トップ > コース > 中山競馬場

中山競馬場

ダート 中山ダ1200m 中山ダ1800m 中山ダ2400m
中山芝1200m 中山芝1600m 中山芝1800m 中山芝2000m 中山芝2200m 中山芝2500m 中山芝3600m

■ 特徴


 ゴール前の直線に急坂があり、小回りとはいえ逆転も十分に考えられるコース形態が特徴的。
 また、内回りと外回りコースがあるが、直線は内外共に310mと中央場所にしては短くなっており、基本的には先行馬有利である。
 各距離がどの位置からスタートするのかは距離別データを見てしっかりと把握しておきたいところ。

 芝の内回りとダートコースは比較的オーソドックスなのだが、芝の外回りコースはかなり変わっている。
 直線部分がとにかく短く、延々とカーブを回っているようなコース。
 コーナーの平均半径は全競馬場中5位と、平均的なきつさのカーブ。こなすのが特に難しいというわけではない。
 しかし、問題はその「多さ」。朝日杯FSが行われる芝1600mでは、直線の占める割合がなんと754.1m!
 つまり1000m近くをカーブが占めていることになり、当然ながら要求される能力は「コーナリングの巧さ」>「直線の脚」となる。
 基本的には、ある程度器用さがある馬を狙ったほうがいい競馬場。

 スタート位置によっては坂を2度越えなくてはならないコースや下り坂から始まるコースもあるのでレースに与える影響も加味したい。

■ 内回りと外回りは全く別モノ

形態を見てわかるように内回りと外回りは全く別モノと考えていいでしょう。
内回りが楽に見えますが、菊花賞馬はダービー馬より皐月賞馬(内回り)の方が多く出ています。
瞬発力に加えアップダウンに耐えて先行できるタフさも要求されます。
外回りは下りの後、勝負所で狭いコーナーに差し掛かります。 開幕当初ならここで内に馬群がかたまりやすい。
G前に急な登りを控えているので ここまでにタメが効いていれば一気の瞬発力も生かせるコースです。


中山の芝はさすがに1開催のブランクだけでは回復しきってない感じで内はまだ傷みが目立ちますね。
しかも、そこに先週の雨による影響で路盤が緩くなったところを内側がかなり掘られてしまっているのでさらに傷みの加速が気になる所です。

こないだの日曜日は雨がそうとう降っていたので、その影響で差して来る馬の伸びに加速が見られずに前が粘り込む姿も見られましたが、
馬場が乾いてきたら内側の傷んだところは伸びてこなくなりそうです。

先週はAコース使用で、今週もAコースですので内側がどこまで我慢できるかというのが1つの馬場のポイントとなりそうですから注目です。
また週末に雨が降るようだと更に馬場には不安が残りますね。皐月賞の時期まで芝がもつんでしょうか…

■ 「中山ダートコース」のお勉強

ご存じのようにダート1200m戦は枠で言うと外枠の先行馬が有利なコース形態です。
芝の部分を多く走るからなのか、何なのか分かりませんが、そんなことは知ったこっちゃないです。

そう言うことを細かく気にしていてもしょうがないです。
当然、芝の影響もあるでしょう。ただ、どんな時でも外枠先行馬を買っていれば良いのか…と言えば、そんな事はないと思います。
枠順別のデータを集めたわけではないですが、連体で考えればそんなに極端に%が違うとも想像出来ません。
では、何がポイントかと言うと、外枠に強い先行馬が入ったときだけ買えばいいんです。

それ以外のレースは見送ったっていいじゃないですか…。この距離なので基本的には当然前が有利になります。
では、何故内枠が買えないのかと言うと、買えない訳ではなく場合によっては危険なだけなんです。

仮にスタートで一間歩遅れると外から被されて、その時点で取り戻しがつかなくなります。
外枠ならば一間歩遅れたくらいなら、外を回してのロスは大きいものの能力次第ではマダマダ勝ち負けになるレースが出来るんです。
これが内枠だと一旦外に出して追い込むか、無理に狭い内に突っ込むかしかなくなります。

内の馬でも先行馬が少なくて、その馬のテンが速ければ、枠に関係なく馬券になってくるはずです。
その部分を塗り絵でキッチリと見分けることが出来れば、どのレースに絞って買うかが分かってくるはずです。
個人的にはこのコースで大儲けさせてもらいたいところです。

ダ1800mはと言うと、4角付近からのスタートになって最初のコーナーまでは十分に距離があるので枠順に有利不利はないと考えて良いと思います。
(極端に先行馬が内〜外枠まで揃ったようなレースは別です。)
スタート後に急坂を越えてキツイコーナーを4回キッチリ回るので、コーナーごとにペースが緩みやすいことも考えられます。
 
基本的には前に行く馬を中心に馬券の組立てをする必要があると思います。
これはどの競馬場のダートコースでも同じなのであんまり戸惑いはないでしょう。
ダート1800mで楽に逃げれる馬が居たら素直に買っておいても良いのではないでしょうか?
塗り絵重視で馬券を購入できそうですね。

■ 検証:ディープインパクトの敗因−中山のトラックバイアス

有馬記念ではディープインパクトが敗れました。敗因についてはいろいろあると思いますが、とりあえずここではトラックバイアスについて書いてみたいと思います。

競馬場 位置 3F 3F
平均
位置 3F 3F
平均
コメント
中山・冬 53 30 35.1   上り--   最速の上がりを使った馬が、70%差し損ねる馬場。
阪神・冬 60 43 35.5   上り-- 切れ- 全く切れ味の要らない馬場。小倉や福島に似てる。
府中・秋 40 65 34.1 差し++ 上り+ 切れ++ 差しが相当有利。徹底的に切れ味勝負。速い上がりが必要。
京都・秋 31 78 34.3 差し++ 上り++ 切れ+ 差し圧倒的有利。徹底した上りの切れ味勝負。逃げ切りが0。
中山・秋 55 65 34.5   上り+ 切れ+ やや上がりの切れ味勝負になる以外は、イーブンな馬場。
阪神・秋 58 75 34.9   上り++   位置取り無関係。相当な上り勝負だが、それほど速い上りが必要なわけではない。
府中・春 53 66 34.6   上り+ 切れ+ やや上がりの切れ味勝負になる以外は、イーブンな馬場。
阪神・春 68 62 35.0 前残+     やや前残りであとはイーブン。
中山・春 60 62 34.7       イーブンな馬場。
京都・春 48 59 34.3 差し+   切れ+ 差し有利。切れ味重視。

JCの時にも登場していただいたこの表。対象レースは「芝の良・やや重」で、新馬・未勝利戦を除外してます。新馬・未勝利を除外する理由は、出走馬の実力差が大きく、差し馬でもデータ的に先行の位置取りになってしまうことが多いからです。

図のカラムについて説明します。

位置

対象レースのうち、逃げ、先行馬が勝ったレースの割合

3F

対象レースのうち、上り3F最速の馬が勝ったレースの割合
3F平均 対象レースにおいて、勝ち馬の上り3F平均

3つのそれぞれについて、「++」 「+」 「無印」 「-」 「--」の5段階で評価をしたのが右のカラムです。

さて、この表で今の中山を見てみると、上り3F最速を繰り出した馬が勝ったレースが30%しかなく、上り3Fの平均は35.1。つまり極端な切れ味不要の馬場で、福島や中京がよくこういう傾向を示します。対称的に、菊花賞が行なわれた京都では78%のレースで上り最速の馬が勝ち、勝ち馬の上り3Fは平均34.1。こちらは逃げ切りがほとんど決まらず、差し有利で切れ味重視の馬場。新潟や秋の府中とよく似た傾向の馬場でした。

ディープインパクトは、今年行なわれた全開催の中で切れる馬が最も有利な馬場(京都・秋)から、最も不利な馬場(中山・冬)に舞台を変えて戦いました。そして、これまでと同様に後方から切れ味を生かす競馬をして出走馬中最速の上りを繰り出したものの、最後勝ち馬と脚色が同じになってしまいました。これまでのレースからも中山はあまり得意でないのかもしれませんが、イーブンな馬場だった春の中山くらいならまた少し違ったかもしれません。

これに対し勝ったハーツクライは、これまで7回の連対のうち新馬戦を除く6レースで出走馬中最速の上がりをマークしてきました。しかし有馬記念での上りは出走馬中5位タイ。前でレースするアドバンテージを得るかわりに切れ味を捨てるという作戦がぴったり馬場と嵌った格好になりました。

ルメール騎手はスミヨン騎手のような奇策は使いませんが、フランスでも2・3番手で先行するととてもいいレースをする騎手です。これまでのハーツクライが追い込み一辺倒で結果が出てなかったということで、自分の得意な騎乗をするきっかけになったんだと思います。驚いた人も多いと思いますが、本人の中では普通の騎乗だったと思います。周囲が称える中JCの騎乗を悔いていましたし。これに対して武豊騎手はこれまで通り乗りました。彼も当然こうした馬場傾向を読み取ってたとは思いますが、菊花賞で引っかかったのもありますし、3冠をもたらした作戦を下手に変えるよりも、馬の持ち味を出せる乗り方をしたのだと思います(私は豊騎手は先行するんじゃないかと、半分くらい思ってました)。

不利な馬場で2着に来てるのを見ても、それなりに能力は出していますし、負けて強しとも言えるかもしれません。逆にこれくらいの不利は跳ね返してほしかった、と思う人もいるかもしれません。しかし、いずれにしても極端な馬場に末脚を封じられたのは確かだと思います。やはり、実力上位でも勝ちつづけるというのは難しいのだと思います。

基本的には、色々なタイプの傾向の馬場があることは、いいことだと私は思います。馬の実力を試す上でも予想を楽しむ上でも。ただ、阪神はともかく、芝が剥げまくってる今の中山を馬場造園課が狙って作ったとは思えませんが(笑)

最後に、ルメール騎手のインタビュー、フランス語と英語がちゃんぽんになっていて非常に面白かったです。最初フランス語で受け答えして途中から英語まじりになったんですが、英語言い出して最後フランス語で終わったり、また英語で喋りながら、Deep 「Impact」の部分だけフランス語の発音になったり。落ち着いた素振りでしたが、それだけ嬉しかったのだと思います。おめでとうございました。


【おまけ】

これだけ極端に傾向が変わると、来てる種牡馬も変わるだろうなと思って京都・府中と、中山・阪神の芝の種牡馬ランキングを比べてみました。

成績降下:フジキセキ、アグネスタキオン、タイキシャトル、マヤノトップガン、エンドスイープ
成績上昇:スペシャルウイーク、ダンスインザダーク、ブライアンズタイム、グラスワンダー、エルコンドルパサー

サンデー本体は相変わらずですが、サンデー系、ロベルト系、ミスプロ系、それぞれでスピード・切れタイプがパワー・スタミナタイプにとってかわられています。

有馬で負けた方は、パワー・スタミナ型の馬を買って取り戻してやりましょう(笑)

■ 中山短ダート

スタートが芝位置からになって、外枠の方が芝部分を多少多く走れるのが特徴のコースです。

東京の短距離が外枠先行馬は比較的不利だったのに対して、中山の短距離は外枠先行馬が多少有利になります。
ただし、レースパターンにもよりますのでどんなレースパターンでこそ外枠が有利になるのか、
また内枠の先行馬が有利になる時はどんな時なのかと言うことを頭の片隅にでも置いておくと役に立つかもしれません。

※ポイントはスンナリと前に行くこと

これが第一と言ってもいいでしょう。
スンナリと前に行ければ内枠だろうと外枠だろうと関係ないのがこのコースの特徴です。
では、なぜ外枠が有利と言われているかというと、ハッキリ言って短距離のコースは外枠の方が有利なことの方が多いんです。
何故ならば、力のある先行馬でも内枠からスタートで一歩か二歩遅れてしまうと包まれて出しどころがなくなってしまうのに対して、
外枠ならば包まれる心配がないので力があれば巻き返しが十分に出来るからです。
なので、短距離の場合は位置取りをいかにしてキープすることが出来るかという観点から外枠の方が不利になるケースが少ないと言うだけの話だったりします。

それに加えて、外枠では芝部分を多く走れるのでスピードが乗りやすいので先手を取りやすいという条件がそろってくることになります。
しかし、仮に内枠であきらかに楽に先手を取れそうな馬がいたならば、それは迷わず内枠の先行馬を狙っていく事になるでしょう。
つまり、どれが先手を取るが微妙な時には外枠の方が多少有利で安心できる範囲にいるというのがコースの特徴であって、
断然に外枠ばかりが有利であるというように思い込んでしまうと内の先行馬にアッサリとやられてしまうこともあるので注意したいところです。

またややテンに遅い馬だが能力的には高い馬というのは外枠の方が自在に動くことが出来るので理想の枠となります。

もちろんこれらは前馬場条件になりますが、1年を通して中山開催では狙いやすいコースの1つとなるので好きなコースです。
コツとしてはゴチャゴチャしそうなレースは選ばずに、どの馬が前に行くのかハッキリとしているようなレースだけを選び出す事じゃないでしょうか。

■ 中山ダ1200m

■ 特徴

 2コーナー奥のポケット地点で芝の引き込み線からのスタート。

 外枠の方が芝部分を長く走れる分スピードがつきやすく、すんなり先手を取れるコースと言う考え方は一般的で有名だが、
 実際に芝の部分を多く走る事によってそれ程有利不利はない。
 短距離戦は基本的に外枠の連対率が良いのでそう言われがちだが、
 実際の所は外枠の馬は少し出遅れたとしても馬群に包まれることなく捲り気味に上がっていけるのでその様な際の不利がないぶん若干有利なだけ。

 先行馬が有利なのはこの距離だけに当然だが、最初のコーナーまでの距離が長いこともあり、逃げ馬の信頼度は他のコースに比べて評価を下げるべき。
 『外枠の3番手前後から競馬ができる馬』が走りやすいコースだ。
 阪神・京都の1200と比べても逃げ馬は厳しい展開になりやすいため、京都、阪神のダートで差す競馬をしていた馬は逆に走りやすくなる。
 関西の差し馬が狙い目だ。

 最初が芝から始まって下り坂なのでペースが速くなりやすく、『前走で1200より長い距離を走った馬』はよく走る。このコースも、そのような馬は狙える。
 雨などで脚抜きが良くなると、差し馬狙い一考の余地あり。

 中山ダート1200の特長は、クラスが上がるほど差し馬有利。
 「後ろで脚を溜めていた馬が坂上から一気に差し込んでくる、という競馬になりがち」、これを覚えておくと、
 中山ダート1200は以外においしい馬券にありつけたりすることもある。

 2コーナーの引き込みからのスタート。小回りの中山ということで数字の上からも“逃げ、先行”が圧倒的に有利。1〜3着すべてにその傾向が見られる。1着に関しては2、3着以上に差し、追い込みは難しいのが特徴。この傾向は良馬場で顕著だが、稍〜不良になってもその傾向は同じ。不良馬場になると1着馬はほとんど逃げ、先行勢に片寄る傾向がいっそう強くなってくる点にも注目。それに対して2着馬は差し、追い込みが互角なのも面白い傾向。
 枠順に関してみると、スタート地点が芝、そしてダートに出るまでの間の芝が外に行くに従って長いという点でダッシュの効く外に有利という傾向が如実に出ている。1着馬は中枠(4〜6枠)、外(7・8枠)が圧倒的にリード。内(1〜3枠)はかなり少ない。2着馬も中、外が活躍し、内はやや不利。ところが3着は逆で、内、中、外の順なのが特徴的だ。
 先行タイプで中、外枠が狙いといえるだろう。(2004年9月11日〜2005年1月23日のデータを参考)


中山といえば1200m

1200mといってもダートの方です。言わずと知れた外枠先行馬の有利なコースとして有名です。
芝の引込み線からのスタートになるコースですので、外枠の方が芝を多く走れるというのことが良く言われますが、それはそんなに大きな影響があるとまでは思えません。

それよりも、最初のコーナーまでたっぷりと距離があることで、外枠の方が自在に動いていけるというのが大きいように思えます。内枠で少しスタートが遅れたりとか外枠の馬の方が速い足を持っていると内に寄られて来るのでスムーズさを欠いてしまいます。

一方、外枠の馬はスタートダッシュがあまり良くなくても包まれる心配がないのでスムーズに上がっていく事ができるのも有利なポイントです。
基本的には先行勢に有利なコース(距離)だけに展開予想をした上で少しでも楽に前に行ける馬を狙うというのが当然ながら最大のポイントになると思います。
もし、同じような位置取りが考えられる脚質で能力も同じくらいと判断した場合には外枠の馬を選んで行く感じが丁度良いかと思います。

内から外まで先行馬が沢山いるようなレースで、どの馬がポンと逃げれるほどのテンのスピードがあると判断できないものなどでは、外枠の馬を中心に組み立てていく方が良いと思います。
一番は狙いたい2頭の馬が外枠の方に入っていて、しかも楽に前に行けそうな展開だと判断したときに1点で大きく勝負などが出来るレースでしょう。

全部のレースを買うわけではないので、少しでも買いやすい条件がそろったレースにだけ注目していくのが良いと思います。


大振りすると危険なコース

 コースや条件によって、人気馬の信頼度、人気薄の走りやすさに傾向は見られる。

 たとえば、中山ダート1200mでは、09年1月〜今年の1月24日までに151レースが行われたが、このうち132レースは2頭以上の5番人気以内馬が3着以内に走っている。実に87%のレースで2頭以上馬券になっていたように人気馬が走りやすいコースだ。

 一方で6人気以下のデータを見ると、中山ダート1200mは6人気以下の馬が1頭は馬券になる確率が62%で、複勝回収率は62%。

 全体のデータでは6人気以下の馬が1頭は馬券になる確率が67%。複勝回収率は73%だから、標準値よりも人気薄の期待値が低い傾向のコースといえる。

 もちろん必ず人気馬が走るわけではないし、人気薄が走らないわけでもないが、こうした傾向を知っておくことは、特に人気薄を積極的に狙うアプローチの場合、リスク回避には効果的だ。

 たとえば、ボクの場合、昨年から前開催までに中山ダート1200mを16レース予想したが、本命馬の複勝率は19%。複勝回収率は40%という無残な成績となっている。

 5人気以下の馬を無謀にも11回本命にして1度しか的中できなかった(名誉のために言い訳しておくと、中山ダート1200mよりは人気薄が走りやすい東京芝1400mは20レース予想して的中率が46%で複勝回収率は212%。先週も日曜8Rで7人気で勝利したペチカを本命にして3連単884倍を本線で的中させている。決してボク自身が、すべてのコースの予想が下手なわけではないはずだ)。

 人気薄を狙い続けると損害を被りやすいコースと自覚するのとしないのとでは、損失の出かたも随分違うことは、身を持って実感することができた。

 なお、中山ダート1200mでは4-6人気のミスプロ系は勝率が9%で複勝率が34%。単勝回収率が99%で複勝回収率は101%となっている。

 SS系の4-6人気は勝率3%、複勝率21%、単勝回収率26%、複勝回収率56%だから、4-6人気程度のやや人気薄の馬を血統で取捨するのは効果的なコースといえそうだ。


 ≫ガーネットS(G3)

■ 好走種牡馬

 フォーティナイナー
 フジキセキ
 アフリート

■ 中山ダ1800m

■ 特徴

 4コーナー付近の直線からのスタートで最初のコーナーまで375mと十分に距離があるのだが、
 すぐにゴール前の急坂があるためと中山の重い馬場もあり、ペースは落ち着きやすい。
 また、4回のコーナーを回るので息が入りやすく前残りの競馬になる傾向が高いため逃げ・先行馬の連対割合は高い数字となっている。

 年間に行われるレース数の多さの割りには万馬券出現率が高く、人気薄の逃げ・先行馬が残り穴をあけるので展開的に前を楽させるメンバーなら押さえておきたい。
 年明け開催などの冬場には大半がダートレースで番組が組まれているが、冬場と言うこともあって凍結防止剤が撒かれ、さらに前が残る。

 枠順は内枠が有利になりやすい。
 砂の状態にもよるが、流れが落ち着いてコーナーに入るレース、つまり外に先行馬があまりいないレースが特にそうなりやすい。

 血統では、サクラローレルティンバーカントリーなど、ズブ目の父を持つ馬が優秀。
 これはスピードよりもスタミナが要求されることを示している。
 したがって軽快に逃げて実績を残してきた人気馬や、ローカル帰りの人気馬は信頼度が低い。
 軸にすべき人気馬はしっかりとした末脚を持つ馬が良い。

 このコースの基本的な狙い方としては、前に行く馬がハッキリとしていてペースが落ち着きやすいと思われるレースに絞っていけば比較的ものに馬券となる。
 先行馬が多いときや狙い馬が差し馬の時などは、見送る方が賢明とも言える。

 どの距離にも言えることだが、東京開催からの替わりたては、ジョッキー心理としても直線が短くなるという考えが頭をよぎるので、
 想像よりもややハイペースになりやすいので単騎逃げなどで先行争いが考えられないレースに絞っていく方が理想。


中山ダートはギアチェンジ馬で

 中山のダート1800mというのも特徴的な脚を持った馬が活躍するコースです。ただし、当日の馬場次第で微妙に狙いが変わるので注意しながら狙わないといけませんが、基本的にはギアチェンジ馬が活躍しやすいコース形態をしています。

 ギアチェンジ馬とは次第にスピードを上げていく脚をもったタイプの馬です。追い込みとか差しとかそういう範囲を超えた馬の持っている本来の脚のことを言っています。(^-^) 馬には追い出してからいきなりトップスピードに乗って一瞬だけ速い脚を使う馬もいれば、ジワジワとスピードを上げていって最後まで持続して脚を使えるタイプの馬もいます。

 そんな中でもギアを上げていくような感じでスピードアップできる馬というのが中山ダート1800mでは力を出しやすい傾向にあります。ただし、先ほども言ったように逃げ馬に有利なくらいの馬場状態だったりとかすると、上位に食い込んできても勝ちきれないなどもあるので、これは当日の馬場などを把握した上で馬券に生かしていかなくてはならないと思います。(^^ゞ

 一番いいのはリプレイをみてその馬の脚の特徴をメモに残すか、残っているコメントを参考にして馬の脚を把握することです。それ以外で確認するのであれば、新聞などからもある程度予想することがかのうです。ローカル小回り開催を使って来た馬が多い時期ですから、こういう脚質の馬というのは届き切れずに3着とか4着とか掲示板にギリギリ載るくらいの着順を拾っている傾向が高いかと思います。

 そして一番の特徴は通過順位から見る事ができます。例えば8-7-4-3→2着 とか、15-12-8-7→4着 など徐々に位置取りを上げていって4角の位置取りよりも着順を上げていることなどが1つの目安にもなってくるでしょう。これらの通過順位とコメントを両方とも照らし合わせるのが一番確信を掴むことが出来るので良い方法です。

 ただの捲くり馬ではなく、シッカリと最後まで脚が使えるかどうかというのが重要です。小回りローカルでは捲くる馬も多いですが、最後まで長く脚を使えずに小回りというメリットをいかして粘りこんでいるだけの馬もいます。そういう馬というのは、中山のコースでは最後まで粘りきれずにむしろローカル小回りの時よりも着順を落しやすくなりますので、シッカリと最後まで脚を使えなくてはなりません。

 良かったらちょっと注目してみてください。


■ 血統

サンデーサイレンス
ブライアンズタイム
バブルガムフェロー

ダート1800メートル
中山競馬場 ダート1800メートル
 正面、4コーナー寄りの地点からスタート。小回り、コーナーが4回ということもあり、圧倒的に逃げ、先行勢が有利。これは良、稍重、不良と馬場を問わず。特に逃げ馬よりも先行タイプの活躍が1〜3着のどの着順をとっても抜けて好成績を収めている。ただ、3着になると、差し、追い込みタイプが少し巻き返しているのが目立つ程度。
 枠順で見ると、そう大きな差はないものの、中枠(4〜6枠)の馬が1着馬でリード。内(1〜3枠)、外(7・8枠)はほぼ互角。2着になると圧倒的に外がリードで次に中。内はかなり不利という数字が出ている。3着は中が1位で外が2位。やはり内目の枠の好走は少ないという数字が出ている。
 中山に関していうと、1200mと同様、外から行ける(砂を被る不利が少ない)外、中の枠が有利で、やはり前々にいける先行タイプの馬を狙うのが馬券的中のキーポイントと言えるだろう。(2004年9月11日〜2005年1月23日のデータを参考)

■ 中山ダ2400m

■ 特徴

 コーナーを6回も回るため、息が入りやすく、好位につけられる実績馬有利。

 向こう正面中位からのスタートで6回のコーナーを回ることになるので逃げ馬には息が入りやすい展開になる。

 その割には、逃げ馬の連対は少なく、それをキッチリマークできる先行馬や実力上位の捲れる馬に有利に働くのは長距離の特性。

 年間に施行される回数も少ないのでデータ的には信頼性に欠けるが、人気でもスタミナ重視の馬が無難な走りを見せる。
 距離適性・実績上位での決着で穴党には手が出しづらいコース。

 当然ながらこれだけコーナーを回るので右回りに不安のある馬は、人気でも軽視したい。
 特に東京の2100mなどで実績をあげて人気になってきた馬には過去の右回りの実績に念のため注意しておいてもいいだろう。

 基本的には東京2100mなどを使ってきた馬が主流となる可能性が高いので、距離実績・右回り実績・中山ダート実績は注意して見ておきたい。

■ 血統

ブライアンズタイム

サンデーサイレンス

ダート2400メートル
中山競馬場 ダート2400メートル
 バックストレッチの中央、やや2コーナー寄りの地点からスタート。鞍数そのものが少ないので断言する事はできないが、脚質をみるとやはり先行タイプの馬が有利という数字は出ている。しかし、差しタイプ、特にマクリ気味に上がって行く感じの馬の活躍も目立つ。ために“逃げ切り”が難しく、馬場を問わず逃げ切った馬はいない。特に馬場が悪化すると“マクリ”の手に出るケースが多く、差し馬タイプの台頭が考えられる。
 枠順はそれほどの差はなく、中(4〜6枠)、外(7・8枠)が少し内(1〜3枠)をリード。内枠の先行タイプなら心配ないと言えるかもしれない。これはフルゲート(16頭立て)になっても同じ傾向が見られる。
 この距離は先行タイプがやや有利だが、追い込み馬の活躍も考えていいし、枠は中〜外がやや有利というデータもそれほど気にしなくても良さそうだ。(2000年〜2005年1月23日のデータを参考)

■ 中山芝1200m

中山競馬場 芝1200メートル

■ 特徴

外回りの向こう正面からのスタート位置。
3コーナーまでは275mでスタート位置が下り坂から始まる事から
減速無しで3、4コーナーに突入することになる。

3コーナーも外回りコースなので緩やかで、
実際には4コーナーまでは急なコーナーがないので息が入らずにトップスピードのまま直線に突入する。

どこの競馬場でも言えることだが、
下り坂からのスタートは極端なハイペースになり易いので注意しておきたい。

外回りコースは4コーナーがきつくなるため外に振られる傾向があり、内をロス無く回れる先行馬が明らかに有利となる。

データからの連対実績としては、逃げ・先行馬が圧倒的で80%近い成績をおさめているのに注目。
大荒れの傾向は少なく比較的堅い馬券になりそうなので注意したい。

最後の坂が逃げ馬を失速させる原因にもなるので、
内の馬場が荒れてきたら外を回せる差し馬を積極的に狙いたい。

 外回り、2コーナーの頂点になる部分からスタート。スピードが優先される上に、最初のコーナーまでが直線に近いコース形態という事で、あまり枠順の差はないと思えるが、数字の上では内(1〜3枠)の馬の1着馬が多く出ている。これは特にダッシュ力ある内目の逃げ、先行馬がインの経済コースを走れることと、馬場が悪化する前に集中して好結果を出している点に帰因していると思われる。2着馬もやはり内が有利で、次いで中(4〜6枠)、外(7・8枠)が続く。3着になると中がリードし、外、内の順。開幕当初は内、日を経るにしたがい中、外という感じか。
 脚質は圧倒的に逃げ、先行が有利で、3着馬になって差し、追い込みが活躍するケースが目立つ。また、馬場が悪化すると差しタイプが浮上する。

血統
・タイキシャトル
・サクラバクシンオー
・母父ノーザンテースト

■ 中山芝1600m

中山競馬場 芝1600
メートル

■ 特徴

1コーナー奥のポケットからのスタートになる変則コースと言っていい距離。
外回りコースを使用し、スタートしてから常に緩やかなカーブを回っているような状態が続くため内々につけられる先行馬が有利。

また、最初のコーナー突入まで約240mと短い事もあって内枠が圧倒的に有利なコース。内枠の先行馬は注目しておきたい。また、内に先行馬が揃った場合は希にすんなり内ラチにつけられる差し馬も有利に働く場合があるので展開読みは確実にしておきたい。

基本予想材料としては、ペースを把握した上で、どの馬がスムーズに内ラチに着けることができるかを確認する必要がある。内から外まで先行馬が揃うようなレースになると、外枠の先行馬はかなり外に振られたままレースをする事になるので、割り引く必要がある。

阪神の1600mは最初のカーブが急になって外枠の先行馬が外に振られやすく不利だが、中山の1600bは4コーナーを回るまで直線という直線がなく、少しでも外を回すようなら永遠にロスをし続けることとなる。当然ながら直線に入った時にかなりの距離ロスをしているので、脚にお釣りが無くなる事が分かる。
差し馬の台頭がそこそこあるのは、外枠でも内枠の馬が先行馬であれば、楽に内側に寄せられることからもいえる。また、坂を登ってからは直線の急坂までは下り坂になるので外回りのこのコースは4コーナーで外に振られる馬が多く内を突いて差すシーンまでも見られる。
直線で脚に余裕を残せる馬を探し出せば、場合によっては勝負レースになりうるので注意して予想したい。

枠順の有利不利、おそらくその最たるものと思われるのが中山芝1600mコース。
スタート後まもなく折り返しのような急カーブが待ち構えているために、外枠の馬は振られてしまいますし、無理をするとコースロスがかなり大きくなるという厄介なコースです。

2000年から今年の1月開催終了までの期間で、15頭立て、16頭立てとなった場合を対象に(フルゲート16頭)調べると、8枠の勝率は4.8%で1枠のなんと半分、ダントツの最下位。連対率は10.3%でブービー、3着内率は15.9%でこちらも最下位になっていました。
京都マイルや東京の芝の各距離などは、本当に枠順についてフラットなコースで、各率がほぼ均一化していますが、これだけ8枠不利に偏るコースも珍しいです。なお8枠に次いで悪いのは7枠ですから、単純に外へ行くほど成績が下がると考えていいでしょう。

連対馬の脚質で見た場合、8枠をおして連対した馬28頭のほぼ半数は好位付けしていた馬で、逃げや追い込みなど極端な戦法の馬には絶望的な枠。ただ、8枠にもかかわらず連対した馬には、オープンではメイショウボーラー(次走弥生賞2着)、ミレニアムバイオ(次走マイラーズC1着)、ミデオンビットなどがおり、条件戦ではウインブレイズ、ゴッドオブチャンス、キクカグロリアス、ファイトクラブ、マイネルデュプレなどのちに出世した馬が多くなっています。この点は覚えておきましょう。

また、8枠で勝った馬は、昇級となる馬も多かったのに次走の連対率が33.3%、3着内率が50%もありました。このことからも、中山芝マイルの多頭数で8枠から連対した馬は追いかけて損なし、と言えると思います。

血統的なことも最後に少し。
今春のこのコースはサンデーの系統の天下。9鞍行われた内7勝、2着4回と他を圧倒しています。タイムは速いものの、上級では流れ自体は、特に前半でそれほど速くなっていないのが特徴で(もちろん馬場差を考慮しての話ですが)、しまいの瞬発力が重視される傾向にあるようですね。この週末からはBコースに変わりますが、この傾向はおそらく変わらないことでしょう。スタート後のラップが上がりにくいのは、ひとえにこのコース形態が理由であると思われます。

 1、2コーナー中間から1コーナー寄りに引き込まれたポケット地点からのスタート。脚質から見てみると、Aコース(一番広いコース)では逃げ、先行タイプが1、2着に占める割合が高いが、仮柵を外にずらしたCコースになると差しタイプの1着馬が増える。2着は先行馬が活躍しているのはAと同じ。ところが3着になるとA、B、Cに関係なく差し、追い込み馬の活躍がグッと増えるのが特徴的。ただ、馬場が悪化すると前傾型と後方型との比率は同じになり、さらに悪化すると1、2着はやや差しが有利で3着は前残りが多くなる。
 枠で見ると、必ずしも内(1〜3枠)は有利とは言えず、中、外枠もまったく互角(1着馬)。2着は圧倒的に中枠(4〜6枠)が有利で、次いで内。外は不利。3着になって内・中互角、外は少ないという傾向。コース(A〜C)別にもよるが勝馬は逃げ・先行、枠は中〜内が有利だ。


中山の芝1600mといえば、今さら言うまでもなくトリッキーなコースとして有名です。

このコース図を見てもらっても分かるようにスタートしてから外回りコースをグルっと回ってくるコースなので、常にカーブを回っている状態のコースをしています。
これはどういうことかと言うと、スタート直後から外を回してしまうと直線に入るまで内側のラチ沿いに入れる事ができず、終始馬場の外側を通されることになってしまいます。
最初から最後まで外を通さなくてはならないと言うことは、最内を通る馬とは全く走る距離が違うことになってしまいます。
阪神の1600mもスタートしてから直後にコーナーがあるコースなので比較的外枠には不利なコースとなっていますが、それでも向正面には直線があるので、そこで状況によっては上手くコース取りを修正することが可能です。
どちらのコースも外枠に有利とは言えないコースということは誰もが知っていることとは思いますが、中山と阪神ではこの点に決定的な違いがあると思います。

中山では単純に内枠を狙うという訳ではなく、それぞれのレースによってメンバーも違えば展開も変わります。
枠で考えてしまうのではなく、外枠からでもスムーズに内側を取れるのであれば、積極的に狙えるでしょうし、
もちろん内枠から先手を取れるタイプがいるのであれば自然と浮かび上がってくる事となるでしょう。

予想をする際には常にどの馬が一番楽にレースを進めることができるのかと言う事に着目して考えていますが、
特にこのコースではそれが極端に出やすいコースでもあるので、トリッキーなコースだけに特徴さえ把握してしまえば狙いが立ちやすいコースとも思っています。

一番単純に狙うならば、全ての1600m戦を買うのではなく、馬場が前に有利な馬場であれば、
内枠に強いと考えられる先行馬が1頭居た時にだけ軸馬として流してみるのが簡単に取りやすいコツだと感じます。

これはいくらトリッキーなコースだからと言って全部の1600m戦で狙えるというわけではなく、
より簡単な作業として考えるならばこのような手段を選ぶと馬券としては比較的成り立ちやすいものであると理解してもらえると良いのではないでしょうか。

ただ馬場状態には注意を払う必要はあるでしょう。
小回りに変わる事での騎手の心理ということに触れましたが、この点にも注意しながら、総合して考えます。
あとは当日に馬場状態が想像しているものに近いかどうかということに着目してレースの進行を見守ってから参戦することが大切だと思います。


2つの1600m

2つのマイルについてです。
中山と阪神のマイルといえば内枠が有利で有名なのかもしれませんが、
それぞれのコースの特徴をちゃんと理解した上で予想に役立てていくとより便利に使えるかと思います。
それぞれ、スタート地点がポケットになっているのでスタートしてからコーナーまでの距離が短いために内枠が有利だといわれていますが…

まず、中山のマイルですが、図を見てもらうと分りますが、
スタートしてから緩やかなコーナーを終始回りながら走行していくコース形態になっています。
中山の外回りは円のようなコースなので、スタートしてから最後の直線に入るまでずっとコーナーを回っているような状態になります。
なので、外を走らされる馬というのはなかなか内側に寄せるタイミングもなく
終始外を回したまま最後の直線に入るため大きな距離ロスとなるコースをしています。
ですので、内枠からスムーズに先行できるような馬が有利なコースです。

一方、阪神のマイルは同じくポケットからのスタートではありますが、
コースの形状が△の形をしているのが分かると思います。
中山は○なのに対して、阪神は△の形です。
スタートしてからすぐに△のカドのようなコーナーを迎えて向正面の直線になりますが、
このコーナーが色々な影響を与えるのが中山と大きな違いかもしれません。

桜花賞や阪神JFなどが行われる時には必ずと言って良いほど、
スポーツ新聞などで見かけるのが「内枠有利」という事です。
でも、実際には外枠の方が有利だったりします。
普段は内枠が有利なコースなんですが、
これは何個かの条件を満たした時だけ外枠の方が有利になります。
桜花賞や阪神JFなどのレースが確率的にその条件を満たしやすいからいえることです。

 ●フルゲート(多頭数)
 ●ハイペース(先行馬多)

これがその条件です。
実はこの条件が満たされると、最初のコーナーでは違った影響が出てきます。
スタートしてから沢山の先行馬が最初のコーナーに殺到するので、外枠の馬も必死に内に寄せてきます。
すると内枠・中枠の馬というのは外側から寄られて来るので急激に狭くなってしまいます。
すると包まれてしまい、速い流れの中で中途半端な位置を前にもいけない窮屈な競馬を強いられてしまう事になってしまいます。
思ったとおりの競馬が出来ずに速い流れにだけ揉まれてしまい、
直線は位置取りも悪いまま伸びきれずに終わってしまうというのがコースの特徴にもなってきます。

外枠の馬はというと最初のコーナーを回るまでの距離ロスというのはありますが、
向正面が直線になっているのでそこで外からスルスルと前に上がって行き、内側に寄せるという事が出来ます。
距離的なロスはありますがノビノビとした競馬が出来るのが特徴的です。
ただ、ハイペースになりやすいので、外枠を含めて後方待機の馬が良く伸びてきやすい条件もそろいます。
それも外枠の差し・追い込み馬の方が有利です。

なぜなら、追い込み馬の場合はこれだけ頭数が多いと内を突いて来ることは難しいですから、
脚質的にも外から捲くるように上がっていくのがベターです。
内枠の追い込み馬の場合は内から一旦外に持ち出して上がっていくというロスがありますが、
外枠の馬だとスタートしてしばらくは馬なりで追走して、そのまま外を上がって行けば良いので、
一旦外に持ち出すという無駄な動きがない分だけ楽な動きができます。

ですので、同じマイルでも中山と阪神では頭数などによって最初のコーナーへの進入予想が変わってきますので、
ちょっとコースの形態を気にしながら予想に加えてもらえればお役に立てるかもしれません。


■ 重賞

 ≫朝日杯FS(G1)


■種牡馬

■ 中山芝1800m

中山競馬場 芝1800メートル(内回り)

■ 特徴

ゴール板手前の急坂の途中からのスタートになり、きっちりコーナーを4回まわる事になる。
1コーナーまでは200m程しか無く、外枠の先行馬にはかなり辛いコースになる。

どの枠に先行馬が入っているのかをしっかり把握しておく必要がある。
外枠に先行馬が揃うようだと、ロス無く回れる差し馬の台頭も十分あり、ただただ先行馬だけを狙っていると痛い目にあう事になる。

スタート地点は登り坂なので前半は比較的ペースが落ち着きやすいが、坂を上りきってからは下りが続くので中盤から徐々にペースが上がってくるので注意。

それでも内回りコースということもあり、コーナーの角度が急なので、息が入りやすく先行馬を軸にするのがもっとも無難。

先行馬が多いようなら、内の先行馬とロスの少ない差し馬を中心に狙え打てば馬券になりやすい。

外枠の馬は1コーナーで外に振られてロスを受ける可能性が高いので割引が必要。
先行馬が少ないようだと、スタート直後の坂でペースを落ち着かせ、4回のコーナーを上手く使って前がそのまま残ることがある。

傾向がハッキリし易いので狙いはつけやすい。
馬券的にはどちらかというとペースが落ち着き易く、前に行く馬が有利なレースの方が低配当でも獲りやすい。
相手を絞って狙えるので回収率と言う点から考えるならば多点買いにならない分、有効的な馬券になりやすい。

内回り

 正面スタンドのやや4コーナー寄りの地点からスタート。コーナーを4回通過するだけに逃げ、先行有利と思われるが、意外にも1、2、3着ともに差し、追い込みタイプの活躍が目立っている。ただ、稍〜重と馬場が悪くなると逃げ、先行勢が少しは巻き返している。これは東京の1800mが比較的先行タイプが活躍しているのとは対照的で、原因は先争い(1コーナーまでの距離が短い事による)の激化によって前半に脚を使ったり、行き切るのに力を費やしてしまうことによるのかもしれない。
 枠順を見ると1着馬は中(4〜6枠)、内(1〜3枠)がほぼ互角で外はやや不利。2着は中がトップで内、外(7・8枠)はやや分が悪くなっており、3着に至ると中がグッと有利になっている。内、外はほぼ互角。
 以上の結果から、この距離は脚質は差し、枠は中枠(4〜6枠)の馬に照準を合わせると確率が高いと言える。馬場悪化の場合は先行タイプ。(2004年9月11日〜2005年1月23日のデータを参考)


■ 重賞

 中山記念(G2)

■ 中山芝2000m

■ 特徴

 4コーナーを回りきった直線の入り口付近からのスタート位置になる。
 1コーナーまでには十分に距離があるため、枠順に内外の有利不利はほとんどないものと考えて良い。

 単純に1800mよりも200m延びただけのコースと思うと、問題が生じる。
 注目したいのはスタート位置で、1800mとの大きな違いは、急坂の途中からのスタートでは無いと言うことである。
 200mちかく緩やかな下り坂を経てから急坂に突入するため、スタート後にスピードがつきやすいところが大きな違い。

 助走をつけてから坂道を上るのと、坂道の途中から上るのではどちらがしんどいかは人間でも一緒。
 当然、前半のペースも1800mと比べて速くなりやすい。

 先行馬が多いようだと1コーナーまでのポジション争いをしながら坂を登ることになるので体力的な消耗は激しくなりやすい。

 もう一度、その坂を登ることを考えると、無理した先行馬たちは最後にキッチリと止まってくれるので、その様な場合の展開では差しが決まることが多い。

 狙いとしては平均ペースになりそうなレースよりも両極端なレースの方が比較的分かりやすく、馬券になりやすいので注目が必要。

 そこにさらに馬場状態(JRA発表の”良”・”稍重”とかのことではない)を把握した上で、その日の芝が差しが決まりやすい状態なのか、
 前が残る状態なのかが読めていればプラス材料となる。

 G1では皐月賞が行われるが、4歳クラシックと言うこともあって、ペースが速くなりがちなので鮮やかな差しがきまるレースが見られる。


 ≫中山金杯(G3)
 ≫京成杯(G3)
 ≫弥生賞(G2)


 直線の入り口あたりからのスタートになる。脚質は1着と3着馬に差し、追い込み勢の活躍が多く、2着には先行タイプが多いという結果が出ている。また、この傾向は稍重〜不良と馬場が悪くなっても同じ結果を示している。1、3着の差し勢の活躍の割合は1800mに較べると少し低いが、それは最初のコーナーまでの距離にゆとりがある分、先行タイプが楽に行けるからかもしれない。
 枠順に関して言えば、1着は内枠(1〜3枠)の好走が目立ち、中(4〜6枠)と外(7・8枠)は互角。2着は内と外が互角で中をグッとリード。3着になると内が劣勢で中がリードの外がソコソコに活躍と面白い結果が出ている。
 2000mに関して言えば、差し馬を中心に、枠は1着に内→中・外、2着は外→内→中、3着は中→外→内という目安で狙ってみるといいかもしれない。

■ 中山芝2200m

中山競馬場 芝2200メートル(外回り)

■ 特徴


 スタート位置は2000mとほぼ同様で直線入り口付近からのスタート。
 スタート後200mほどで中山の急坂を上ることになるのでゴールまでに2度の急坂をこなさなくてはならない。

 中山の芝2200は、4コーナーの引込み線のあたりからスタート。
 2000mとの大きな違いとしては外回りコースを使用するという点である。
 ゴール前の急坂を越えて、そのあと2コーナー手前までの坂を登りきってからは緩やかな下りが続き、
 随時右側にカーブをきっているような状態が続く。

 勝負ポイントを迎えたまま4コーナーへと突入するので直線へ入るときにはカーブがきつく、
 スピードものっているので外に膨れやすくなっており、内ラチにキッチリとつけれる馬が距離ロスも考えて大きく有利になる。
 4コーナーの部分だけコーナーがきつくて、コーナリングをトップスピードでは回りにくいコース設計。
 そしていったんギアを多少シフトダウンしたそのあとは、ゴールまでもうあまり距離が残されていない。
 つまり、差してくる馬は仕掛けどころが難しい。

 中山の芝は、1800は3角まくりの決まるコース、
 2000はイン差しのできる馬に有利なコース(逆に言うと外枠の差し馬が不利なコース)で、
 2200は端的に言って、「差しにくいコース」ということが言える。

 そのようにロスの少ない競馬を出来る馬が有力だが、
 全くと言ってもよいほど逃げ馬の連対はなく、先行馬が圧倒的に有利な距離。
 割ってはいるのも差し馬や実力馬の捲り差しまで。

 逃げ馬は考えなくても良い位なので馬券的には絞りやすくなる可能性を秘めたコース。
 施行自体が少ないので毎回見かける距離ではないが、
 狙うときにはペースが落ち着きそうなレースだけを狙っていった方が賢明。
 当然ながら、軸馬には内ラチの経済コースを通れそうな実力のある先行馬がダントツ。


■ 重賞

 ≫AJCC(G2)

■ 中山芝2500m

中山競馬場 芝2500メートル

■ 特徴

外回りコースの3コーナー地点からのスタートだが実際に走るのは内周りコース。

コーナーを6回まわるのも特徴的でペースも落ち着きやすく、逃げ馬でも十分に残れるが、
最初のコーナーまでをしっかりと読めれば後は2000mと同様の考え方で良さそう。
ポイントは1回目の直線に出るまでのポジション争いになる。

下り坂から始まって、
馬群のまま最初のコーナーに突入する形態で外回りコースの特性の一つで
直線入り口のコーナーを外に振られやすく、
位置取りによってはかなりの距離ロスになる。

長距離なのでこのようなロスで外を回されたまま第1コーナーに入ると、
右にユッタリとカーブを永遠に切り続けるのでそのまま外を回され続けることになり、
内ラチをロスなく走った馬とは数100mもの距離差がでることが考えられる。

当然ながら、そのロスによって直線の一踏ん張りが出来ないこととなる。
中山の最後の急坂を越えるにはそのようなロスを受ける先行馬には厳しい。

ならば、最初から控えて内の経済コースを通れる差し馬に触手が動くのは当然で、
最初のコーナーでどのポジションをどの馬がとれるかと言うことを中心に考えることが重要なポイント。

そこにペースという要素を加えてあげることによって、
先行馬と差し馬ではどちらが有利かを天秤にかける。

基本的には長距離なだけにペース自体は落ち着きやすいので、
最初から外を回されないような先行馬を探すことが先決となる。

暮れに行われる有馬記念がこのコースで、
G1特有の騎手による心理戦となるのでペースが読みづらいが、
どちらかというと差し馬に分がある感じを受ける。

芝2500メートル(内回り)

 外回りの3コーナー地点からのスタート。長距離の部類に入るためか、脚質を見ると逃げ、先行タイプが有利という数字が出ている。特に連対馬(1、2着)に限れば先行馬が断然有利だ。3着になると差し馬の台頭が見られるが、後方一気の追い込みは1〜3着馬には0。馬場が悪くなってもこの傾向はそのまま当てはまる。いわゆる“長距離の逃げ(先行)”という競馬格言がそのまま出ているといった感じだ。また、コーナー6回という事も影響していると思われる。
 枠は1着馬は内(1〜3枠)、中(4〜6枠)、外(7・8枠)が互角。2着は中→内→外、3着は中→外→内という数字。
 結果としてこの距離は先行タイプを中心に差し馬、枠で言えば1着馬(単)は内枠の先行馬でヒモに中枠の先行馬と差し馬を選ぶのがいい!? という事になるのかもしれない。


■ 重賞

 ≫有馬記念(G1)

■ 中山芝3600m

中山競馬場 芝3600メートル(内回り)

■ 特徴

ステイヤーズステークスのためだけにあるコースで、年間に1レースしか行われない距離。
スタート位置は4コーナー付近の直線からで内周りを2周する事になる。

1コーナーまで十分に距離があるので枠順に有利不利はないと考えられる。
日本一長い距離だけにスタミナのある馬には注目せざるを得ない。
出走頭数も少なくなりがちなので、実力と距離適性だけで考えるレース。
無理に買う必要のないレースではある。

 正面スタンドのやや4コーナーに近い地点からのスタート。内回りを2周、計8回のコーナーを回る。決まり手を見てみると、コーナーの回数が多い事もあり、やはり先行タイプの活躍が目立つが、差し馬も勝ち馬の数からいくと逆に先行勢を上回っている。連の軸(2着)という意味なら“先行馬”が狙い目。逃げ馬は意外と苦戦で逃げ切りはここ10年余りで1回のみ。連対数、3着を含めてもやや劣勢だ。追い込みも2着がわずか1回でまったく行けない馬は苦しいと見ていいだろう。
 枠に関して言えば、距離があるだけにあまり影響はないと思えるが、わずかに中(4〜6枠)がリードしている。内(1〜3枠)、外(7・8枠)はまったくの互角。総合的に見て気にするほどではないだろう。


■ 重賞

 ステイヤーズS(G2)

≫ページ先頭へ