当。

【レース】
 6枠2頭スリーセブンスピン、サプライズゲストが行って、それを見るように外3番手がスマートファルコンは、大体予想された並び。向流しの中間地点を過ぎるあたりでスーニが一気にスパート。負けじとスマートファルコンが応戦して、2頭が後続を大きくリード。完全にマッチレースかと思われましたが、直線に入るとスーニが失速気味。スマートファルコンの独壇場で、統一重賞10勝目を飾りました。ノースダンデーを抑え、スーニが辛うじて2着を確保。

【上位馬の寸評】
1着 スマートファルコン
 浦和記念のモヤモヤを振り払うようなかきつばた記念の快勝劇。叩いた今回はマイナス13キロの494キロ。大幅減の数字は気になったものの、キリッと引き締まった好馬体。これは中間の調整過程がうまくいったためと判断。何より馬が落ち着いていたのは好感。レースは岩田騎手が内の先行馬の動向を窺いつつ、気合をつけて3番手へ。道中はやや掛かり気味でしたが、昨年勝った際もこんな感じ。向流しでスーニが一気に来た際は、合わせてスパートして先頭。最後の直線はスーニを振り切り独走の形。貫禄を示しました。今年はいよいよG1路線も視野に。距離の融通は利くものの、レースぶりからはこの1400メートルくらいが向くのでは。

2着 スーニ
 前走のかきつばた記念ではスマートファルコンにスピード負け。当時と同じ58キロ対59キロでは劣勢は否めませんが、出し抜けを食わせるような形になればあるいは…という気もしました。この日はマイナス1キロの470キロ。3歳時から数字的な変化ありませんが、随分馬がシッカリした感じ。イレ込みもないし、心身ともに成長を確認。レースは川田騎手が気合をつけて外6番手から。向流しの中間地点を過ぎるあたりから一気に動いて前を呑み込む勢い。ただし、スマートファルコンに抵抗されてマクり切れなかったのが誤算。2番手を頑張っていましたが、最後の直線は息切れして2着死守に汲々。勝ちに行く競馬をしただけに仕方ないところでしょう。基本的にはジックリ溜めて一瞬の脚を生かす競馬がベター。短距離では計算できるタイプです。

3着 ノースダンデー
 昨年は5連勝を飾ってオープン入り。JBCスプリントでは地方馬最先着の4着。オーバルスプリントでは58キロを背負って楽勝と、南関を代表する実力馬に成長。適性高い浦和1400メートルなら、JRAの強豪が相手でも善戦できるとみていましたが、この日はマイナス11キロの462キロ。見た目はフックラして細目感はありませんが、気合乗り今イチで、半信半疑の面も。レースは左海騎手がかなり気合をつけて内4番手から。向流してペースアップした際には機敏に反応できず置かれる形。それでも4コーナーでは離れた3番手。直線も内ラチ沿いを伸びてアワヤ2着かというシーンもありましたが、惜しくも3着に終わりました。やはり1400メートル前後の距離なら南関屈指の実力。今季の活躍が楽しみです。

4着 トウホクビジン
 使える処はどこにでも使いに行くという方針で、これが今年13戦目。1月のTCK女王盃で、意表を突く逃げを打ったのが印象に残っている程度で、頑張っても掲示板(5着以内)ギリギリというのが現状。ハナから予想の対象外でした。レースは乗り慣れた本橋騎手が今回は思い切った待機策。勝負処から徐々に追い上げて4コーナーは大外。差を詰めてあるいは2着も、という勢いはありました。走破タイムの1分27秒3もマズマズで、侮りがたい脚力を披露。ただし、馬券を買いたいというレベルではありません。

5着 サプライズゲスト
 前走の川崎マイラーズでは、並居る同型馬を抑えてハナに行き2着。世代屈指のスピード能力をアピール。今回はいきなり交流重賞で56キロ。常識的には難しいところですが、相手なりに走りそうな雰囲気もあり、注目していました。レースは好スタートから川島騎手が気合をつけてハナに行く勢い。ただし真島スリーセブンスピンもガンガン来たので、引いて外2番手。向流しでは外からスーニ、スマートファルコンに被されて、多少萎縮した感じも。ポジションを下げてしまいましたが、大きくはバテずに5着に頑張れた点は評価していいと思います。馬の気配は相変わらずいいので、近い内に重賞レースに手が届きそう。

7着 トーセンブライト
 黒船賞から約2ヶ月ぶりでプラス15キロの514キロ。元来が太目に映る体型ですが、それにしてもかなり余裕のある造り。気合乗りも今イチだし、疑問符が付きました。レースは北村宏騎手がかなり気合をつけて出たものの、行き脚が鈍く外6番手から。ペースアップした際にまるで対応できず置かれっぱなし。外々を回るロスがあったとはいえ、不甲斐ないレースぶりでした。やはり調整過程に誤算があった様子。9歳馬で大きな上積みは疑問ですが、次はもう少し走れるのでは。

8着 クレイアートビュン
 使い込めば使い込むほどいいタフさが売り。今回は輸送のない地元戦だけにプラス9キロの457キロ。この馬にしては気合も乗り、前走時よりも気配は良く見えました。レースは的場文騎手が気合をつけて外4番手からと、思った以上の積極策。ただしペースアップした処から成す術なく置かれて8着。年齢的なものかかなりズブくなっているので、地元の1400メートルはやや忙し過ぎたか…。現状は1800メートルくらいが一番合うのでは。

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