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スパーキングレディーC

夏場は調子、ピークの仕上げの馬を狙う。
・モデル馬=トーセンジョウオー
・直結レース=エンプレス盃・マリーンC

■ ステップ

1月 TCK女王盃 大井1800m 12年ハルサンサン-カラフルデイズ-プレシャスジェムズ
2月 エンプレス杯 川崎2100m 11年ラヴェリータ-ブラボーデイジー-ミラクルレジェンド
4月 マリーンC 船橋1600m 11年中止
6月 関東オークス3歳 川崎2100m 11年カラフルデイズ-ピュアオパール-マニエリスム
7月 スパーキングLC 川崎1600m 11年ラヴェリータ-トーホウドルチェ-アイアムアクトレス
9月 レディスプレ 大井1800m 11年ミラクルレジェンド-ラヴェリータ-エーシンクールディ
10月 JBCレディスC 大井1800m 11年ミラクルレジェンド-ラヴェリータ-カラフルデイズ
10月 エーデルワイス賞2歳 門別1200m 11年シェアースマイル-シーキングブレーヴ-ロクイチスマイル
12月 クイーン賞ハンデ 船橋1200m 11年クラーベセクレタ-プレシャスジェムズ-カラフルデイズ

■ 2011年回顧

【予想】
◎アイアムアクトレス
○トーホウドルチェ
▲ラヴェリータ
△リアライズノユメ
△ツクシヒメ
△テイエムヨカドー

 これがもう少し長目の距離なら文句なくラヴェリータですが、千六で5キロ差があれば3歳馬アイアムアクトレスに分のいい一戦とみました。相手もトーホウドルチェかラヴェリータのいずれか。

【レース】
 1番枠から好スタートを決めた江川スズリスペクトがハナに行きそうな気配もありましたが、無理せず。幸トーホウドルチェも行かせればハナに行けそうなのに慎重策。牽制し合うところを、ここぞとばかりに一気に行ったのが武豊ラヴェリータ。トーホウドルチェが2番手で、スタートひと息の秋山アイアムアクトレスは向流しで外3番手へ。ペースは平均。3コーナーから後続を引き離しにかかったラヴェリータの脚いろは快調で、直線の入口ではほぼ勝負あった。2着を6馬身も千切って当レース3連覇を果たしました。トーホウドルチェが2着に粘り、アイアムアクトレスは、やはり出遅れが響いたのか3着まで。

【上位馬の寸評】
1着 ラヴェリータ
 一気に逃げてフリオーソを苦しめたかしわ記念が出色の内容。前走のさきたま杯は、内の窮屈な処に入り不完全燃焼の競馬。千四も短過ぎたきらい。牝馬同士で千六なら当然主役候補ですが、斤量差を考えて、少し印を下げてしまいました。この日はプラス2キロの519キロ。厳しい競馬が続いていますが、疲れどころかこの馬にしては気合を表に出して好気配。毛ヅヤも上々で、最近の中でも一番良く見えました。レースはスタートひと息。ただし外枠も幸いして徐々にピッチを上げ先団に取りつき、他に行く馬がいないと見るや、ゴール板あたりから武豊騎手が仕掛けてハナへ。あとはマイペースに持ち込み、3コーナー過ぎから後続を引き離し独走態勢。最後の直線も全く脚いろ衰えず、実力の違いを見せつけました。牝馬戦ではちょっと敵が見当たりません。

2着 トーホウドルチェ
 昨年のマリーンCではモタつくラヴェリータを尻目に金星を挙げた同馬。力勝負では分が悪いものの、ここは逃げる可能性が大とみて2番手の評価にしました。この日はプラス10キロの462キロ。マリーンCの時が435キロで、今回がデビュー以来の最高体重。ただし、細身の牝馬だけに、これくらいあってもいい感じ。これは中身が伴ってきた証と判断しました。レースは好スタートから先行策。内のスズリスペクトが行く気配を見せなかったのでハナに行くかなとみていましたが、意外に幸騎手が大事に乗ったので、ラヴェリータに行かれて、その2番手から。相手にジカ付けされるのを嫌ったのでしょうか。3コーナー過ぎから離され気味になり、あとは2着死守が焦点に。後続グループから速い脚を使う馬はおらず、とりあえず2着は確保しました。逃げていればもう少し違ったかもしれませんが、それでもこれが実力でしょう。

3着 アイアムアクトレス
 前走のユニコーンSは、渋太い走りで牡馬勢を一蹴。千六であの走りができたのは大きな収穫。今回は古馬との力の比較がポイントですが、千六でこの斤量差があれば、優位に立ち回れると判断しました。この日はプラス5キロの483キロ。全く初コースを気にする素振りがなく体つきもフックラ。毛ヅヤも上々で申し分ないデキ。レースはスタートひと息。馬を外に出して先行グループに接近、流しでは3番手に進出。ここで少し無理があったのと、途中からテイエムヨカドーに被される形になりやや気を使ったか…。3、4コーナーあたりでは既に手応えが怪しくなり勝利は絶望的。トーホウドルチェも捕まえ切れず3着に終わりました。今回に関しては出負けとキャリア不足が響いた感じ。次走での巻き返しに期待。

4着 トウホクビジン
 地元笠松を使って中4日の強行軍。ただし、無類のタフネスを誇る同馬には特に問題なし。この日はマイナス8キロの434キロですが、決して細目感はないし、当然のことながら冬場に比べると毛ヅヤが全然違います。力は出し切れる仕上がりとみました。レースは手慣れた本橋騎手でいつもの乗り方。前半はジックリ構えて途中からのマクり勝負。後方から3、4コーナーにかけてマクって出て大外へ進路を。最後の直線もジリジリ脚を伸ばし4着に食い込みました。過去にもさきたま杯4着、クイーン賞3着など強敵を相手に見せ場を作っていますが、今回もそのパターン。案外軽視できない存在です。

5着 ツクシヒメ
 過去川崎コースでは関東オークスでラヴェリータの2着があるし、黒潮盃、TCKディスタフを1着と、南関では格上の存在。休養明け2戦が負け過ぎですが、稽古の動きに変わり身が窺えたので△を打ちました。この日はプラス1キロの507キロ。もうひと絞りといった体つきですが、気合が乗り気配としてはマズマズ。レースは出脚が利かず後方8番手からの競馬。内々を回って徐々にポジションを上げ、最後の直線も内目を突いて5着。何とか入着を果たしたという程度で、内容的には平凡。長期の休養を挟んでいるだけに、なかなか戻り切らないようです。

6着 リアライズノユメ
 エーデルワイス賞1着、兵庫ジュニアグランプリ1着に全日本2歳優駿2着と、2歳時の成績はトップクラス。休養を挟んでの今年2戦は6、5着ですが、出遅れや距離不適が敗因。千六の今回は正に正念場でした。この日はマイナス2キロの452キロ。2歳優駿の時のパドックでは、周回する姿が躍動感に溢れていましたが、それに比べるとピンと来ない。決して悪いわけではありませんが。レースは本来の行きっぷりがなく後方からの競馬になり、流れ込んだ程度というメリハリのない走り。単なる早熟タイプというよりも、何かリズムが狂っています。

■ 2010年回顧

【予想】
◎ラヴェリータ
○ウェディングフジコ
▲ジョーイロンデル
△トーホウドルチェ
△ハチマンダイボサツ
△テイエムヨカドー
△タカヒロチャーム

 それほど器用には立ち回れないラヴェリータだけに、距離千六では取りこぼす懸念があるものの、地力上位で2着は外さないとみました。強敵は1月のTCK女王盃でユキチャンの2着、鞍上に内田博を配したウェディングフジコ。好調ジョーイロンデル、マリーンCでラヴェリータを破ったトーホウドルチェなどが相手候補。

【予想】
 逃げ候補のチヨノドラゴンが出遅れ。同型タッチドラゴンを抑えてハナに行ったのはキープザチェンジ。出たなりで3番手にいたトーホウドルチェが向流しの中間地点を過ぎるあたりで先頭に。これに連れて動いたのがラヴェリータで、ウェディングフジコも3番手に進出と、人気の中央勢がペースアップして後続は千切れ千切れ。4コーナーで先頭に立ったラヴェリータが、持ち前の息の長い末脚を駆使して圧倒的な1番人気の応えました。ウェディングフジコを辛くも首差抑えてトーホウドルチェが2着。

【上位馬の寸評】
1着 ラヴェリータ
 このメンバーで別定の57キロなら普通は譲れないところですが、昨年12月の兵庫ゴールドトロフィー3着、今年4月のマリーンC2着が、ともに脚を余した敗戦。小回り千六の高速決着になると、多少の心配は残りました。レースはスタート五分に出て先行グループに。向流しに入ると3番手。中間地点を過ぎるあたりではトーホウドルチェを追いかけて2番手へ。そして4コーナーではこれを交わし切って先頭。激しい2着争いを尻目に危なげなく押し切りました。多少のコースロスがあっても不利を被らない外枠が良かったし、砂を入れて少し時計のかかる馬場になっていたのも幸いした様子。本質的にはもう少し長目の距離で本領発揮のタイプ。もちろん牝馬では最強レベル。体重の割にスリムな馬ですが、体をキープして順調そのもの。

2着 トーホウドルチェ
 3走前のマリーンCではラヴェリータを抑えて逃げ切り勝ち。細身の牝馬ですが、、見た目以上に芯が強い印象。体を戻した前走は強豪サマーウインドの2着。当然重い印がついてしかるべき馬ですが、同型の逃げ馬が多いのと、輸送で大きく体が減ってくる可能性もあり、△に落としてしまいました。この日はマイナス4キロの446キロ。マリーンCが435キロを考えれば上等だし、数字通りにフックラ映していました。レースは競り合いを避けて前半は3番手。ただし、この馬にはいかにも楽なペースで、向正面の中間地点を過ぎるあたりで馬なりで先頭に。ラヴェリータのプレスを受けつつ、4コーナーでは早くも交わされながらも2着に粘り込みました。これでもし前開催までの軽い馬場だったら、あるいは違う結果が出ていたかも。本質スプリンターで1600メートルは微妙に長い。1200メートルなら男馬の強い相手ともソコソコやれる。

3着 ウェディングフジコ
 1月のTCK女王盃では、内から一瞬抜け出すシーンを作ってユキチャンの2着。続くエンプレス杯も、経済コースを回り内を突いたものの、ブラボーデイジー、ラヴェリータから離された4着。常に自分の力だけは走るものの、ワンパンチ足りないという馬。ただし、ここなら2着の最有力候補かなとみていました。レースは内田博騎手がかなり気合をつけて序盤は7番手。向流しに入ると前の有力馬が動くのに合わせて進出。3番手に上がりましたが、前2頭とはやや水が開く形。最後の直線も懸命に脚を伸ばしましたが、バテ気味のトーホウドルチェを捕まえ切れませんでした。大体これが目イチの競馬。今後も人気になっても勝つまではどうか。パドックでは集中して周回。毛ヅヤの良さも目立ち、状態は文句ありません。

4着 テイエムヨカドー
 昨年12月のクイーン賞ではユキチャンと大接戦の2着。今年4月のしらさぎ賞では、ひと息後で多少太目ながら内をすくって2着と、存在感を増してきた同馬。以降もさきたま杯6着、ゴールドC4着と、すっかり重賞の常連に。JRA勢に破綻があればあるいは、という感じはしました。レースは好スタートを決めたものの、テンの反応はそう素早い馬ではなく8番手からの競馬。徐々にスパートして4コーナーでは離れた4番手。流れ込んで一応地方馬では最先着を果たしました。内容的には今イチですが、南関の牝馬ではトップクラスの馬に成長。距離はもう少しあった方がいいか…。

5着 ベルモントプロテア
 1月のTCK女王盃以来、5ヶ月半ぶりでマイナス12キロの489キロ。元来が良く見せるタイプだけに細目感はありませんが、全体的にこじんまりした印象。レースはスタート煽ったというよりも、ヤンワリ出て折り合いに専念という運び。後方を馬なりでついて回り、正味直線勝負。ジリジリ詰めて5着は、予定通りの着狙いが奏功したか。次に繋がるかは? JRAではソコソコ実績のあった馬ですが、年齢的には現状維持。

8着 ジョーイロンデル
 軽量52キロを利して鮮やかに決めた地元浦和のしらさぎ賞。前走の船橋戦は自己条件A2下で2着ですが、これは男馬が相手で微妙に長い1700メートル。牝馬同士で1600メートルなら巻き返せるとみていましたが…。この日はマイナス9キロの495キロ。馬体を増やして成績を上げてきた馬だけに気になりましたが、見た目に細目感はありません。キビキビとパドックを周回する姿に調子落ちの懸念を払拭。レースは好スタートから戸崎騎手が気合をつけて出たものの、反応が悪く後方9番手から。結局は馬込みに揉まれて動けずじまい。このメンバーで55キロを背負って勝ち負けする力量は備わっていないということでしょう。それと1400メートルくらいが合っているのかも。

9着 ハチマンダイボサツ
 まだ多少太目に映る造りでしらさぎ賞、京成盃グランドマイラーズを連続4着。あとひと絞りしてくれば圏内突入とみていたところ、マイナス5キロの514キロ。まだ多少余裕を感じるのは体型的なものか。ある程度気合も出てきたし、レースぶりに注目していました。ただし、今回もテンの行き脚が鈍く後方10番手を追い通し。結局まるで見せ場を作れず。川崎コースはあまり向いていないのか。それにしても3秒6差は負け過ぎで前途に暗雲。

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