男の解の公式 |
リフレッシュ効果の高い逃げ馬を狙え! |
モデル馬 |
トーセンジョウオウ |
危険タイプ |
東京プリンセス賞を差して勝った馬 |
直結レース |
端午S・昇竜S |
非直結レース |
|
■ 傾向1
- 1番人気が強い
- JRA勢が強いのは勿論だが、南関の連対もある。(船橋・川崎)
- JRAからの転戦で初ダート馬は不振。(3着が最高)
- 差し・追込み馬の活躍が目立つが、4角6番手以内が条件
- ミスプロ系が強く、続いてノーザンダンサー系(特にクロフネ)、ターントゥ系は不振!
2008年にはJRAのユキチャンが大勝を飾り、白毛馬初の重賞制覇で一躍アイドルホースとして話題に上がった。
過去の勝ち馬にはプリエミネンス、レマーズガール、トーセンジョウオー(いずれもJRA)など
その後のダート戦線を牽引した女傑が名を連ねており、毎年、3歳牝馬によるダート女王決定戦にふさわしいメンバーが顔を揃える。
また、南関東所属馬にとっては牝馬三冠レースの最終戦としてタイトルが争われている。
■ 傾向2
JRAクラシックからの転戦馬の連対はグレイスティアラ(2着)のみと案外で、ダート初挑戦だった馬も3着が最高と不振。
これはおそらく要求される能力の違いによるものだろう。
ダート2100mはクラシック有力馬でも、厳しいだろう。初ダートなら尚さらだ。
■ 傾向3
※データは過去10年分(2000-2009)を参照
◆優勝馬の所属
JRA…8勝 船橋…1勝 川崎…1勝
◆優勝馬の父系
Northern
Dancer系
┣クロフネ(ユキチャン、ホワイトメロディー)
┗Defrere(レマーズガール)
Mr.
Prospector系
┣Unbridled's
Song(ラヴェリータ)
┣ティンバーカントリー(チャームアスリープ、トーセンジョウオー)
┣マイニング(マイニングレディ)
┗プリエミネンス(アフリート)
その他の父系
┣ハウスバスター(テンセイフジ)
┗トニービン(サクラヴィクトリア)
◆勝利騎手
武豊…2勝 蛯名正義…2勝 柴田善臣…2勝 岩田康誠…1勝 安藤勝己…1勝 内田博幸…1勝 石崎駿…1勝
◆優勝馬の人気
1人気…4勝 2人気…2勝 3人気…1勝 4人気…3勝
■ 傾向4
関東オークスが東京プリンセス賞後に行われるようになってからの過去7年
●地方対中央
地方 2勝 2着2回 3着3回
中央 5勝 2着5回 3着4回
●地方所属馬実績
馬券に絡んだ地方所属馬の実績は
南関東2冠馬 1頭
東京プリンセス賞優勝馬 3頭
東京プリンセス賞2着馬 1頭
東京プリンセス賞3着馬 1頭
東京プリンセス賞14着馬 1頭
※2歳時に交流重賞優勝有
⇒東京プリンセス賞2・3着馬は
関東オークス2着止まり
⇒優勝するには
東京プリンセス賞優勝が条件。
⇒他地区所属馬の好走実績はこれまで無いが
今年は大物登場でジンクスを破るか?
●中央所属馬 ダート戦&全成績
馬券に絡んだ中央所属馬の実績は
・ダート戦2勝以上 14頭中11頭
残り3頭は、ダート1勝馬と0勝馬で
2頭は関東オークスでは3着止まり。
超例外の1頭(優勝)は
誰も負かしに行かなかった2008年「ユキチャン」
・全成績(芝&ダート) 全14頭が2勝以上
・関東オークス連対馬9頭の実績
ダート2勝、昇竜S3着
ダート2勝、端午S5着、昇竜S6着
ダート4戦全勝、交流重賞3勝
ダート3戦2勝2着1回(連対率100%)
ダート4戦2勝2着2回(連対率100%)
ダート3戦3勝、端午S優勝
ダート2勝、端午S2着
ダート2勝、オープン未経験
ダート1戦1勝、芝500万下1勝「ユキチャン」
ダート4戦3勝、昇竜S優勝
⇒連対するにはダート2勝以上で、かつ
ダートOP実績か連対率100%が必要
1月 |
TCK女王盃 |
大井1800m |
12年ハルサンサン-カラフルデイズ-プレシャスジェムズ |
2月 |
エンプレス杯 |
川崎2100m |
11年ラヴェリータ-ブラボーデイジー-ミラクルレジェンド |
4月 |
マリーンC |
船橋1600m |
11年中止 |
6月 |
関東オークス3歳 |
川崎2100m |
11年カラフルデイズ-ピュアオパール-マニエリスム |
7月 |
スパーキングLC |
川崎1600m |
11年ラヴェリータ-トーホウドルチェ-アイアムアクトレス |
9月 |
レディスプレ |
大井1800m |
11年ミラクルレジェンド-ラヴェリータ-エーシンクールディ |
10月 |
JBCレディスC |
大井1800m |
11年ミラクルレジェンド-ラヴェリータ-カラフルデイズ |
10月 |
エーデルワイス賞2歳 |
門別1200m |
11年シェアースマイル-シーキングブレーヴ-ロクイチスマイル |
12月 |
クイーン賞ハンデ |
船橋1200m |
11年クラーベセクレタ-プレシャスジェムズ-カラフルデイズ |
2011年
【予想】
◎カラフルデイズ
○マルモセーラ
▲リアライズノユメ
△マニエリスム
△ピュアオパール
△ハルサンサン
△マンボビーン
一気にメンバー強化した昇竜Sでは、馬込みにモマれながらも怯まずレースを進めて5着に粘ったカラフルデイズ。問題は距離の二一ですが、この時期の牝馬同士なら関係なし。素質上位で◎に期待。相手もJRA重視でマルモセーラ、リアライズノユメが本線。
【レース】
好スタートを決めたピュアオパールが予想通りにハナ。マルモセーラが2番手に行き、その直後をカラフルデイズ、リアライズノユメが併走。マニエリスムはJRA勢をマークする形。人気処はいずれも前々で進め平均ペース。3コーナーから後続を離しにかかるピュアオパール。これを追うカラフルデイズ。ゴール前はこの2頭のデッドヒートになりましたが、追う者の強味でカラフルデイズが首差競り勝ちました。
【上位馬の寸評】
1着 カラフルデイズ
男馬の強いメンバーが相手の昇竜Sで0秒6差の前走は、評価できる走り。ただし、問題は千四までしか経験していない点。母系にはスピードタイプが揃っているので不安もありましたが、この時期の3歳牝馬同士なら克服可能とみて◎を打ちました。この日はマイナス2キロの428キロ。パドックでは時折チャカつくシーンも見られましたが、細目感はなくフックラとした体つき。力を出せる仕上がりと判断。レースは好スタートから岩田騎手が多少気合をつけて内3番手。問題の折り合いも意外にスムーズ。終始そのポジションを守り、最終4コーナーでは2番手に上がりピュアオパールを射程圏内に。岩田騎手のステッキに応えて一完歩ごとに差を縮め、ゴール前で測ったように捕らえました。イキナリの長距離戦でこの走りですから、レースセンスは相当なモノ。川崎の軽い馬場も幸いしたか。なかなか魅力がある馬です。
2着 ピュアオパール
短目の距離で好成績を挙げてきた馬ですが、前走は芝の千八で0秒4差の4着と、ある程度はこなせることをアピール。ただし、今回は初ダートの二一。正直半信半疑のところもありました。この日は増減なしの408キロ。コンパクトにまとまった馬体で、細目感はありません。落ち着きもありなかなかいい雰囲気。レースは宣言通りに外枠からハナを主張。武豊マルモセーラがすぐに引いたので自分の形に。淡々とマイペースで進め、3コーナーからピッチを上げて後続を引き離しに。完全に逃げ切りパターンでしたが、惜しくもゴール寸前カラフルデイズに頭差交わされて涙を飲みました。これも川崎の軽い馬場が合っていたようです。成長力という点では今イチ疑問も。
3着 マニエリスム
今や泣く子も黙る川島正行=戸崎のライン。東京プリンセス賞を制して意気揚々。JRA勢にどう立ち向かうかは興味津々でした。この日はマイナス7キロの455キロ。着々と馬体を増やしてきたのが、この馬体減。数字を聞いてどうかと思いましたが、見た目は細くない。これはキッチリ仕上げてきたためと判断。レースはクラウンCの時ほどではないものの、スタートひと息。戸崎騎手が気合をつけて6番手へ。馬込みを嫌う素振りもなく無難に進め、最終4コーナーでは4番手に上がりましたが、最後は同じ脚になり3着止まり。力は出し切ったと思います。クラーベセクレタを別格にすれば、3歳牝馬では最高レベルの実力を改めてアピール。気性面なども含め、まだまだ改善、成長の余地を残しています。
4着 ハルサンサン
前走の東京プリンセス賞は見せ場十分の4着。血統的に距離の二一がどうかですが、この馬の非凡な潜在能力から、大駆けの可能性ありとみていました。この日はプラス2キロの444キロ。サウスヴィグラスの仔は胴が詰まってコロンとした体型の馬が多く、この馬も類型。数字の割に細目感はない。気合乗りなどは前走以上。レースはテン乗りの御神本騎手がヤンワリ出て折り合いに専念。道中は中団8番手で進め、勝負処からマクり気味に進出。4コーナーは大外へ。かなり外を回りながらもジリジリ詰めて4着は、悪い内容ではありません。この馬のレースで鮮烈なのは、大出遅れを挽回してゴボウヌキを決めた大井外コースの千四戦。条件さえ合えばいつ弾けてもおかしくない。
5着 リアライズノユメ
昨年のエーデルワイス賞をレコード勝ち(クラーベセクレタは4着)。兵庫ジュニアグランプリ1着に全日本2歳優駿2着。実績は文句なくbP。休み明けをひと叩きされての変わり身を見込めば、期待感が膨らみました。この日は増減なしの454キロ。活気があり全日本の時と遜色ない好気配。レースは出たなりで外3番手、内カラフルデイズと併走。絶好のポジションでしたが、勝負処からの反応が意外に鈍く、前を追う脚がない。結局は船橋2頭にも交わされて目イチの5着。早熟タイプということか。今後もあまり実績を鵜呑みにするのは危険かも。
8着 マルモセーラ
JRA桜花賞2着、オークス3着のホエールキャプチャを退けたファンタジーSが好内容。前走の兵庫チャンピオンシップはスタートで躓いたのが敗因。走り頃の叩き3戦目、ダート二度目で有力な一頭とみていました。この日はマイナス2キロの480キロ。シッカリとした体つきに適度な気合乗り。好仕上がりと判断。レースはスタート直後は逃げる勢いでしたが、武豊騎手がすぐに引いて2番手から。折り合いスムーズに進めていましたが、勝負処からピュアオパールがペースアップした際に、まるで対応できず置かれ気味に。結局無抵抗に失速して8着。正直不可解な敗戦です。
2010年
【予想】
◎ショウリダバンザイ
○トーセンウィッチ
▲シンメイフジ
△ハーミア
△エレーヌ
△アドマイヤオンリー
△ナムラフェアリ
前走の東京プリンセス賞は、16頭の多頭数を捌くのに苦労を強いられ、2着に敗れたショウリダバンザイ。ここも同様の流れになる可能性はあるものの、底力に期待しました。プリンセス賞を勝ったトーセンウィッチが、距離延びて更に前進。JRA勢では実績上位のシンメイフジ。
【レース】
距離を意識して控えるとみていた松岡アイシークレットが、予想に反して果敢にハナを奪い大逃げ。本橋ギンガセブンは無理に追わず離れた2番手を実質単騎逃げの形。馬場状態を考えると、このギンガセブンで平均ペースくらい。2周目の勝負処から人気馬が上位に進出して直線の入口では内田博シンメイフジ、ギンガセブンが先頭に並びかける形。ここまでくれば、戦ってきた相手が違うシンメイフジの優位は歴然。グイと突き抜け2分13秒1の好タイムで1着ゴール。2着は道中スムーズに運んだ今野ハーミア。真島ショウリダバンザイは反応今イチで5着に終わりました。
【上位馬の寸評】
1着 シンメイフジ
JRA牝馬のクラシック路線でソコソコ頑張った実績はピカイチ。問題はダート適性のみで、そこさえクリアできればアッサリの可能性は十分にありました。この日はマイナス4キロの450キロ。やや脚長のスリムな体型。パドックでは物見もせず落ち着いて周回。毛ヅヤも上々。仕上がりはいいし距離も全く問題なさそうですが、やはり芝向きかなという印象を受けました。レースは内田博騎手が気合をつけて外4番手からの競馬。折り合いはスムーズ。勝負処から徐々にポジションを上げ、4コーナーでは抜群の手応えで2番手。最後の直線も脚を伸ばして着差以上に余裕のある勝ちっぷりでした。前が引っ張ったのと、極端に馬場が軽いこともあり、ユキチャンのそれを1秒6も上回るレースレコード。実力にプラス、こういった馬場も向いていたようです。基本的には芝向きとみて間違いない。
2着 ハーミア
道営2勝で、最終戦は牝馬の重賞フローラルカップを逃げて0秒7差の3着。それほど目立つ成績ではありませんが、転入緒戦が相手なりの大楽勝。2戦目は脚を余して2着に負けたものの、前走はJRAに挑戦してアドマイヤオンリーの2着。鋭い瞬発力がウリで、南関の別路線組では注目の一頭でした。この日はプラス10キロの482キロ。道営では490キロ台で走っていた馬で、まだスッキリ映るほど。もっと増えてもいいくらい。この体重増は状態アップの証と判断。落ち着きもあり子気配でした。レースは出たなりで進み5番手からの競馬。折り合いに専念してそのポジションをキープ、最終4コーナーでは離れた4番手。直線は外から脚を伸ばし、粘るギンガセブンを首差交わして2着に食い込みました。逃げ差し自在ですが、どうやら差しに構えた方が良さが出るタイプか。今後の成長が楽しみです。
3着 ギンガセブン
道営では7戦1勝と平凡な成績ですが、転入後は既に3勝。桜花賞は5着とはいえ、流れからすればマズマズの頑張り。そして前走の東京プリンセス賞は、外枠から並居る逃げ馬を抑えてハナに行き5着。馬っぷりもいいし、なかなか見処のある馬ですが、今回は距離が2100メートル。母父がサクラバクシンオーという血統面を考えても、ちょっと厳しいかなとみていました。この日はマイナス8キロの480キロ。少しコロンとして体付きの馬で、これは絞れた分と判断。適度な気合乗りで好仕上がり。レースは好スタートを決めて本橋騎手が逃げる姿勢でしたが、内から松岡アイシークレットが行ったので、無理せず2番手から。行こうとして行けなかった割に案外折り合いがつき、離れた2番手を実質単騎逃げの形。勝負処からはシンメイフジに外から被されながらも一緒になってスパート。最後の直線はシンメイフジに交わされて普通は甘くなるところですが、バテずにイン粘り。ハーミアに差されて3着ですが、内容的にはハーミア以上。この走りは大きな収穫で、今後に繋がる競馬。これも次が楽しみです。
4着 ケルナカーニバル
2走前にハーミアを破っていますが、これは相手の油断負け。前走の東京プリンセス賞の4着も、追い込み競馬に乗じて、内を突いて目イチの競馬。今回も恵まれての入着ラインかなとみていましたが、大体予想通りの走りでした。レースはジックリ構えて後方12番手から。最終4コーナーで中団くらいまで押し上げ、直線は外から差を詰めて4着。力は出し切ったと思います。体をフックラ映して集中力もあり、気配としては上々。自分の力だけはコンスタントに走るのがこの馬のセールスポイント。
5着 ショウリダバンザイ
転入緒戦の桃花賞は、状態ひと息ながら競り勝ち実力をアピール。馬体を戻した桜花賞は、長く脚を使い楽勝。東京プリンセス賞は、多頭数を捌くのにひと苦労で、負けて強い競馬。初コースの川崎で仕掛け処がポイントですが、この馬の底力に期待しました。この日は増減なしの450キロ。もう少し増えてもいい感じの造りですが、減らなかったのは好感。多少テンションが上がり気味でしたが許容範囲。力は出せる仕上がりとみました。レースは出たなりで中団8番手からの競馬。向流しに入ると、他の有力処が前にいるのを意識したのか、早目に前を追う体勢に入りましたが、推進力今イチ。4コーナーで離れた5番手に上がるまでが精一杯。最後の直線はアラアラ一杯でした。プリンセス賞の激闘の疲れが多少残っていたのか…。立て直しての再スタートに期待。
6着 エレーヌ
強行日程をいとわず水沢、佐賀、園田と牝馬の交流重賞を3連勝。返す刀で東海ダービー1着と地区bPに。このメンバーに走っての力関係は微妙でしたが、そのキャリアとタフネスぶりに注目して△を打ちました。この日はマイナス3キロの437キロ。意外に細目感はなく、キビキビといい感じでパドックを周回。かなりの体力と精神力を確認。レースはここ一連とはペースが違い過ぎて追走ままならず離された6着。今後は他地区枠で再三こちらに顔を見せることになりそうですが、案外馬鹿にできない存在かも。
9着 トーセンウィッチ
東京プリンセス賞は、後方一気の追い込みで快勝。間違いなく距離が延びていいタイプ。そしてこの日のパドックでもキビキビ感があり毛ヅヤ上々、好気配。ソコソコ勝負になるとみていましたが、後方で動けず9着。ショウリダバンザイと同様に、激闘の疲れが残っていたのか…。これからマダマダ変わってくる馬だと思います。
14着 アドマイヤオンリー
ダートを2連勝してここに挑戦。シンメイフジあたりとは実績的に比較になりませんが、馬っぷりは上々。悠然とパドックを周回する姿には風格すら。これは怖い存在になるかなとみていましたが…。レースはスタートひと息。かなり脚を使って積極的に攻めましたが、勝負処でズルッと後退して殿り負け。何かアクシデントがあったのか。今回は基準外とみるべきかも。
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
2003年
2002年
2001年
2000年
2010年 東京プリンセス賞 回顧
桜花賞は向正面から長く脚を使い楽勝を決めたショウリダバンザイ。馬体が回復して非常にいい雰囲気。
レースぶりから距離の延長も全く不安はないので、2冠達成濃厚とみました。
本線妙味は羽田盃で男馬を相手に揉まれたトーセンウィッチ。次いで実績からプリマビスティー。
【レース】
内枠の逃げ先行勢を抑えて外からギンガセブンが一気にハナ。
ピエールパピヨン、アヴィニヨン、スクロヴェーニなどが好位でひしめき、予想通りのハイペース。
中団から早目に動いたのがスターオブジュリア。
そして後方からショウリダバンザイも一気に動いて4コーナー2番手に。
更には殿りに近いポジションから追い上げるトーセンウィッチ。
最後の直線はこの3頭のデッドヒートになりましたが、中を割ってトーセンウィッチが僅かに抜け出しました。
【上位馬の寸評】
1着 トーセンウィッチ
過去逃げ切りの1勝もありますが、近走はかなりズブさを感じさせるレースぶり。
桜花賞はいかにも距離不足という感じの3着。
前走羽田盃で揉まれたのが糧になれば、今回はチャンス十分とみていました。
レースはスタート五分に出て、張田騎手がすぐに抑える格好。
ポジションは殿りから2番目、思った以上に後ろから。4コーナー手前からマクって一番大外に進路を。
展開に乗じた面もありますが、ゴール前に急浮上。
ショウリダバンザイ、スターオブジュリアの間を割って頭差抜け出しました。
馬体をフックラ映し、集中力を保ち、毛ヅヤも上々。一見して絶好調という感じ。
間違いなく距離が延びていいタイプで、関東オークスでも結構やれそうな雰囲気。
2着 ショウリダバンザイ
転入緒戦の桃花賞は、体が減って万全?の状態で1着と、並々ならぬ地力をアピール。
スッカリ回復した桜花賞は、ブリンカー効果も手伝い楽勝。今回はその維持がポイントでしたが、ビッシリ追い切ってプラス3キロの450キロ。
毛ヅヤも良化ならほぼイケるとみていました。
レースは出遅れて後方14番手から。向流しの中間地点から徐々に進出を開始しましたが、多頭数を捌くのにかなり苦労、外々を回るロス。
それでも4コーナーでは2番手に進出。最後の直線は一旦先頭に立ちましたが、無理したのが響いて、脚が鈍り気味。
そこをトーセンウィッチに突かれて頭差交わされました。
レース内容では勝っているのに、勝負で負けた格好。
この状態を維持できていれば、関東オークスでも当然有力候補。
3着 スターオブジュリア
休養を挟んで3連勝の注目馬ですが、前走の東京ダービートライアルでは1人気で12着と大惨敗。
この日はマイナス13キロの469キロ。ちょっと減り過ぎた感じ。
正直これは厳しいかなとみていました。
レースは戸崎騎手が多少気合をつけて中団8番手から。
いち早く動いたのがこの馬で、4コーナーでは2番手に上がり、迫るショウリダバンザイと競り合いの形。
最後は間に突っ込んできたトーセンウィッチに交わされ、ショウリダバンザイには競り負け3着ですが、流れを考えればなかなかの健闘。
潜在能力の高さを再認識。馬体の回復がカギですが、当然次は注目。
4着 ケルナーカーニバル
前走の大井戦は人気のハーミアを交わして1着。
このメンバーで勝つまでの底力は感じませんが、好枠を生かしてロスのなく運べれば2、3着くらいは、という感触はありました。
レースはスタートひと息ながら今野騎手が気合をつけて内5番手から。
そのポジションを死守して、最後の直線もインに進路を。
正味目イチの競馬で離された5着は、現状この馬の実力でしょう。
馬体はフックラと映して好気配。自分の力はコンスタントに走るタイプです。
5着 ギンガセブン
道営での成績は平凡ですが、転入後5戦3勝。
桜花賞は5着とはいえ見せ場十分だし、前走は番手対応で差し切り。
転入を契機に大変身した模様で、外枠微妙でも注目していました。
レースは好スタートを決めてハナを主張。
メンバー、枠順からこの馬の逃げは予想しづらいところですが、さすがに思い切りのいい本橋騎手。
それと馬の状態もいいということでしょう。軽快なピッチで飛ばしましたが、さすがに少々ペースが速かった。
最後の直線に入ると完全にバテてしまい5着。
それでもこれだけのスピードを見せたのは収穫。馬の気配も良く、メンバー次第ではいつでも勝ち負け。
6着 プリマビスティー
昨年暮れの2歳優牝では、凄い勢いでマクって圧勝。
JRA挑戦では結果が出ませんが、南関の牝馬同士なら当然注目の一頭。
この日はプラス9キロの445キロ。体型的にはこれくらいでちょうどいい感じ。毛ヅヤも上々。
時折チャカつくシーンも見られましたが、仕上がりはほぼ万全とみました。レースはヤンワリ出て後方11番手から。
ただし、途中でショウリダバンザイが動いた際に、追い出しを我慢というよりも、ついて行けず後手後手に回る形。
結局最後までこの馬らしい瞬発力を発揮できず、見せ場がありませんでした。
大外枠が響いたのか…。あるいはひと息入り中身が伴っていなかったのか…。
関東オークスでの反撃は微妙。
14着 ピエールパピヨン
好スタートを決めて町田騎手がハナに行く勢いで飛び出しましたが、外からギンガセブンに行かれて2番手から。
しかも2番手グループがひしめき合い、かなりモマれる形。
完全にキャリア不足を暴露してしまいました。
今回は距離も含めてどうみても分の悪い一戦。
小柄な馬体をフックラ映してデキ良好。短距離戦なら即見直し。
農林水産大臣賞典第45回関東オークス(JpnII)(2009年6月17日)
- 1周目の直線
3歳牝馬ダート路線唯一のJpnII、関東オークス。今年はJRAから4頭、金沢から1頭、笠松から3頭が参戦。南関東からは川崎3頭、船橋2頭、大井1頭の計6頭が出走。
レースは好スタートのサクラミモザの内から押してアンペアが先頭へ。単勝1.3倍、1番人気のラヴェリータはスタートで後手を踏んだものの押して好位に取りつく。
- 最後の直線
好位3番手追走のラヴェリータは3コーナー過ぎから追い出し、直線半ばで逃げたアンペアを交わし先頭へ。
- ゴール前
先頭のラヴェリータは後続との差を広げ、2着に5馬身差の圧勝。道中好位の内4番手につけていたツクシヒメが、逃げ粘るアンペアをクビ差交わして2着。
- 口取りにて
ラヴェリータは重賞初勝利。松元茂樹調教師、岩田康誠騎手ともに同レース初勝利。
[関係者のコメント]
- 岩田康誠騎手
「本来は先行逃げ切り型の馬ですが、今日はスタートが良くなかったこともあり、3番手から折り合いに気をつけて乗りました。思った以上に強い競馬ができました。これからも、もっと期待に応えられるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします。」
- 松元茂樹調教師
「スタートが悪く、ハナに行けなかったので心配しましたが、うまく運んでくれました。3コーナー辺りで手応えが良かったので、良いところには来ると思いました。能力が高く、度胸もある馬で、川崎に来ても怯むような様子はありませんでした。これからも順調に成長してほしいと思います。」
農林水産大臣賞典第45回関東オークス(JpnII)・ダート2100m
着順 |
馬名(所属場) |
性齢 |
負担重量 |
騎手 |
調教師 |
人気 |
1着 |
ラヴェリータ(JRA) |
牝3 |
54kg |
岩田康誠 |
松元茂樹 |
1番人気 |
2着 |
ツクシヒメ(船橋) |
牝3 |
54kg |
坂井英光 |
山浦武 |
6番人気 |
3着 |
アンペア(川崎) |
牝3 |
54kg |
的場文男 |
池田孝 |
8番人気 |